【照会要旨】

 農用地区域内等以外の地域に存する農業用施設の用に供されている土地については、どのように評価するのですか。

【回答要旨】

 その農業用施設の用に供されている土地の地目に従い、通常の宅地又は雑種地の評価方法により評価します。

(理由)

1 農業振興地域の整備に関する法律第8条第2項第1号に規定する農用地区域内又は市街化調整区域内(以下「農用地区域内等」といいます。)に存する農業用施設の用に供されている土地については、開発行為や建築物の建築等の土地の利用が制限されており、その用途が農業用に限定されていることから、その土地が農地であるとした場合の価額に、その農地を当該農業用施設の用に供されている土地とする場合に通常必要と認められる造成費相当額を加算した金額によって評価することとしています。

2 一方、農用地区域内等以外の地域に存する土地、すなわち、都市計画区域内の市街化調整区域外の土地(農用地区域内を除きます。)及び都市計画区域外の土地(農用地区域内を除きます。)は、開発行為、建築物の建築等の土地利用に関して農用地区域内等のような制限がないので、これらの地域に存する農業用施設の用に供されている土地の価額の水準はその付近に存する通常の宅地や雑種地と同程度の価格水準になっていると考えられます。したがって、これらの地域に存する農業用施設の用に供されている土地については、その地目に従い、通常の宅地又は雑種地の評価方法により評価することになります。

(注) 「農業用施設」とは、畜舎、蚕室、温室、農産物集出荷施設、農機具収納施設など、農業振興地域の整備に関する法律第3条第3号及び第4号に規定する施設をいいます。

【関係法令通達】

 財産評価基本通達24-5

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。