直法4-25(例規)
直審(法)38

昭和45年5月25日

国税局長 殿

国税庁長官

 耐用年数の適用等に関する取扱通達を別冊のとおり定めたから、これにより取り扱われたい。なお、下記の通達は廃止する。

 昭和27年3月11日付 直法1-30 減量率等による減価について
 昭和40年8月9日付 直法4-18ほか2課共同 減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表の取扱について
 昭和43年1月30日付 直法4-5ほか1課共同 増加償却の適用に関する取扱いについて


省略用語例

 耐用年数の適用等に関する取扱通達において使用した次の省略用語は、それぞれ次に掲げる法令等を示すものである。(平20年課法2−14「一」、令4年課法2−14「一」により改正)

法 ………………………  法人税法
令 ………………………  法人税法施行令
規則 ……………………  法人税法施行規則
省令 ……………………  減価償却資産の耐用年数等に関する省令
別表第○ ………………  減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第○
旧別表第二 ……………

 減価償却資産の耐用年数等に関する省令の一部を改正する省令(平成20年財務省令第32号)による改正前の減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第二

基本通達 ………………  昭和44年5月1日付直審(法)25法人税基本通達
日本標準産業分類 ……  日本標準産業分類(総務省統計局統計基準部編)

〔編注〕 

1 耐用年数の適用等に関する取扱通達制定後における改正通達の前文及びその経過的取扱いについては、便宜、附則のあとに集録した。

2 改正通達により従来の取扱通達事項の追加又は改正をしたものは、それぞれの通達の末尾に改正した旨の表示をした。


 耐用年数の適用等に関する取扱通達(以下「耐用年数通達」という。)は、さきに制定された基本通達に呼応し、従来の耐用年数等減価償却の技術的事項に関する通達について全面的な再検討を行い、これを整備統合するとともに、その取扱いにつき可及的に簡素化と弾力化を図ったものである。
 もとより、耐用年数通達は、主として技術的な事項に関するものであるから、その簡素化及び弾力化については、ある程度制約があることは否めないが、個々の減価償却資産の種類、構造、用途等の判断については、合理的な社会的慣行を尊重しつつ、弾力的な処理を行うべきものと考えられる。
 したがって、耐用年数通達の制定に当たっては、単なる解説的な事項及び公正な社会的慣行にその判断を委ねることが相当と認められる事項は、原則として通達として定めず、おおむね次のことに主眼をおいて定めた。

(1) 耐用年数表の適用区分についての基本的判定基準として定めることが相当な事項

(2) 現行耐用年数省令等の規定のもとにおいて、個々の実情に即し弾力的な取扱いをする場合として明らかにすることが必要と認められる事項

(3) 減価償却資産の属性、その区分等につき誤解を生ずることのないよう明らかにすることが相当と認められる事項

(4) 税法上の特別な制度についての具体的な適用に関してその取扱いを明らかにする必要があると認められる事項

 この耐用年数通達において、上記に定めた事項については、その取扱いに従って処理することとなるが、その取扱いを定めていない事項については、個々の具体的実情に応じ、それが会計処理のあり方に関するものであるときは基本通達及びその制定の趣旨に則って処理することとし、減価償却資産の属性、その区分等の技術的な事項に関するものであるときは第一次的には適正かつ合理的な社会慣行に従い、なお明確な判定等が困難なときは物品の分類等に関する文献等を参酌して合理的な判定等を行うよう留意する必要がある。
 いやしくも、通達に定めがないとの理由で法令の規定の趣旨や社会通念等から逸脱した運用を行ったり、解釈を行ったりすることのないように留意されたい。