(相対的効力の原則)

1 連帯納付義務者の1人につき生じた履行による納付義務の消滅の効果は、他の連帯納付義務者にも及ぶが、それ以外の事由、例えば、次に掲げるものの効力は、他の連帯納付義務者には及ばない(民法第441条参照)。

(1) 申告又は更正決定等による国税の確定

(2) 延納、納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予

(3) 差押え、督促又は納付等による時効の完成猶予及び更新

(4) 免除、時効又は滞納処分の停止による消滅

(連帯納付義務者の破産)

2 連帯納付義務者の全員又は数人若しくは1人について破産手続開始の決定があった場合には、それぞれの破産手続において、連帯納付義務に係る国税の全額につき交付要求をすることができる(破産法第104条第1項参照)。

(相続税又は贈与税の納付義務と相続税法第34条の連帯納付責任の関係)

3 相続税又は贈与税の納付義務について生じた事由の相続税法第34条に規定する連帯納付責任に対する効力及び連帯納付責任について生じた事由の相続税又は贈与税の納付義務に対する効力は、次によるものとする(平成13.9.28大阪高判参照)。

(1) 相続税又は贈与税の納税義務者がその相続税又は贈与税を履行したときは、その履行後の相続税又は贈与税の額を超える連帯納付責任は消滅する。
 また、連帯納付責任者(相続により連帯納付責任を承継した者を含む。)が連帯納付責任に基づき相続税又は贈与税を履行したときは、その範囲内において相続税又は贈与税の納付義務は消滅する。

(2) 相続税又は贈与税について、免除、徴収法第153条第4項若しくは第5項による消滅又は時効による消滅(以下(2)において「免除等」という。)があったときは、免除等の後の相続税又は贈与税の額を超える連帯納付責任は消滅する。
 なお、連帯納付責任について免除等があった場合であっても、相続税又は贈与税の納付義務は消滅しない。

(3) 相続税又は贈与税に係る徴収権の時効の完成猶予及び更新の効果は連帯納付責任に及ぶ(民法第457条1項、平成20.4.30東京高判参照)。
 なお、連帯納付責任に係る徴収権の時効の完成猶予及び更新の効果は、相続税又は贈与税の納付義務には及ばない(民法第458条、第441条参照)。

(相続税法第34条の連帯納付責任の徴収手続)

4 相続税法第34条に規定する連帯納付責任の徴収手続は、それぞれ次によるものとする。

(1) 相続税又は贈与税の申告が共同してされた者に係る同条第1項又は第2項に規定する連帯納付責任については、その相続税又は贈与税の督促状(相続税又は贈与税が完納されている者については、連帯納付責任に係る督促状とする。以下(2)において同じ。)に「相続税法第34条の規定による連帯納付の責任がある」旨の文言を記載して行う。

(2) 相続税又は贈与税の更正又は決定が同時にされた者に係る同条第1項又は第2項に規定する連帯納付責任については、その更正又は決定の通知書及び督促状に、上記(1)の文言を記載して行う。

(3) 同条第2項に規定する連帯納付責任で、その基因となる相続税又は贈与税につき被相続人の死亡前に督促がされているものについては、第5条関係20(被相続人の国税につき督促がされている場合の催告)に準じて行う。

(4) (1)から(3)までに定めるところによることができない者に係る連帯納付責任については、その基因となる相続税又は贈与税の納税地を所轄する税務署長が、納付通知及び督促をすることにより行う。


目次

● 国税通則法基本通達(徴収部関係)の制定について

● 引用の法令番号

● 省略用語