49−26 温泉を利用する権利(温泉をゆう出する土地の所有者のその土地からゆう出する温泉を利用する権利を除く。)でその温泉の利用につき定められた契約期間が水利権の耐用年数より短いもの(契約期間を延長しない旨の明らかな定めのあるものに限る。)については、当該契約期間を耐用年数として償却費を計算するものとする。
49−26の2 工業所有権の実施権又は使用権で、その存続期間が当該工業所有権の耐用年数より短いものについては、当該存続期間(1年未満の端数は切り捨てる。)を耐用年数として償却費を計算するものとする。(昭55直所3−19、直法6−8追加)
49−27 令第6条第9号に掲げる生物の減価償却は、当該生物がその成熟の年齢又は樹齢に達した月(成熟の年齢又は樹齢に達した後に取得したものについては、取得の月)から行うことができる。この場合におけるその成熟の年齢又は樹齢は、次による。
(1) 牛馬等については、通常業務の用に供する年齢とする。ただし、現に業務の用に供するに至った年齢がその年齢後であるときは、現に業務の用に供するに至った年齢とする。
(2) 果樹等については、当該果樹等の償却額を含めて通常の場合におおむね収支相償うに至ると認められる樹齢とする。
49−28 49−27の(1)本文の年齢又は(2)の樹齢を判定する場合においてその判定が困難なときは、表2に掲げる生物又は果樹については、それぞれ同表に掲げる年齢又は樹齢を成熟の年齢又は樹齢とすることができるものとする。
〔表2〕
種類 |
細目 |
成熟の年齢 |
---|---|---|
牛 |
|
満2歳 |
馬 |
農業使役用 |
満2歳 |
小運搬使役用 |
満4歳 |
|
繁殖用 |
満3歳 |
|
種付用 |
満4歳 |
|
競争用 |
満2歳 |
|
その他用 |
満2歳 |
|
豚 |
種付用 |
満2歳 |
繁殖用 |
満1歳 |
|
綿羊 |
満2歳 |
|
かんきつ樹 |
満15年 |
|
りんご樹 |
満10年 |
|
ぶどう樹 |
満6年 |
|
梨樹 |
満8年 |
|
桃樹 |
満5年 |
|
桜桃樹 |
満8年 |
|
びわ樹 |
満8年 |
|
くり樹 |
満8年 |
|
梅樹 |
満7年 |
|
柿樹 |
満10年 |
|
あんず樹 |
満7年 |
|
すもも樹 |
満7年 |
|
いちぢく樹 |
満5年 |
|
茶樹 |
満8年 |
|
オリーブ樹 |
満8年 |
|
桑樹 |
根刈り、中刈り及び |
満3年 |
立て通し |
満7年 |
|
こりやなぎ |
満3年 |
|
みつまた |
満4年 |
|
こうぞ |
満3年 |
|
ラミー |
満3年 |
|
ホップ |
満3年 |
49−29 牛、馬、綿羊及びやぎを転用(耐用年数省令別表第4の細目欄に掲げる一の用途から同欄に掲げる他の用途に転用することをいう。以下49−30において同じ。)したことにより同令第3条第4項《中古資産の耐用年数等》に規定する転用後の使用可能期間の年数を見積もる場合において、その使用可能期間が明らかでないときは、牛については8年、馬については10年、綿羊及びやぎについては6年から転用の日における満年齢(1年未満の端数は切り捨てる。)を控除した年数をそれぞれの使用可能期間の年数とするものとする。(平16課個2−23、課資3−7、課法8−8、課審4−33、平19課個2−11、課資3−1、課法9−5、課審4−26改正)
49−30 牛、馬、綿羊及びやぎを転用した場合には、その転用した年の償却費はその転用がなかったものとして計算し、その年の翌年以後の償却費は、その転用した日の属する年の翌年1月1日の未償却残額を取得価額とみなし、実際の取得価額を基として耐用年数省令第6条《残存価額》の規定により計算した金額を残存価額として同日後の使用可能期間の年数に応ずる償却率により計算することができる。(平19課個2−11、課資3−1、課法9−5、課審4−26改正)
(注) この取扱いによる場合には、49−29中「転用の日における満年齢」とあるのは、「転用の日の属する年の翌年1月1日における満年齢」と読み替える。
<所有権移転外リース取引に該当しないリース取引の意義>
49−30の2 令第120条の2第2項第5号に規定する「これらに準ずるもの」として同号に規定する所有権移転外リース取引(以下49−30の11において同じ。)に該当しないものとは、例えば、次に掲げるものをいう。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(1) リース期間(法第67条の2第3項に規定するリース取引(以下この項、49−30の3から49−30の6まで、49−30の8、49−30の9、49−30の11及び49−30の12において「リース取引」という。)に係る契約において定められたリース資産(同条第1項に規定するリース資産をいう。以下この項、49−30の3、49−30の4、49−30の6から49−30の12までにおいて同じ。)の賃貸借期間をいう。以下49−30の3、49−30の4、49−30の6及び49−30の8から49−30の13までにおいて同じ。)の終了後、無償と変わらない名目的な再リース料によって再リースをすることがリース取引に係る契約において定められているリース取引(リース取引に係る契約書上そのことが明示されていないリース取引であって、事実上、当事者間においてそのことが予定されていると認められるものを含む。)
