(住居又は生計を異にする未成年者)

70の6-10 70の6-8((農業経営を行う者))の後段及び70の6-9((未成年者に係る農業の廃止))の(3)の適用に当たっては、未成年者とその親族が住居又は生計を一にしない場合であっても、その住居又は生計を一にしない理由が農地法第2条第2項に掲げる事由に該当するときは、当該事由に基づき住居又は生計を一にしない期間は、なお、住居又は生計を一にしているものとして取り扱う。(平17課資2-7、平21課資2-9改正)

(代償分割により取得した農地等についての納税猶予の不適用)

70の6-11 遺産の分割に当たり、遺産の代償として取得した他の共同相続人の所有に属する農地、採草放牧地又は準農地は、被相続人が有していたものではなく、かつ、被相続人の農業の用に供されていたものではないので、措置法第70条の6第1項の規定による納税猶予の対象となる特例農地等に該当しないことに留意する。

(相続税の納税猶予が受けられる農地等)

70の6-12 被相続人の遺産のうちにその農業の用に供されていた措置法第70条の6第1項に規定する農地及び採草放牧地がある場合において農業相続人が同項の規定による相続税の納税猶予の適用を受けることができるのは、当該被相続人から相続又は遺贈によりその農業の用に供されていた同項に規定する農地及び採草放牧地をともに取得した場合に限られるのであって、同項に規定する農地又は採草放牧地のいずれか一方のみを取得した場合には、同項の規定の適用はないのであるから留意する。
 また、同項の規定による相続税の納税猶予の適用を受けることができる準農地は、相続又は遺贈により同項に規定する農地及び採草放牧地とともに取得したものに限られるのであるから、準農地だけを相続若しくは遺贈により取得した場合又は被相続人の農業の用に供されていた同項に規定する農地及び採草放牧地のいずれか一方のみとともに準農地を取得した場合は、いずれも、同項の適用がないのであるから留意する。

(被相続人の農業の用に供されていた農地又は採草放牧地)

70の6-13 措置法第70条の6第1項に規定する被相続人の農業の用に供されていた農地として取り扱うものについては、70の4-12((贈与者等の農業の用に供している農地又は採草放牧地))(後段を除く。)及び70の4-13((請負耕作に係る農地))を準用する。
 なお、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれに掲げる農地又は採草放牧地については、同項に規定する被相続人の農業の用に供されていた農地又は採草放牧地としてみなされることに留意する。(平17課資2-7、平21課資2-9、平24課資2-10、平26課資2-12、課審7-17、徴管6-25、平30課資2-19改正)

(1) 措置法第70条の6第10項の規定の適用を受けている同項に規定する農業相続人が死亡した場合
 当該農業相続人を被相続人とする相続に係る相続税法第27条第1項の規定による相続税の申告書の提出期限(以下70の6-40までにおいて「相続税の申告書の提出期限」という。)までに措置法第70条の6第10項の規定の適用を受けている貸付特例適用農地等に係る使用貸借による権利又は賃借権(以下70の6-13において「賃借権等」という。)が消滅した農地又は採草放牧地

(2) 措置法第70条の4第8項の規定の適用を受けている同項に規定する受贈者が死亡した場合
 当該受贈者を被相続人とする相続に係る相続税の申告書の提出期限までに同項の規定の適用を受けている貸付特例適用農地等に係る賃借権等が消滅した農地又は採草放牧地

(3) 措置法第70条の4第8項の規定の適用を受けている同項に規定する受贈者に係る同条第1項に規定する贈与者が死亡し、同条第8項に規定する貸付特例適用農地等が措置法第70条の5第1項の規定により相続又は遺贈により取得されたものとみなされた場合
 当該贈与者を被相続人とする相続に係る相続税の申告書の提出期限までに措置法第70条の4第8項の規定の適用を受けている貸付特例適用農地等に係る賃借権等が消滅した農地又は採草放牧地

(4) 措置法第70条の6第22項の規定の適用を受けている同項に規定する農業相続人が死亡した場合
 措置法令第40条の7第71項第1号に規定する一時的道路用地等の用に供されている農地又は採草放牧地(同条第47項に規定する一時的道路用地等の用に供している敷地又は用地を除く。)

