[令和2年4月1日現在法令等]

いわゆるバブル経済の崩壊以降、子会社等の倒産等を防止するため又は整理するために損失負担、債権放棄及び無利息貸付け等(以下「損失負担等」といいます。)を行ういわゆる再建支援等事案が増加しています。
 これらの事案にあっては、損失負担等を行う者(以下「支援者」といいます。)の損失負担等の額が税務上寄附金に該当するか否かが、支援者の所得計算に影響を及ぼすこととなります。
 このため、再建支援等事案の損失負担等の税務上の取扱いについて、事前照会に応じているところです。


※ Q3−1から3−18までの解説には、子会社等を整理する場合に関する内容については<整理>、子会社等を再建する場合に関する内容については<再建>、いずれの場合にも共通する内容については<共通>と表示しています。

(再建支援等事案に係る事前照会の回答の性格等)

  1. Q1- 1 再建支援等事案にかかる事前照会の意義はどのようなものでしょうか。
  2. Q1- 2 再建支援等事案の事前照会に対する回答はどのような性格でしょうか。
  3. Q1- 3 事前照会に当たっての基本的な考え方はどのようなものでしょうか。

(寄附金課税の対象となるか否かの検討)

  1. Q2- 1 法人税法上の寄附金は、どのようなものをいうのでしょうか。
  2. Q2- 2 再建支援等により損失負担等をした場合において、損金算入が認められるときとはどのようなものでしょうか。
  3. Q2- 3 法人税基本通達9−4−1、9−4−2の趣旨は、どのようなものでしょうか。
  4. Q2- 4 子会社等を整理又は再建する場合の損失負担等が経済合理性を有しているか否かはどのように検討するのですか(合理的な整理計画又は再建計画とはどのようなものをいうのでしょうか。)。

(再建支援等事案の各検討項目の内容)

子会社等の範囲

  1. Q3- 1 事業関連性のある「子会社等」の範囲は、どのようなものでしょうか。
  2. Q3- 2 金融機関等にとって融資を行っている個人は「子会社等」に該当するのでしょうか。

子会社等は経営危機に陥っているか

  1. Q3- 3 経営危機に陥っていない子会社等に対して支援を行った場合、法人税法上どのように取り扱われるのでしょうか。
     また、子会社等が経営危機に陥っているとは、どのような状況をいうのでしょうか。
  2. Q3- 4 債務超過の状態にない債務者に対して債権放棄等をした場合でも、寄附金課税を受けない場合はあるのでしょうか。
  3. Q3- 4- 2 子会社は、当期において大口の貸倒れが生じたため大幅な欠損となるとともに、多額の不良債権を有することから、これら不良債権の貸倒れにより今後も経常的に欠損となる見込みであり、これをこのまま放置した場合には倒産することは必至です。
     そこで、親会社は子会社の再建計画を策定し、貸付金の金利の減免を予定していますが、子会社は前期末まで債務超過とはなっていません。
     このような場合に、貸付金の金利の減免による経済的利益の供与は、税務上どのように取り扱われるのでしょうか。

支援者にとって損失負担等を行う相当な理由

  1. Q3- 5 支援者にとって損失負担等を行う相当な理由があるか否かは、どのように検討するのでしょうか。

損失負担(支援)額の合理性

  1. Q3- 6 損失負担(支援)額の合理性は、どのように検討するのでしょうか。
  2. Q3- 6- 2 再建計画中の経済情勢の変化等を考慮すれば、再建後の状況(事業規模、資産・負債等の状況等)は流動的なものとなることはやむを得ないと考えますので、再建後の姿が不確定なままの再建計画に基づく要支援額であっても、その要支援額は、的確に算定されていると考えてよろしいでしょうか。
  3. Q3- 6- 3 一般的に被支援者に対する要支援額は、再建期間において実現する損失額及びそれ以前に生じた損失の累計額の合計額から自己努力による利益額を控除した金額を基礎として算定することになると考えられますが、その要支援額の算定に当たっては会計上の累積欠損金額を無条件に含めてよいのでしょうか。
  4. Q3- 6- 4 被支援者は、再建計画において、借入金返済の原資とするため、含み損を有する遊休資産の売却を予定していますが、このようなものについても自己努力の一環と考えることはできるのでしょうか。

再建管理等の有無

  1. Q3- 7 支援者による再建管理等はなぜ必要なのでしょうか。また再建管理の方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
  2. Q3- 7- 2 子会社は金融機関から多額の借入れにより株式投資を行っていましたが、昨今の株価の暴落により多額の含み損を有することとなり、このまま放置しておくと子会社の倒産は必至の状況となっています。そこで、親会社の貸付債権の一部を免除し、残債権に係る金利の免除を基本とする再建計画を策定しました。再建計画は、当初再建期間を5年としていることから金利の減免の期間も5年間としていましたが、3年後から子会社が利益を計上するような場合においても、親会社は金利免除の期間を5年としていますので、契約に基づき5年経過するまで子会社から利息を減免しなければなりませんか。

