平成26年11月
名古屋国税局

相続税について、平成25事務年度(平成25年7月から平成26年6月までの間)に実施した実地調査の状況をまとめましたのでお知らせします。

1 実地調査件数及び申告漏れ等の非違件数

相続税の実地調査については、平成23年中及び平成24年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施しました。
 実地調査の件数は1,944件(平成24事務年度2,060件)、このうち申告漏れ等の非違があった件数は1,583件(平成24事務年度1,711件)で、非違割合は81.4%(平成24事務年度83.1%)となっています。

2 申告漏れ課税価格

申告漏れ課税価格は446億円(平成24事務年度535億円)で、実地調査1件 当たりでは2,294万円(平成24事務年度2,598万円)となっています。

3 申告漏れ相続財産の金額の内訳

申告漏れ相続財産の金額の内訳は、現金・預貯金等147億円(平成24事務年度181億円)が最も多く、続いて土地79億円(平成24事務年度102億円)、有価証券63億円(平成24事務年度67億円)の順となっています。

4 追徴税額

追徴税額(加算税を含む。)は78億円(平成24事務年度94億円)で、実地 調査1件当たりでは402万円(平成24事務年度457万円)となっています。

5 重加算税の賦課件数等

重加算税の賦課件数は141件(平成24事務年度175件)、賦課割合は8.9%(平成24事務年度10.2%)となっています。


(別表)

相続税の調査事績

事務年度 平成24事務年度 平成25事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数 件 件 %
2,060 1,944 94.4
丸2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
1,711 1,583 92.5
丸3 非違割合
(丸2/丸1)
% % ポイント
83.1 81.4 −1.6
丸4 重加算税賦課件数 件 件 %
175 141 80.6
丸5 重加算税賦課割合
(丸4/丸2)
% % ポイント
10.2 8.9 −1.3
丸6 申告漏れ課税価格(※) 億円 億円 %
535 446 83.3
丸7 丸6のうち
重加算税賦課対象
億円 億円 %
84 56 66.3
丸8 追徴税額 本税 億円 億円 %
79 68 86.1
丸9 加算税 億円 億円 %
15 11 73.0
丸10 合計 億円 億円 %
94 78 82.9
丸11 1件当たり実地調査 申告漏れ課税価格(※)
(丸6/丸1)
万円 万円 %
2,598 2,294 88.3
丸12 追徴税額
(丸10/丸1)
万円 万円 %
457 402 87.9

(※) 「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。

(付表1)申告漏れ相続財産の金額の推移

申告漏れ相続財産の金額の推移グラフ

(付表2)申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移

申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移グラフ

(付表3)海外資産関連事案に係る調査事績

納税者の資産運用の国際化に対応し、相続税の適正な課税を実現するため、相続税調査の実施に当たっては、租税条約等に基づく情報交換制度を効果的に活用するなど、海外資産の把握に努めています。資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案など、海外資産関連事案については、本事務年度においても積極的に調査を実施します。

事務年度 平成24事務年度 平成25事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数 件 件 %
134 127 94.8
丸2 海外資産に係る申告漏れ等の非違件数 102 件 102 件 100.0 %
19 20 105.3
丸3 海外資産に係る重加算税賦課件数 12 件 13 件 108.3 %
2 3 150.0
丸4 海外資産に係る申告漏れ課税価格 3,065 百万円 2,637 百万円 86.0 %
396 191 48.2
丸5 丸4のうち重加算税賦課対象 618 百万円 562 百万円 90.9 %
213 16 7.5
丸6 非違1件当たりの
申告漏れ課税価格(丸4/丸2)
3,005 万円 2,585 万円 86.0 %
2,085 955 45.8
(注)
1 左肩数は、国内資産に係る非違も含めた計数を示す。
2 海外資産関連事案とは、1相続又は遺贈により取得した財産のうちに海外資産が存するもの、 2相続人、受遺者又は被相続人が日本国外に居住する者であるもの、3海外資産等に関する資料情報があるもの、4外資系金融機関との取引のあるもののいずれかに該当する事案をいう。

海外資産関連事案に係る調査事績の推移

(付表4)無申告事案に係る調査事績

無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであることから、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握のための取組を積極的に行い、的確な課税処理に努めています。

事務年度 平成24事務年度 平成25事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数 件 件 %
209 167 79.9
丸2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
161 119 73.9
丸3 非違の割合(丸2/丸1) % % ポイント
77.0 71.3 −6.9
丸4 申告漏れ課税価格 百万円 百万円 %
18,760 13,942 74.3
丸5 追徴税額 本税 百万円 百万円 %
668 536 80.2
丸6 加算税 百万円 百万円 %
145 119 82.0
丸7 合計 百万円 百万円 %
813 656 80.7
丸8 1件当たり実地調査 申告漏れ課税価格
(丸4/丸1)
万円 万円 %
8,976 8,348 93.0
丸9 追徴税額
(丸7/丸1)
万円 万円 %
389 393 100.9
 国税局においては、実地による税務調査を適切に実施する一方で、納税者の自発的な納 税義務の履行支援等を目的とした実地調査以外の多様な手法を効果的・効率的に活用し、 適正申告の確保に努めています。
 その一環として、税務署が保有する情報から相続税の無申告が想定される者に対し、無申告理由のお尋ね等による書面照会を行うなど、自発的な期限後申告書の提出を促す取組も 実施しております。

(付表5)贈与税に係る調査事績

国税局では、相続税の補完税である贈与税の適正な課税を実現するため、積極的に資料情報を収集するとともに、相続税調査等、あらゆる機会を通じて財産移転の把握に努めており、無申告事案を中心に、本事務年度も積極的に贈与税の調査を実施します。
 また、納税者の自発的な納税義務の履行支援等を目的とした実地調査以外の多様な手法を効果的・効率的に活用し、適正申告の確保に努めています。

事務年度 平成24事務年度 平成25事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数 件 件 %
1,087 959 88.2
丸2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
1,028 868 84.4
丸3 申告漏れ課税価格 百万円 百万円 %
4,028 3,602 89.4
丸4 追徴税額 百万円 百万円 %
925 891 96.4
丸5 1件当たり実地調査 申告漏れ課税価格
(丸3/丸1)
万円 万円 %
371 376 101.4
丸6 追徴税額
(丸4/丸1)
万円 万円 %
85 93 109.2

1 調査事績に占める無申告事案の状況

○ 国税局では、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして、贈与税の無申告事案の積極的な調査に努めています。

調査事績に占める無申告事案の状況

2 無申告事案に係る申告漏れ財産の内訳

無申告事案に係る申告漏れ財産の内訳

(注) 各財産の金額は申告漏れ課税価格、( )内の数値は構成比。


参考

自発的な適正申告を確保するための多様な手法の活用