(5) 措置法第70条の4第18項の規定の適用を受けている同項に規定する受贈者が死亡した場合
 措置法令第40条の6第67項第1号に規定する一時的道路用地等の用に供されている農地又は採草放牧地(同項の規定により特例適用農地等に該当するものとされる同項第2号又は第3号に掲げる敷地又は用地を措置法第70条の4第18項に規定する一時的道路用地等の用に供している場合における当該敷地又は用地を除く。次の(6)において同じ。)

(6) 措置法第70条の4第18項の規定の適用を受けている同項に規定する受贈者に係る同条第1項に規定する贈与者が死亡し、同条第18項に規定する一時的道路用地等の用に供されている農地等が措置法第70条の5第1項の規定により相続又は遺贈により取得されたものとみなされた場合
 措置法令第40条の6第67項第1号に規定する一時的道路用地等の用に供されている農地又は採草放牧地

(7) 措置法第70条の6第28項において準用する措置法第70条の4第22項の規定の適用を受けている措置法第70条の6第28項に規定する農業相続人が死亡した場合
 同項に規定する営農困難時貸付けを行っている農地又は採草放牧地

(8) 措置法第70条の4第22項の規定の適用を受けている同項に規定する受贈者が死亡した場合
 同項に規定する営農困難時貸付けを行っている農地又は採草放牧地

(9) 措置法第70条の4第22項の規定の適用を受ける同項に規定する受贈者に係る同条第1項に規定する贈与者が死亡し、同条第22項に規定する営農困難時貸付農地等が措置法第70条の5第1項の規定により相続又は遺贈により取得したものとみなされた場合
 措置法第70条の4第22項に規定する営農困難時貸付けを行っている農地又は採草放牧地

(10) 特定貸付者が死亡し、当該特定貸付者の相続人が当該特定貸付者から措置法第70条の4の2第1項各号又は措置法第70条の6の2第1項各号に掲げる貸付けを行っている農地又は採草放牧地を相続又は遺贈により取得をした場合(措置法第70条の5第1項の規定により相続又は遺贈により取得したものとみなされた場合を含む。)
 措置法第70条の4の2第1項各号に掲げる貸付け又は措置法第70条の6の2第1項各号に掲げる貸付けを行っている農地又は採草放牧地

(11) 認定都市農地等貸付者が死亡し、当該認定都市農地等貸付者の相続人が当該認定都市農地等貸付者から措置法第70条の6の4第2項第2号に規定する認定都市農地貸付け又は同項第3号に規定する農園用地貸付けを行っている農地を相続又は遺贈により取得をした場合
 当該認定都市農地貸付け又は当該農園用地貸付けを行っている農地

(被相続人が特例付加年金又は経営移譲年金の支給を受けるため相続開始の日まで農業を営んでいない場合の農業の用に供している農地の取扱い)

70の6-13の2 70の6-6((被相続人が死亡の日まで農業を営んでいない場合の取扱い))により被相続人を措置法第70条の6第1項に規定する「農業を営んでいた個人」に該当するものとして取り扱う場合において、当該被相続人が所有する農地のうちに、利用意向調査に係る農地で農地法第36条第1項各号に該当するときにおける当該農地については、措置法第70条の6第1項に規定する「農地」には含まれないものとして取り扱う。(平17課資2-7追加、平21課資2-9、平26課資2-12、課審7-17、徴管6-25改正)

(農業相続人の農業の用に供している農地又は採草放牧地)

70の6-13の3 措置法第70条の6第1項に規定する農業相続人の農業の用に供している農地又は採草放牧地として取り扱うものについては、70の4-12((贈与者等の農業の用に供している農地又は採草放牧地))の後段を準用する。(平21課資2-9追加)

(受贈者の死亡後に取得した農地又は採草放牧地についての納税猶予の適用)