支援者の範囲の相当性

  1. Q3- 8 支援者の範囲の相当性は、どのように検討するのでしょうか。
  2. Q3- 9 関係者が複数いる場合の支援者の範囲(例えば1社支援の場合)の相当性はどのように検討するのでしょうか。
  3. Q3-10 支援者は、その子会社の経営が破綻したため、再建支援を行うこととしました。支援に当たり、子会社の赤字関連会社について整理、再建するための損失負担等を含めて支援することとしていますが、債務超過である子会社が行う支援等について経済合理性が認められますか。

損失負担(支援)割合の合理性

  1. Q3-11 損失負担(支援)割合の合理性は、どのように検討するのでしょうか。
  2. Q3-12 支援者が複数いる場合の損失負担(支援)割合の合理性は、どのように検討するのでしょうか。
  3. Q3-13 支援者によって支援方法が異なる内容の再建計画であっても、合理的な再建計画と認められるますか。
  4. Q3-13- 2 複数の支援者による支援を行う場合において、そのうちの1社については、自身の体力等から損益面での支援(直接的な経済的利益の供与)を行わず、増資の引受け等による資金面での支援を行ったときに、この増資の引受け等についても支援の一環として考えてもよいのでしょうか。
  5. Q3-14 大口の債権者(親会社)だけでなく一般の(小口)債権者も債権を放棄するようなものは、合理的な整理計画又は再建計画とはいえないのではないでしょうか。

その他

  1. Q3-15 利害の対立する複数の支援者の合意により策定された再建計画であることが確認できれば、「合理的な再建計画」と認められるのでしょうか。
  2. Q3-16 「利害の対立する複数の支援者の合意」といっても、支援者がごく少数であれば必ずしも利害の対立する者とは限らないため、合理的な再建計画と認められないのではないでしょうか。
  3. Q3-17 債権放棄した額が寄附金に該当するか否かが争われた事例はありますか。
  4. Q3-18 経営が破綻した子会社等を他の法人に営業譲渡又は合併するために親会社の責任として損失を負担しなければその目的を達成できない場合があります。
     このような場合、その損失を負担することに相当な理由があるか否かの判断に当たって、どのような点を検討することとなるのでしょうか。
  5. Q3-18- 2 A社の子会社は、昨今の不況により不良債権が増加し、倒産の危機にあることから、A社はA社及び子会社のメイン銀行である甲銀行と緊急の無利息及び低金利での貸付けを行うこととしました。
     子会社の再建計画は、今後このようなことのないように営業債権についてすべての洗い出しを行い策定することとし現在作成中です。従いまして、再建計画の骨子はできていますが、現時点では具体的な再建計画はできていません。
     このような状況で行うA社及び甲銀行の無利息及び低金利による経済的利益の供与は、子会社に対する寄附金となりますか。
  6. Q3-18- 3 A社の子会社は、主要な取引先について前期から大口の貸倒れが続き、債務超過の状態に陥るとともに、運転資金が不足している状況にもあることから、このままの状態を放置した場合には倒産することは必至です。そこで、A社は子会社の再建計画を策定することとしました。
     この再建計画は、A社の子会社が毎期欠損を生じないことを前提として借入金の金利を軽減することを中心に策定されていますが、子会社において金利減免後も欠損が生じる場合には、その欠損に相当する金額の債権放棄を行う計画となっています。
     この場合、子会社の再建のために債権の一部放棄を仮に毎期行うこととなったとしても、この債権放棄による経済的利益の供与は、単純損金として認められますか。
  7. Q3-18- 4 A社及びA社グループは、経営不振により倒産の危機にある子会社において、金融機関の追加融資が困難な状況にあって、かつ、A社も長期化する不況により資金援助ができない状況にあることから、その子会社を解散することとしました。
      ところが、甲銀行が幹事となりA社グループとともに、整理又は再建の方策を検討した結果、子会社の解散は社会的影響が大きいことから、B社にその経営権を譲渡することとしました。ただし、その経営権の譲渡に当たっては、子会社の欠損金をA社が補てんすることが条件とされていますので、A社が子会社に対して有する債権を放棄することになりますが、この債権放棄は税務上どのように取り扱われますか。
  8. Q3-18- 5 子会社の支援のために合理的な再建計画に基づく債権放棄を行った場合には、その債権放棄による経済的利益の供与は、寄附金に該当せず損金の額に算入されていたところですが、平成22年度の税制改正により完全支配関係にある内国法人間の寄附金は、その全額が損金の額に算入されないこととされたことから、完全支配関係にある内国法人間の支援損についても損金不算入となるのでしょうか。

(その他)

  1. Q4 平成10年6月、法人税基本通達が改正されましたが、従来の取扱いを変更したのではありませんか。
  2. Q5 再建支援等事案の事前照会に係る検討事項の概要はどのようなものでしょうか。
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