【照会要旨】

 類似業種比準方式により株式を評価するに当たり、評価会社の「1株当たりの利益金額C」の計算上、法人税の課税所得金額から固定資産売却益、保険差益等の非経常的な利益の金額を除外することとされていますが、固定資産の譲渡が期中に数回あり、個々の譲渡に売却益と売却損があるときは、どのようにするのでしょうか。

【回答要旨】

 個々の譲渡の損益を通算し、利益の金額があれば除外することとなります。

(理由)
  「1株当たりの利益金額C」の計算の際に、非経常的な利益の金額を除外することとしているのは、評価会社に臨時偶発的に生じた収益力を排除し、評価会社の営む事業に基づく経常的な収益力を株式の価額に反映させるためです。この場合の非経常的な利益とは、臨時偶発的に生じた個々の利益の総体を指しています。
 したがって、照会の場合には、個々の譲渡の損益を通算し、利益の金額があればこれを除外することになります。

【関係法令通達】

 財産評価基本通達183(2)

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。