平成27年11月
名古屋国税局

1 実地調査件数及び申告漏れ等の非違件数

相続税の実地調査については、平成24年及び平成25年に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報等から申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告と想定されるものなどに対して実施しました。

実地調査の件数は1,833件(平成25事務年度1,944件)、このうち申告漏れ等の非違があった件数は1,543件(平成25事務年度1,583件)で、非違割合は84.2%(平成25事務年度81.4%)となっています。

2 申告漏れ課税価格

申告漏れ課税価格は449億円(平成25事務年度446億円)で、実地調査1件当たりでは2,451万円(平成25事務年度2,294万円)となっています。

3 申告漏れ相続財産の金額の内訳

主な申告漏れ相続財産の金額の内訳は、現金・預貯金等149億円(平成25事務年度147億円)が最も多く、続いて土地73億円(平成25事務年度79億円)、有価証券47億円(平成25事務年度63億円)の順となっています。

4 追徴税額

追徴税額(加算税を含む。)は77億円(平成25事務年度78億円)で、実地調査1件当たりでは422万円(平成25事務年度402万円)となっています。

5 重加算税の賦課件数等

重加算税の賦課件数は247件(平成25事務年度141件)、賦課割合は16.0%(平成25事務年度8.9%)となっています。


(別表) 相続税の調査事績

事務年度 平成25事務年度 平成26事務年度  
項目 対前事務年度比
1 実地調査件数 件 件 %
1,944 1,833 94.3
2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
1,583 1,543 97.5
3 非違割合
(2/1)
% % ポイント
81.4 84.2 2.8
4 重加算税賦課件数 件 件 %
141 247 175.2
5 重加算税賦課割合
(4/2)
% % ポイント
8.9 16.0 7.1
6 申告漏れ課税価格(※) 億円 億円 %
446 449 100.7
7 6のうち重加算税賦課対象 億円 億円 %
56 92 164.3
8 追徴税額 本税 億円 億円 %
68 66 97.1
9 加算税 億円 億円 %
11 11 100.0
10 合計 億円 億円 %
78 77 98.7
11 実地調査1件当たり 申告漏れ課税価格
(6/1)(※)
万円 万円 %
2,294 2,451 106.8
12 追徴税額
(10/1)
万円 万円 %
402 422 105.0

(※) 「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。このため、付表1「申告漏れ相続財産の金額の推移」の金額と一致しない。

(付表1)申告漏れ相続財産の金額の推移

平成22事務年度から平成27事務年度における申告漏れ相続財産の金額の推移グラフ

(付表2)申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移

平成22事務年度から平成27事務年度における申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移グラフ

(付表3)海外資産関連事案に係る調査事績

納税者の資産運用の国際化に対応し、相続税の適正な課税を実現するため、相続税調査の実施に当たっては、租税条約等に基づく情報交換制度を効果的に活用するなど、海外資産の把握に努めています。資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案など、海外資産関連事案については、本事務年度においても積極的に調査を実施します。

事務年度 平成25事務年度 平成26事務年度  
項目 対前事務年度比
1 海外資産関連事案に係る実地調査件数 件 件 %
127 117 92.1
2 海外資産に係る申告漏れ等の非違件数 102 件 92 件 90.2 %
20 18 90.0
3 海外資産に係る重加算税賦課件数 13 件 16 件 123.1 %
3 7 233.3
4 海外資産に係る申告漏れ課税価格 2,637 百万円 2,816 百万円 106.8 %
191 1,032 540.3
5 4のうち重加算税賦課対象 562 百万円 930 百万円 165.5 %
16 627 3,918.8
6 非違1件当たりの申告漏れ課税価格
(4/2)
2,585 万円 3,061 万円 118.4 %
955 5,733 600.3
(注1) 海外資産関連事案とは、1相続又は遺贈により取得した財産のうちに海外資産が存するもの、2相続人、受遺者又は被相続人が日本国外に居住する者であるもの、3海外資産等に関する資料情報があるもの、4外資系金融機関との取引のあるもののいずれかに該当する事案をいう。
(注2) 左肩数は、国内資産に係る非違も含めた計数を示す。
平成22事務年度から平成27事務年度における海外資産関連事案に係る調査事績の推移

(付表4)無申告事案に係る調査事績

無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであることから、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握のための取組を積極的に行い、的確な課税処理に努めています。

事務年度 平成25事務年度 平成26事務年度  
項目 対前事務年度比
1 実地調査件数 件 件 %
167 158 94.6
2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
119 129 108.4
3 非違の割合
(2/1)
% % ポイント
71.3 81.6 10.3
4 申告漏れ課税価格 百万円 百万円 %
13,942 16,213 116.3
5 追徴税額 本税 百万円 百万円 %
536 952 177.6
6 加算税 百万円 百万円 %
119 275 231.1
7 合計 百万円 百万円 %
656 1,226 186.9
8 実地調査1件当たり 申告漏れ課税価格
(4/1)
万円 万円 %
8,348 10,261 122.9
9 追徴税額
(7/1)
万円 万円 %
393 776 197.5

国税局においては、実地による税務調査を適切に実施する一方で、納税者の自発的な納税義務の履行支援等を目的とした実地調査以外の多様な手法を効果的・効率的に活用し、適正申告の確保に努めています。
 その一環として、税務署が保有する情報から相続税の無申告が想定される者に対し、無申告理由のお尋ね等による書面照会を行うなど、自発的な期限後申告書の提出を促す取組も実施しております。

(付表5)贈与税に係る調査事績

国税局では、相続税の補完税である贈与税の適正な課税を実現するため、積極的に資料情報を収集するとともに、相続税調査時等、あらゆる機会を通じて財産移転の把握に努めており、無申告事案を中心に、本事務年度も積極的に贈与税の調査を実施します。
 また、納税者の自発的な納税義務の履行支援等を目的とした実地調査以外の多様な手法を効果的・効率的に活用し、適正申告の確保に努めています。

事務年度 平成25事務年度 平成26事務年度  
項目 対前事務年度比
1 実地調査件数 件 件 %
959 901 94.0
2 申告漏れ等の非違件数 件 件 %
868 824 94.9
3 申告漏れ課税価格 百万円 百万円 %
3,602 3,358 93.2
4 追徴税額 百万円 百万円 %
891 910 102.1
5 実地調査1件当たり 申告漏れ課税価格
(3/1)
万円 万円 %
376 373 99.3
6 追徴税額
(4/1)
万円 万円 %
93 101 108.7

1. 調査事績に占める無申告事案の状況(平成26事務年度)

  • 国税局では、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして、贈与税の無申告事案の積極的な調査に努めています。
調査事績に占める無申告事案の状況

2. 調査事績に係る申告漏れ財産の内訳(平成26事務年度)

無申告事案に係る申告漏れ財産の内訳

(注) 各財産の金額は申告漏れ課税価格、( )内の数値は構成比。