【照会要旨】

 当社は、全国で事業展開しており、支店ごとに法定調書の提出先税務署が異なっています。
 令和4年1月において、A支店は110枚、B支店は60枚の給与所得の源泉徴収票を提出しており、当社全体の提出枚数が100枚以上となるため、令和6年1月は、A支店とB支店のどちらもe-Tax又は光ディスク等により給与所得の源泉徴収票を提出する必要がありますか。

【回答要旨】

 A支店は、e-Tax又は光ディスク等により給与所得の源泉徴収票を提出する必要がありますが、B支店は、その必要はありません。

 令和3年1月1日以後、法定調書を提出する年の前々年に提出すべきであった法定調書の枚数が100枚以上であるものについては、e-Tax又は光ディスク等により提出する必要があります。

 この法定調書の提出枚数が100枚以上かどうかの判定は、法定調書の提出義務を有する者ごとに行うことになりますので、照会の場合、A支店のみがe-Tax又は光ディスク等による提出を義務付けられます。

 提出枚数の判定は、法定調書の種類ごとに行うことになりますので、A支店が110枚の給与所得の源泉徴収票のほかに、80枚の報酬等の支払調書を提出していたとしても、報酬等の支払調書はe-Tax又は光ディスク等による提出義務はありません。

 なお、令和4年1月1日以後は、あらかじめ税務署長に届け出ることによって、クラウド等(国税庁長官の認定を受けたものに限ります。)に備えられたファイルに法定調書に記載すべき事項を記録し、かつ、税務署長に対してそのファイルに記録された記載情報を閲覧し、及び記録する権限を付与することにより法定調書を提出することもできます。

 また、給与所得(及び公的年金等)の源泉徴収票のe-Tax又は光ディスク等による提出が義務付けられた年分については、市区町村に提出する給与支払報告書(及び公的年金等支払報告書)についても光ディクス等又はeLTAX(地方税ポータルシステム)による提出が義務化されています。

(参考)給与・公的年金等の支払報告書及び源泉徴収票のeLTAXでの一括作成・提出についてはこちらをご覧ください。

【関係法令通達】

 所得税法第228条の4、所得税法施行規則第97条の4第1項、租税特別措置法第42条の2の2、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律第4条、国税関係法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する省令第5条の2第1項

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。