(2) 賃貸人に対してそのリース取引に係るリース資産の取得資金の全部又は一部を貸し付けている金融機関等が、賃借人から資金を受け入れ、当該資金をして当該賃借人のリース料等の債務のうち当該賃貸人の借入金の元利に対応する部分の引受けをする構造になっているリース取引
49−30の3 リース期間終了の時又はリース期間の中途においてリース資産を買い取る権利が与えられているリース取引について、賃借人がそのリース資産を買い取る権利に基づき当該リース資産を購入する場合の対価の額が、賃貸人において当該リース資産につき令第129条に規定する財務省令で定める耐用年数(以下49−30の6、49−30の8及び49−30の13において「耐用年数」という。)を基礎として定率法により計算するものとした場合におけるその購入時の未償却残額に相当する金額(当該未償却残額が当該リース資産の取得価額の5%相当額未満の場合には、当該5%相当額)以上の金額とされているときは、当該対価の額が当該権利行使時の公正な市場価額に比し著しく下回るものでない限り、当該対価の額は令第120条の2第2項第5号ロに規定する「著しく有利な価額」に該当しないものとする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
49−30の4 次に掲げるリース取引は、令第120条の2第2項第5号ハに規定する「その使用可能期間中当該リース取引に係る賃借人によつてのみ使用されると見込まれるもの」に該当することに留意する。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(1) 建物、建物附属設備又は構築物(建設工事等の用に供する簡易建物、広告用の構築物等で移設が比較的容易に行い得るもの又は賃借人におけるそのリース資産と同一種類のリース資産に係る既往のリース取引の状況、当該リース資産の性質その他の状況からみて、リース期間の終了後に当該リース資産が賃貸人に返還されることが明らかなものを除く。)を対象とするリース取引
(2) 機械装置等で、その主要部分が賃借人における用途、その設置場所の状況等に合わせて特別な仕様により製作されたものであるため、当該賃貸人が当該リース資産の返還を受けて再び他に賃貸又は譲渡することが困難であって、その使用可能期間を通じて当該賃借人においてのみ使用されると認められるものを対象とするリース取引
49−30の5 次に掲げる機械装置等を対象とするリース取引は、49−30の4の(2)に定めるリース取引には該当しないものとする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(1) 一般に配付されているカタログに示された仕様に基づき製作された機械装置等
(2) その主要部分が一般に配付されているカタログに示された仕様に基づき製作された機械装置等で、その附属部分が特別の仕様を有するもの
(3) (1)及び(2)に掲げる機械装置等以外の機械装置等で、改造を要しないで、又は一部改造の上、容易に同業者等において実際に使用することができると認められるもの
49−30の6 機械装置等を対象とするリース取引が、当該リース取引に係るリース資産の耐用年数の100分の80に相当する年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切り捨てる。)以上の年数をリース期間とするものである場合は、当該リース取引は令第120条の2第2項第5号ハに規定する「その使用可能期間中当該リース取引に係る賃借人によつてのみ使用されると見込まれるもの」には該当しないものとして取り扱うことができる。(平19課個2−31、課審4−44追加)
49−30の7 令第120条の2第2項第5号ハに規定する「当該目的資産の識別が困難であると認められるもの」かどうかは、賃貸人及び賃借人において、そのリース資産の性質及び使用条件等に適合した合理的な管理方法によりリース資産が特定できるように管理されているかどうかにより判定するものとする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
49−30の8 令第120条の2第2項第5号ニに規定する「相当短いもの」とは、リース期間が当該リース資産について定められている耐用年数の100分の70(耐用年数が10年以上のリース資産については、100分の60)に相当する年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切り捨てる。)を下回る期間であるものとする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(注)
