同一の通算グループ内の法人であるA社、B社及びC社の所得金額、国外所得金額、法人税の額及び外国法人税の額はそれぞれ次のとおりとなっています。なお、いずれの法人も非課税国外所得金額はありません。
この場合に、A社、B社及びC社の外国税額の控除の計算はそれぞれどのように行うこととなりますか。
A社 | B社 | C社 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
所得金額 | 0 | 200 | 400 | 600 |
国外所得金額 | 200 | 100 | ▲60 | 240 |
法人税の額 | 0 | 40 | 80 | 120 |
外国法人税の額 | 40 | 15 | 0 | 55 |
通算法人の外国税額の控除の計算は、通算グループの要素(各通算法人の所得金額、国外所得金額及び法人税の額の合計額)を用いて行います。
本件については、A社、B社及びC社の控除可能額は、それぞれ32、15及び零となります。
A社 | B社 | C社 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
所得金額 | 0 | 200 | 400 | 600 |
国外所得金額 | 200 | 100 | ▲60 | 240 |
調整前国外所得金額 | 200 | 100 | ▲60 | 240 |
(上記1(2)(注3)) | ||||
調整金額 | − | |||
(上記1(2)(注7)) | 240<540(=600×90%) | |||
調整国外所得金額 | 200 | 100 | ▲60 | 240 |
(上記1(2)(注3)) | ||||
法人税の額 | 0 | 40 | 80 | 120 |
外国法人税の額 | 40 | 15 | 0 | 55 |
調整前控除限度額 | 120×200/ 600=40 |
120×100/ 600=20 |
120×▲60/ 600=▲12 |
48 |
(上記1(2)) | ||||
控除限度調整額 | 12×40/60 | 12×20/60 | − | 12 |
(上記1(3)) | =8 | =4 | ||
控除限度額(上記1(1)) | 40−8=32 | 20−4=16 | 0 | 48 |
税額控除額 | 32<40 | 16>15 | 0 | 47 |
(上記1) | ⇒32 | ⇒15 |
(参考)
通算法人の外国税額の控除額に変動が生じた場合の外国税額の控除の計算については、次のQ&Aを参照してください。