[平成31年4月1日現在法令等]

1 制度の概要

この制度は、認定経営革新等支援機関等による経営の改善に関する指導及び助言を受けた青色申告書を提出する特定中小企業者等が平成25年4月1日から令和3年3月31日までの期間(以下「指定期間」といいます。)内に、新品の器具及び備品並びに建物附属設備で一定のものを取得又は製作若しくは建設して国内にある卸売業、小売業などの指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度において、特別償却又は税額控除を認めるものです。

  1. (注1) 所有権移転外リース取引により取得した経営改善設備については、特別償却の規定は適用されませんが、税額控除の規定は適用されます。
  2. (注2) 所有権移転外リース取引の内容については、コード5704「所有権移転外リース取引」を参照してください。

2 適用対象法人

この制度の適用対象法人は、青色申告法人である次の法人です。

(1) 特別償却
 中小企業者又は中小企業等協同組合等で、認定経営革新等支援機関等による経営の改善に関する指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類の交付を受けたものとされています。
 ただし、中小企業者や中小企業等協同組合等に該当する法人であっても、認定経営革新等支援機関等が自身で自ら行う設備投資については、平成27年4月1日以後、本税制の対象外となりました。

イ 中小企業者とは、次に掲げる法人をいいます。なお、平成31年4月1日以後に開始する事業年度においては、中小企業者のうち適用除外事業者(その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度の所得金額の年平均額が15億円を超える法人等をいいます。)に該当するものは除かれます。

(イ) 資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人のうち次に掲げる法人以外の法人

  1. A その発行済株式又は出資(平成31年4月1日以後に開始する事業年度においては、自己の株式又は出資を除きます。以下同じです。)の総数又は総額の2分の1以上を同一の大規模法人に所有されている法人
  2. B 上記Aのほか、その発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を複数の大規模法人に所有されている法人

(注) 大規模法人とは、次に掲げる法人をいい、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小企業等経営強化法の認定事業再編投資組合を経由して間接的に保有している部分に限ります。また、平成31年4月1日以後に終了する事業年度において対象となります。)及び中小企業投資育成株式会社を除きます。なお、(3)及び(4)に掲げる法人については、平成31年4月1日以後に開始する事業年度において、大規模法人となります。

  1. (1) 資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人
  2. (2) 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人
  3. (3) 大法人(次に掲げる法人をいいます。以下同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある法人
    1. イ 資本金の額又は出資金の額が5億円以上の法人
    2. ロ 相互会社及び外国相互会社のうち、常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人
    3. ハ 受託法人
  4. (4) 100%グループ内の複数の大法人に発行済株式又は出資の全部を直接又は間接に保有されている法人((3)に掲げる法人を除きます。)

C 受託法人

(ロ) 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人(受託法人を除きます。)

ロ 中小企業等協同組合等とは、中小企業等協同組合(中小企業団体中央会に該当するものを除きます。)、出資組合である商工組合及び商店街振興組合をいいます。

(2) 税額控除

 (1)に掲げる中小企業者(平成31年4月1日以後に開始する事業年度においては、適用除外事業者を除きます。)のうち資本金の額若しくは出資金の額が3,000万円以下の法人又は中小企業等協同組合等

3 適用対象年度

この制度の適用対象事業年度は、指定期間内に適用対象資産を取得又は製作若しくは建設して指定事業の用に供した場合におけるその指定事業の用に供した日を含む事業年度です。

ただし、この事業年度であっても、解散(合併による解散を除きます。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度は除きます。

4 適用対象資産

この制度の対象となる資産は、経営改善指導助言書類に記載された器具及び備品並びに建物附属設備(以下「経営改善設備」といいます。)でその製作若しくは建設の後事業の用に供されたことのない(つまり新品の)ものが対象とされ、一定の規模以上のものとされています。

なお、平成31年4月1日以降に交付を受ける経営改善指導助言書類については、経営改善設備の投資計画の実施を含む経営改善により売上高又は営業利益の伸び率が年2%以上となる見込みであることについて認定経営革新等支援機関等が確認をした旨の記載があるものに限られます。

また、平成31年3月31日以前に交付を受けた経営改善指導助言書類に記載された経営改善設備のうち令和元年9月30日までに取得等をしたものについては、制度の適用を受けることができる経過措置が設けられています。

