【照会要旨】

 分配を行わず長期にわたり清算中のままになっているような会社の株式の価額は、どのように評価するのでしょうか。

【回答要旨】

 1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)によって評価します。

(理由)
  清算中の会社の株式は、財産評価基本通達189-6(清算中の会社の株式の評価)の定めにより、清算の結果、分配を受ける見込みの金額の課税時期から分配を受けると見込まれる日までの期間に応ずる基準年利率による複利現価の額によって評価することとされています。
 (n年後に分配を受ける見込みの金額×n年に応ずる基準年利率による複利現価率)
 しかし、分配を行わず長期にわたり清算中のままになっているような会社については、清算の結果分配を受ける見込みの金額や分配を受けると見込まれる日までの期間の算定が困難であると認められることから、1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)によって評価します。

【関係法令通達】

 財産評価基本通達4-4、185、189-6

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。