70の6-14 特例適用農地等の譲渡等につき措置法第70条の4第15項の規定による買換えの承認を受けている場合において、同項の規定による農地又は採草放牧地(当該譲渡等が措置法第70条の4第2項第3号イからハまでに掲げる区域内に所在する農地等の同法第33条の4第1項に規定する収用交換等による譲渡である場合には、農地若しくは採草放牧地又は1年以内に農地若しくは採草放牧地に該当する見込みのある当該区域内に所在する土地)を取得する前に受贈者が死亡したときにおける相続税の課税に当たっては、当該譲渡等に係る特例適用農地等は相続財産を構成せず、当該受贈者が相続開始時において有していた財産が相続税の課税価格計算の基礎となるのであるから留意する。ただし、当該受贈者がその生前において当該買換えの承認に係る農地又は採草放牧地の取得に関する売買契約を締結しており、かつ、当該受贈者の相続人が当該受贈者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までに当該農地又は採草放牧地を取得している場合において、当該相続人から当該取得した農地又は採草放牧地(当該買換えの承認に係る譲渡対価の額に対応する部分に限る。)を相続税の課税価格の計算の基礎に算入して措置法第70条の6第1項の規定による相続税の納税猶予の特例の適用を受ける旨の相続税の申告書の提出があったときは、これを認めて差し支えない。(平26課資2-12、課審7-17、徴管6-25、平30課資2-19改正)

(受贈者の死亡後に農業の用に供することとなった農地又は採草放牧地についての納税猶予の適用)

70の6-14の2 特例適用農地等の譲渡等につき措置法第70条の4第16項の規定による付替えの承認を受けている場合において、代替農地等を譲渡等に係る特例適用農地等に代わるものとして受贈者の農業の用に供する農地又は採草放牧地とする前に受贈者が死亡したときにおける相続税の課税に当たっては、当該代替農地等のうち相続開始時において農地又は採草放牧地に該当しない土地については、措置法第70条の6第1項に規定する農地等に該当しないことから、同項の規定による相続税の納税猶予の特例の適用はないことに留意する。ただし、当該受贈者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までに、当該土地が農地又は採草放牧地となり、かつ、当該受贈者の相続人から当該農地又は採草放牧地(当該付替えの承認に係る譲渡対価の額に対応する部分に限る。)を相続税の課税価格の基礎に算入して措置法第70条の6第1項の規定による相続税の納税猶予の特例の適用を受ける旨の相続税の申告書の提出があったときは、これを認めて差し支えない。

(受贈者の死亡後に取得した又は都市営農農地等に該当することとなった農地又は採草放牧地についての納税猶予の適用)

70の6-15 措置法第70条の4第1項の規定の適用を受ける農地又は採草放牧地についての買取りの申出等につき同条第17項の規定による承認を受けている場合において、同項の規定による農地又は採草放牧地を取得する前に受贈者が死亡したときにおける相続税の課税に当たっては、70の6-14((受贈者の死亡後に取得した農地又は採草放牧地についての納税猶予の適用))の取扱いを準用する。
 また、上記の買取りの申出等につき同項の規定による承認を受けている場合において、当該承認に係る特定農地等を譲渡等をする前に又は当該承認に係る特定農地等が同項の規定による都市営農農地等に該当することとなる前に受贈者が死亡したときにおける相続税の課税に当たっては、当該承認に係る特定農地等は相続財産を構成するが、措置法第70条の6第1項の規定による相続税の納税猶予の適用を受けることができる農地又は採草放牧地には該当しないのであるから留意する。ただし、当該承認に係る特定市街化区域農地等に係る農地又は採草放牧地が当該受贈者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までに措置法第70条の4第17項の規定による都市営農農地等に該当することとなった場合において、当該受贈者の相続人から当該都市営農農地等に該当することとなった農地又は採草放牧地について措置法第70条の6第1項の規定による相続税の納税猶予の特例の適用を受ける旨の相続税の申告書の提出があったときは、これを認めて差し支えない。この場合において、当該都市営農農地等に該当することとなった農地又は採草放牧地の価額は、当該受贈者の死亡の日における現況によるのであるから留意する。(平21課資2-9、平26課資2-12、課審7-17、徴管6-25改正)

(担保の提供等)

70の6-16 措置法第70条の6第1項の規定による担保の提供については、70の4-16((担保の提供等))を準用する。

(納税猶予分の相続税額に相当する担保)

70の6-17 措置法第70条の6第1項に規定する「当該納税猶予分の相続税額に相当する担保」とは、納税猶予に係る相続税の本税の額と当該本税に係る納税猶予期間中の利子税の額との合計額に相当する担保をいうものとする。(平21課資2-9、平30課資2-19改正)

(1) この場合において、同項の規定の適用を受ける農地等の全部を担保として提供する場合(当該農地等につき当該相続税額に優先する担保権が設定されている場合を除く。)には、同項に規定する「当該納税猶予分の相続税額に相当する担保を提供した場合」に該当するものとする。

