[令和5年4月1日現在法令等]

対象税目

贈与税

概要

令和5年12月31日までに、父母または祖父母などからの贈与により、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得または増改築等(「新築等」といいます。)の対価に充てるための金銭(「住宅取得等資金」といいます。)を取得した場合で、一定の要件を満たすときには、贈与者がその贈与の年の1月1日において60歳未満であっても相続時精算課税を選択することができます。

(注) 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例」の適用を受ける場合には、同特例適用後の住宅取得等資金について贈与税の課税価格に算入される住宅取得等資金がある場合に限り、この特例の適用があります。

対象者または対象物

受贈者の要件

次のすべてに当てはまる必要がありますが、贈与を受けた年分の合計所得金額に関する要件はありません。

(1) 贈与を受けた時に贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人または孫であること。

(2) 贈与を受けた年の1月1日において、18歳以上であること。

(3) 自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人から住宅用の家屋の取得をした者ではないこと、またはこれらの方との請負契約等により新築もしくは増改築等をした者ではないこと。

(4) 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること。

(注) 受贈者が「住宅用の家屋」を所有する(共有持分を有する場合も含まれます。)ことにならない場合は、この特例の適用を受けることはできません。

(5) 贈与を受けた時に日本国内に住所を有していること(受贈者が一時居住者であり、かつ、贈与者が外国人贈与者または非居住贈与者である場合を除きます。)。

なお、贈与を受けた時に日本国内に住所を有しない者であっても、一定の場合には、この特例の適用を受けることができます。

(注)  「一時居住者」、「外国人贈与者」および「非居住贈与者」については、コード4432「受贈者が外国に居住しているとき」をご覧ください。

(6) 贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住することまたは同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること。

(注) 贈与を受けた年の翌年12月31日までにその家屋に居住していないときは、この特例の適用を受けることはできませんので、修正申告が必要となります。

※ 災害により住宅用の家屋に被害を受けた場合には、コード8007「災害を受けたときの贈与税の取扱い」をご覧ください。

住宅用の家屋の新築、取得または増改築等の要件

「住宅用の家屋の新築」には、その新築とともにするその敷地の用に供される土地等または住宅の新築に先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得を含み、「住宅用の家屋の取得または増改築等」には、その住宅の取得または増改築等とともにするその敷地の用に供される土地等の取得を含みます。

また、対象となる住宅用の家屋は日本国内にあるものに限られます。

(1) 新築または取得の場合の要件

イ 新築または取得した住宅用の家屋の登記簿上の床面積(マンションなどの区分所有建物の場合はその専有部分の床面積)が40平方メートル以上(上限はありません。)で、かつ、その家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が受贈者の居住の用に供されるものであること。

ロ 取得した住宅が次のいずれかに該当すること。

① 建築後使用されたことのない住宅用の家屋

② 建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、昭和57年1月1日以後に建築されたもの

③ 建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、地震に対する安全性に係る基準に適合するものであることにつき、一定の書類により証明されたもの

④ 上記②および③のいずれにも該当しない建築後使用されたことのある住宅用の家屋で、その住宅用の家屋の取得の日までに同日以後その住宅用の家屋の耐震改修を行うことにつき、一定の申請書等に基づいて都道府県知事などに申請をし、かつ、贈与を受けた翌年3月15日までにその耐震改修によりその住宅用の家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき一定の証明書等により証明がされたもの

(2) 増改築等の場合の要件

イ 増増改築等後の住宅用の家屋の登記簿上の床面積(マンションなどの区分所有建物の場合はその専有部分の床面積)が40平方メートル以上(上限はありません。)で、かつ、その家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が受贈者の居住の用に供されるものであること。

ロ 増改築等に係る工事が、自己が所有し、かつ、居住している家屋に対して行われたもので、一定の工事に該当することについて、「確認済証の写し」、「検査済証の写し」または「増改築等工事証明書」などの書類により証明されたものであること。

ハ 増改築等に係る工事に要した費用の額が100万円以上であること。

手続き

申告等の方法

相続時精算課税選択の特例の適用を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、相続時精算課税選択の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に、相続時精算課税選択届出書、受贈者の戸籍の謄本など一定の書類を添付して、納税地の所轄税務署に提出する必要があります。

(注) 社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)が導入されたことに伴い、個人番号を記載した各種申告書、申請書、届出書等を提出する際には、個人番号カード等の一定の本人確認書類の提示または写しの添付が必要になります。

<登記事項証明書の添付省略について>

土地・建物の登記事項証明書については、贈与税の申告書に不動産番号を記載することなどにより、その添付を省略することができます。

<登記事項証明書を取得される方へ(法務局からのお知らせ)>

土地・建物の登記事項証明書の請求については、登記所の窓口での請求、郵送による請求のほか、自宅・会社等のパソコンからインターネットを利用してオンラインによる請求を行うことができます。オンラインによる請求は、手数料が安く、平日は21時まで可能です。

オンラインによる登記事項証明書の請求手続の詳細については、法務局ホームページをご覧ください。

申告先等

所轄税務署

根拠法令等

相法21の9、措法70の2、70の3、措令40の5、措規23の6、措通70の3-3の2、70の3-5、相法制定附則2

関連リンク

◆パンフレット・手引き

相続税・贈与税の申告のしかた・手引きなど

◆各種様式

[手続名]贈与税の申告手続

確定申告書等作成コーナー

画面の案内に沿って金額を入力することによりご自宅等で申告書等の作成・提出ができます。

◆関連する質疑応答事例《贈与税》

相続時精算課税

◆災害関係

東日本大震災に関する税制上の追加措置について(相続税・贈与税関係)

関連コード

QAリンク

  1. Q 住宅取得資金の贈与以外に贈与を受けた場合

お問い合わせ先

国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。