[令和3年9月1日現在法令等]

対象税目

所得税

概要

この制度は、青色申告書を提出する個人が平成24年から平成30年までの各年において、適用年の12月31日における雇用者の数が、適用年の前年の12月31日における雇用者の数に比して5人以上(中小事業者は2人以上)および10パーセント以上増加していることについて証明がされるなど一定の要件を満たす場合に、税額控除が認められます。

また、平成30年3月31日までに拡充型事業の計画または移転型事業の計画の認定を受けた地域再生法に定める認定事業者が上記の要件を満たす場合、認定日を含む3年間までは特例措置として税額控除が認められます。

(注1)ここでいう拡充型事業とは、地域再生法17条の2第1項第2号に定める整備事業をいい、移転型事業とは、同条第1項第1号に定める整備事業をいいます。

(注2) 平成30年度の税制改正において、特定地域基準雇用者数に係る措置は、適用期限(平成30年)をもって廃止されました。また、地方事業所基準雇用者数に係る措置については、「地域活力向上地域等において雇用者の数が増加した場合の税額控除」(コード1284)に改組しています。

税額控除限度額

(1)青色申告者である個人の場合

税額控除限度額は「基準雇用者数×40万円」で算出された金額です。なお、拡充型事業の適用も受ける場合には、「基準雇用者数-拡充型事業の計算の基礎とした地方事業所基準雇用者数」×40万円で算出された額です。

また、その税額控除限度額が適用年の年分の調整前事業所得税額の10パーセント(中小事業者については20パーセント)を超える場合には、その10パーセント(中小事業者については20パーセント)相当額が限度となります。

(注1)控除限度額計算の基礎となる基準雇用者数は、平成29年分以降は「特定地域基準雇用者数」となります。

(注2)特定地域基準雇用者数とは、地域雇用開発促進法の同意雇用開発促進地域内に所在する事業者の事業所において新たに雇用され、その年の12月31日においてその事業所に勤務する一定の要件を満たす雇用者の数です。

なお、特定地域基準雇用者数は、その事業所のみをその事業者の事業所とみなした場合における基準雇用者数およびその事業者の基準雇用者数を上限とします。

(2)(1)のうち認定事業者に該当する個人の場合

イ 平成29年分まで

(イ)拡充型事業1

地方事業所税額控除限度額は、「地方事業所基準雇用者数×20万円」で算出された金額です。

(ロ)拡充型事業2

地方事業所税額控除限度額は、「地方事業所基準雇用者数×50万円」で算出された金額です。

(注1)地方事業所基準雇用者数が基準雇用者数を超える場合には、基準雇用者数で計算することになります。

(注2)地方事業所基準雇用者数とは、認定事業者が認定を受けた日を含む年以後3年以内に地方活力向上地域に整備した特定業務施設(工場を除く。)のみを個人の事業所とみなした場合における基準雇用者数をいいます。

(注3)地方事業所税額控除限度額は、調整前事業所得税額の30パーセントを限度とします。この場合(1)の場合における税額控除の適用、地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の税額控除の適用により控除される金額がある場合には、調整前事業所得税額の30パーセントからこれらの金額を差し引いた残額が地方事業所税額控除限度額となります。

(ハ)移転型事業

地方事業所特別税額控除限度額は、「地方事業所特別基準雇用者数×30万円」で算出された金額です。

(注1)地方事業所特別基準雇用者数とは、認定事業者が認定を受けた日を含む年以後3年以内に本店(本社機能)を地方に移転して、これに伴い整備した特定業務施設(工場を除きます。)のみを個人の事業所とみなした場合における基準雇用者数をいいます。

(注2)地方事業所特別税額控除限度額は、調整前事業所得税額の30パーセントを限度とします。この場合(1)、上記(イ)、(ロ)の場合における税額控除の適用、地方活力向上地域において特定建築等を取得した場合の税額控除の適用により控除される金額がある場合には、調整前事業所得税額の30パーセントからこれらの金額を差し引いた残額が地方事業所特別税額控除限度額となります。