(2) なお、上記以外の方法により担保を提供する場合には、納税猶予に係る相続税の本税の額とこれに係る農業相続人の平均余命年数に相当する納税猶予期間中の利子税の額との合計額に相当する担保が提供された場合が同項に規定する「当該納税猶予分の相続税額に相当する担保を提供した場合」に該当するものとして取り扱う。

(注) 次に掲げる農業相続人(相続又は遺贈により特例農地等を取得をした日において当該特例農地等のうちに都市営農農地等がある農業相続人を除く。)の納税猶予に係る相続税の本税の額のうち、当該特例農地等のうち措置法第70条の6第6項第2号ロに規定する市街化区域内農地等(措置法第70条の4第2項第4号ロに掲げる農地であって同項第3号イからハまでに掲げる区域内に所在するもの及び措置法第70条の6第6項第2号に規定する生産緑地等を除く。以下70の6-17において同じ。)に係る農業投資価格控除後の価格に対応する部分の金額については、上記(2)の「平均余命年数」を「平均余命年数(20年を限度とする。)」と読み替えて、当該金額に係る納税猶予期間中の利子税の額を計算する。

1 当該取得をした日において特例農地等の全てが市街化区域内農地等である農業相続人

2 当該取得をした日において特例農地等のうちに市街化区域内農地等及び市街化区域内農地等以外の特例農地等がある農業相続人

(修正申告等に係る相続税額の納税猶予)

70の6-18 措置法第70条の6第1項の規定の適用を受ける旨の相続税の申告について特例農地等の評価又は税額計算の誤りがあり、その誤りのみに基づいて修正申告又は更正があった場合における当該修正申告又は更正により納付すべき相続税額(附帯税を除く。)については、70の4-18((修正申告等に係る贈与税額の納税猶予))を準用する。

(農地等の贈与者が贈与税の申告期限前に死亡した場合における相続税の納税猶予の適用)

70の6-19 贈与税の納税猶予の対象となる農地等の受贈者が、70の4-19((農地等の贈与者が贈与税の申告期限前に死亡した場合))の(1)のロ(なお書を除く。)又は(2)により贈与税の納税猶予の適用を受けたときにおける当該贈与者の死亡に係る相続税については当該農地等について措置法第70条の5第1項の規定の適用があり、これに伴い、当該農地等については、措置法第70条の6第1項の規定の適用を受けることができるのであるから留意する。
 この場合において、当該贈与税の納税猶予の適用を受ける旨の贈与税の申告書の提出期限が、当該贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限より後であるため、当該贈与税の申告書の提出があったことにより当該相続税について期限後申告書又は修正申告書(以下70の6-19において「期限後申告書等」という。)の提出を要する場合において、当該期限後申告書等の提出があったときにおける相続税の取扱いについては、次に掲げるところによる。(平21課資2-9改正)

(1) 当該農地等の贈与者の死亡に係る相続についての相続人又は受遺者の提出した当該期限後申告書等は、相続税法第30条《期限後申告の特則》又は第31条第1項《修正申告の特則》に規定する期限後申告書又は修正申告書に該当するものとし、当該期限後申告書等の提出により納付すべき相続税については、同法第51条第2項第1号ハ((延滞税の特則))の規定に該当するものとして同項の規定を適用する。

(2) 当該農地等の受贈者から措置法第70条の6第1項の規定による相続税の納税猶予の適用を受ける旨の当該期限後申告書等の提出があった場合における同項の規定の適用については、当該期限後申告書等が当該農地等の贈与に係る贈与税の申告書の提出期限までに提出された場合に限り、当該期限後申告書等は、相続税の申告書の提出期限内に提出されたものとする。

(注) 上記の場合、受贈者による贈与税の納税猶予の適用を受ける旨の贈与税の申告書の提出前において、当該農地等について措置法第70条の5第1項又は同項及び措置法第70条の6第1項の規定の適用があるものとする相続税の申告書の提出及び担保の提供があった場合には、当該相続税の申告書は、これらの規定の適用のある相続税の申告書として取り扱い、当該贈与税の申告書の提出期限までに当該贈与税の申告書の提出がなされないときは、これらの規定の適用を受けない相続税の申告書として取り扱うのであるから留意する。


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