  1. (1)器具及び備品
    1台又は1基の取得価額が30万円以上のもの
  2. (2)建物附属設備
    1つの取得価額が60万円以上のもの

5 指定事業

この制度の適用対象となる指定事業は次に掲げる事業です(貸付けの用を除きます。)。

卸売業、小売業、農業、林業、漁業、水産養殖業、情報通信業、一般旅客自動車運送業、道路貨物運送業、倉庫業、港湾運送業、こん包業、損害保険代理業、不動産業、物品賃貸業、専門サービス業、広告業、技術サービス業、宿泊業、料理店業その他の飲食店業、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、社会保険・社会福祉・介護事業、映画業、教育、学習支援業、協同組合(他に分類されないもの)、サービス業(他に分類されないもの)

  1. (注1) 娯楽業(映画業を除く)、医療業、保健衛生等は対象になりません。
  2. (注2) 風俗営業に該当するものは、1料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する飲食店業で生活衛生同業組合の組合員が営むもの、1宿泊業のうち旅館業、ホテル業で風俗営業の許可を受けているもの、以外は指定事業から除かれます。
     また、性風俗関連特殊営業に該当するものも指定事業から除かれます。

6 償却限度額

償却限度額は、経営改善設備の取得価額の30%相当額の特別償却限度額を普通償却限度額に加えた金額です。

7 税額控除限度額

税額控除限度額は、経営改善設備の取得価額の7%相当額です。

ただし、その税額控除限度額がその事業年度の法人税額の20%相当額を超える場合には、控除を受ける金額は、その20%相当額が限度となります。なお、コード5433中小企業投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)の7「税額控除額」及び8「税額控除限度超過額」の金額がある場合には、その20%相当額からこれらの金額を控除した残額が限度となり、結果としてその金額及び本制度による控除額並びにコード5434中小企業経営強化税制(中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)の7「税額控除額」及び8「税額控除限度超過額」の合計額がその20%相当額を超えるときは、控除を受ける金額は、その20%相当額が限度となります。

8 税額控除限度超過額の繰越し

税額控除限度額がその事業年度の法人税額の20%相当額を超えるために、その事業年度において税額控除限度額の全部を控除しきれなかった場合には、その控除しきれなかった金額(以下「繰越税額控除限度超過額」といいます。)について1年間の繰越しが認められます。

9 その他注意事項

  1. (1) 一の資産についてこの制度による特別償却と税額控除との重複適用は認められません。
  2. (2)  この制度による特別償却又は税額控除の適用を受ける資産は、租税特別措置法上の圧縮記帳、他の制度による特別償却又は他の税額控除の規定の重複適用は認められません。
  3. (3) 特別償却の適用を受けるためには、確定申告書等に償却限度額の計算に関する明細書及び経営改善指導助言書類の写しを添付して申告する必要があります。
     また、税額控除の適用を受けるためには、控除を受ける金額を確定申告書等に記載するとともに、その金額の計算に関する明細書及び経営改善指導助言書類の写しを添付して申告する必要があります。
     なお、繰越税額控除限度超過額の繰越控除を受けるためには、繰越税額控除限度超過額が生じた事業年度以後の各事業年度の確定申告書に繰越税額控除限度超過額の明細書を添付し、かつ、繰越税額控除限度超過額の繰越控除を受けようとする事業年度の確定申告書等に繰越控除を受ける金額を記載するとともに、その金額の計算に関する明細書を添付して申告する必要があります。
  4. (4)  特別償却の適用を受けることに代えて、特別償却限度額以下の金額を損金経理により特別償却準備金として積み立てること又はその事業年度の決算確定日までに剰余金の処分により特別償却準備金として積み立てることにより、損金の額に算入することも認められます。
     この適用を受けるには、確定申告書等に特別償却準備金として積み立てた金額の損金算入に関する申告の記載をし、その積み立てた金額の計算に関する明細書を添付する必要があります。

(※) この制度については、中小企業庁ホームページに「商業・サービス業・農林水産業活性化税制パンフレット」(http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2015/150401zeisei.htm)が掲載されていますので、詳細はそちらをご参照ください。

(措法42の4、42の12の3、52の3、53、措法27の4、27の12の3、措規20の8、平成29改正法附則1、62)

  •  国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。