ロ 平成30年分

(イ)拡充型事業

地方事業所税額控除限度額は、次の1から3で算出された金額の合計額です。

1 30万円(一定の要件を満たす場合は60万円)×(特定新規雇用者数(基準雇用者数が限度))

2 20万円(一定の要件を満たす場合は50万円)×<((新規雇用者総数(地方事業所基準雇用者数が限度)-特定新規雇用者数)のうち新規雇用者総数×40パーセントまでの数)+(地方事業所基準雇用者数-新規雇用者総数)>

3 10万円(一定の要件を満たす場合は40万円)×<(新規雇用者総数-特定新規雇用者数)-新規雇用者総数×40パーセント>

(注1)一定の要件とは、その個人が雇用の増加に係る要件のうち基準雇用者割合が10パーセント以上または前年の12月31日における雇用者のうち適用年の12月31日において高年齢雇用者に該当しない者が零である場合をいいます。

(注2)地方事業所基準雇用者数とは、適用年前々年から適用年までの間に地方活力向上地域特定業務施設整備計画の認定に係る特定業務施設のみを個人の事業所とみなした場合における基準雇用者数をいいます。

(注3)特定新規雇用者数とは、地方事業所基準雇用者数のうち、特定業務施設において適用年に新たに雇用された雇用者で同年の12月31日において特定業務施設に勤務するもの(労働契約法に規定する有期労働契約以外の労働契約を締結しており、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律に規定する短時間労働者でないものに限ります。)の数をいいます。

(注4)特定業務施設とは、地域再生法第5条第4項第5号に規定する特定業務施設で、同号に規定する地方活力向上地域において、同法第17条の2第6項に規定する認定地方活力向上地域特定業務施設整備計画に従って整備されたものをいいます。

(注5)新規雇用者総数とは、特定業務施設において適用年に新たに雇用された雇用者で同年の12月31日において特定業務施設に勤務するものの総数をいいます。

(注6)地方事業所税額控除限度額は、調整前事業所得税額の30パーセントを限度とします。この場合(1)の場合における税額控除の適用、地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の税額控除の適用により控除される金額がある場合には、調整前事業所得税額の30パーセントからこれらの金額を差し引いた残額が地方事業所税額控除限度額となります。

(ロ)移転型事業

地方事業所特別税額控除限度額は、「地方事業所特別基準雇用者数×30万円」で算出された金額です。

(注)地方事業所特別税額控除限度額は、調整前事業所得金額の30パーセントを限度とします。なお、(1)、上記(イ)または地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の所得税額の特別控除の適用により控除される金額がある場合には、調整前事業所得税額の30パーセントからこれらの金額を差し引いた残額が地方事業所特別税額控除限度額となります。

対象者または対象物

青色申告書を提出する個人(特例措置の適用は地域再生法に定める認定事業者に限ります。)で、雇用保険保険法に定める適用事業を行っている方

控除の適用を受けるための要件

(1)青色申告者である個人の場合

この制度の適用を受けるためには、次のすべての要件を満たしている必要があります。

イ 適用年および適用前年に事業主都合による離職した雇用者および高年齢雇用者がいないこと

(注1)雇用者とは、個人の使用人のうち雇用保険法第60条の2第1項第1号に規定する一般被保険者をいいます。

(注2)高年齢雇用者とは、個人の使用人のうち雇用保険法第37条の2第1項に規定する高年齢継続被保険者をいいます。

ロ 基準雇用者数が5人以上(中小事業者については2人以上)であること

(注1)基準雇用者数とは、「適用年の12月31日の雇用者数-適用前年の12月31日の雇用者数」で算出された数をいいます。なお、適用年の12月31日において高年齢雇用者に該当する者は、適用年末およびその前年末の雇用者数に含めません。

