東北清酒鑑評会
 吟醸酒の部48場並びに純米酒の部48場を表彰

仙台国税局では、東北地方における清酒の製造技術及び品質の向上を目的として、東北清酒鑑評会を開催しています。
 東北清酒鑑評会では、前年の冬に醸造されて、半年程貯蔵熟成された清酒が、吟醸酒の部及び純米酒の部の2部門に出品されています。本年は、東北6県の清酒製造場から、吟醸酒の部には143場275点、純米酒の部には126場126点の清酒が出品され、10月上旬に行われた品質評価の結果、吟醸酒の部には48場、純米酒の部には48場が「優等賞」に選ばれました。
 本年からは、新たな取組みとして、出品区分ごとに上位3場を決定し、その中で最も優秀な成績を収められた製造場に対し「最優秀賞」を、また、他の2場に対し「評価員特別賞」を授与することとしました。今年度の最優秀賞及び評価員特別賞の受賞製造場は以下の通りです。

【吟醸酒の部】 製造場名 代表銘柄
 最優秀賞 名倉山酒造 株式会社 名倉山 (福島県)
 評価員特別賞 合資会社 白井酒造店 萬代芳 (福島県)
 同上 株式会社 小嶋総本店 東光 (山形県)
     
【純米酒の部】 製造場名 代表銘柄
 最優秀賞 高木酒造 株式会社 十四代 (山形県)
 評価員特別賞 合資会社 吉の川酒造店 会津 吉の川 (福島県)
 同上 株式会社 木村酒造 福小町 (秋田県)

なお、清酒の輸出振興に資するため、これら受賞者に対して、日本語による賞状のほかに、英語による賞状が授与されます。

【講評】

東北清酒鑑評会では、例年、東北の酒蔵から、厳選した酒造用のお米を使用し、全国トップクラスの醸造技術を十分に発揮して製造された清酒が出品されています。
 本年出品されたお酒の傾向としては、吟醸酒の部につきましては、優雅で華やかな香りと、熟成による味のまろやかさが調和した格調高いものが揃っていました。純米酒の部につきましては、多様な原料米や酵母が使用され、個性豊かなお酒が出品されていましたが、いずれも上品で、洗練された味わいを有していました。
 東北地方は、東日本大震災で大きな被害を受けました。また、昨年は、例年になく厳しい残暑が続くなど気候の影響で原料米の品質が安定せず、清酒の醸造が難しい傾向にありました。しかし、今回出品された吟醸酒及び純米酒は、いずれも高い品質を保持しており、これらの影響を感じさせないものでした。これも、東北地方の酒蔵がその持ち前の向上心から、日々技術力を研鑽している賜物に他なりません。
 東北のお酒は、すでに国内で高い評価を得ていますが、今回示された高い技術力を駆使すれば、その名声は、日本国内にとどまらず広く海外にまで広がるものと確信しております。

優等賞受賞者名簿