(注2)中小事業者とは、常時使用する従業員の数が1,000人以下の個人をいいます。

ハ 基準雇用者割合が10パーセント以上であることまたは適用前年の12月31日における雇用者の数が零であること

(注)基準雇用者割合とは、「基準雇用者数÷適用前年12月31日の雇用者数」で算出された割合(パーセント)をいいます。なお、適用前年12月31日の雇用者数には、適用年の12月31日において高年齢雇用者に該当する者は含めません。

ニ 給与等支給額が比較給与等支給額以上であること

(注1)給与等支給額とは、適用年の事業所得の計算上必要経費となる雇用者に対する給与等の支給額(給与等に充てるため他の者から受ける金額は控除します。)です。なお、適用年の12月31日において高年齢雇用者に該当する者に係るものを除きます。

(注2)比較給与等支給額とは、「前年の事業所得の計算上必要経費となる雇用者に対する給与等の支給額(前年給与等支給額)」+「前年給与等支給額×基準雇用者割合」×30パーセントで算出された金額(※)です。なお、適用年の12月31日において高年齢雇用者に該当する者に係るものを除きます。

※前年末の雇用者数が零の場合は、前年給与等支給額×1.3で算出した額です。

(2)(1)のうち認定事業者に該当する個人の場合

イ 拡充型事業

(イ)上記(1)における要件のうち、イ、ロ、ニの要件を満たす場合(拡充型事業1)

(ロ)上記(1)におけるすべての要件を満たす場合(拡充型事業2)

ロ 移転型事業(本店機能を地方へ移転する場合)

拡充型事業の特例を受ける年であるか、または適用期間内で既に拡充型事業の特例を受けた年があること

ただし、認定事業者の認定日以降の年分で、基準雇用者数または地方事業所基準雇用者数が零に満たない年以後は移転型事業に係る認定事業者の特例措置は適用できません。

対象期間

適用の対象となる期間(年度)

この制度は、平成24年から平成30年までの各年(特例措置適用者については、拡充型事業の計画または移転型事業の計画の認定日を含む3年間まで)において、適用できます。

ただし、適用対象年であっても、平成24年以後に事業を開始した個人のその開始した日の属する年(相続または包括遺贈により当該事業を承継した日の属する年を除きます。)およびその事業を廃止した日の属する年については適用できません。

手続き

申告先等

所轄税務署

注意事項

(1)雇用者とは、個人の使用人のうち雇用保険法の一般被保険者であるものをいい、個人の特殊関係者は除かれます。

なお、個人の特殊関係者とは、次に掲げる者をいいます。

イ 個人の親族

ロ 個人と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

ハ 上記イ、ロ以外の者で個人から生計の支援を受けているもの

二 上記ロ、ハの者と生計を一にするこれらの者の親族

(2)この制度の適用を受けるために確定申告書へ添付が必要な書類などは、次のとおりです。

イ 公共職業安定所に雇用促進計画の提出を行い、都道府県労働局または公共職業安定所で、上記「控除の適用を受けるための要件」(1)のイからハまでの要件についての確認を受け、その際交付される雇用促進計画の達成状況を確認した旨の書類の写しを確定申告書に添付する必要があります。

ロ 確定申告書等に控除を受ける金額の記載およびその金額の計算に関する明細書を添付する必要があります。

ハ この制度の適用を受ける場合は、雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除(コード1282)(平成28年以前において適用する場合に限る。)、復興産業集積区域において被災雇用者等を雇用した場合の税額控除、企業立地促進区域において避難対象雇用者等を雇用した場合の税額控除、避難解除区域等において避難対象雇用者等を雇用した場合の税額控除は適用できません。

なお、平成29年分以降については、雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除を受ける年分においても、控除額の調整を行ったうえで適用されます。

根拠法令等

旧措置法10の5、措置法10の5、措令5の6、措規5の9、平27改正法附則61、震災特例法10の3、10の3の2、10の3の3、平28改正法附則61、平29改正法附則47

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