1 一のリース取引において耐用年数の異なる数種の資産を取引の対象としている場合(当該数種の資産について、同一のリース期間を設定している場合に限る。)において、それぞれの資産につき耐用年数を加重平均した年数(賃借人における取得価額をそれぞれの資産ごとに区分した上で、その金額ウェイトを計算の基礎として算定した年数をいう。)により判定を行っているときは、これを認めるものとする。
2 再リースをすることが明らかな場合には、リース期間に当該再リースの期間を含めて判定する。
49−30の9 リース取引について、賃借人におけるそのリース資産と同一種類のリース資産に係る既往のリース取引の状況、当該リース資産の性質その他の状況からみて、リース期間の終了後に当該リース資産が賃貸人に返還されることが明らかなものは、令第120条の2第2項第5号ニに規定する「当該リース取引に係る賃借人の所得税の負担を著しく軽減することになると認められるもの」には該当しないことに留意する。(平19課個2−31、課審4−44追加)
<賃借人の処理>
49−30の10 賃借人におけるリース資産の取得価額は、原則として、そのリース期間中に支払うべきリース料の額の合計額による。ただし、そのリース料の額の合計額のうち利息相当額から成る部分の金額を合理的に区分することができる場合には、当該リース料の額の合計額から当該利息相当額を控除した金額を当該リース資産の取得価額とすることができる。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(注)
1 再リース料の額は、原則として、リース資産の取得価額に算入しない。ただし、再リースをすることが明らかな場合には、当該再リース料の額は、リース資産の取得価額に含まれる。
2 リース資産を業務の用に供するために賃借人が支出する付随費用の額は、リース資産の取得価額に含まれる。
3 本文ただし書によりリース料の額の合計額から利息相当額を控除した金額を当該リース資産の取得価額とする場合には、当該利息相当額はリース期間の経過に応じて利息法又は定額法により必要経費の額に算入する。
49−30の11 賃借人がリース期間終了の時にそのリース取引の目的物であった資産を購入した場合(そのリース取引が令第120条の2第2項第5号イ若しくはロに掲げるもの又はこれらに準ずるものに該当する場合を除く。)には、その購入の直前における当該資産の取得価額にその購入代価の額を加算した金額を取得価額とし、当該資産に係るその後の償却費は、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次により計算する。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(1) 当該資産に係るリース取引が所有権移転リース取引(所有権移転外リース取引に該当しないリース取引をいう。)であった場合 引き続き当該資産につき選定している償却の方法により計算する。
(2) 当該資産に係るリース取引が所有権移転外リース取引であった場合 当該資産と同じ資産の区分である他の減価償却資産(リース資産に該当するものを除く。以下この項において同じ。)につき選定している償却の方法に応じ、それぞれ次により計算する。
イ その選定している償却の方法が定額法である場合 その購入の直前における当該資産の未償却残額にその購入代価の額を加算した金額を取得価額とみなし、当該資産と同じ資産の区分である他の減価償却資産に適用される耐用年数から当該資産に係るリース期間を控除した年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切り捨て、2年に満たない場合には、2年とする。)に応ずる償却率により計算する。
ロ その選定している償却の方法が定率法である場合 当該資産と同じ資産の区分である他の減価償却資産に適用される耐用年数に応ずる償却率、改定償却率及び保証率により計算する。
(注) 当該年の中途にリース期間が終了する場合の当該年分の償却費の額は、リース期間終了の日以前の期間につきリース期間定額法により計算した金額とリース期間終了の日後の期間につき(2)により計算した金額との合計額による。
<賃貸人の処理>
49−30の12 賃貸人がリース期間の終了に伴いそのリース取引の目的物であった資産につき賃借人から返還を受けた場合には、当該リース期間終了の時に当該資産を取得したものとする。この場合における当該資産の取得価額は、原則として、返還の時の価額によるものとする。ただし、当該リース取引に係る契約において残価保証額の定めがあるときにおける当該資産の取得価額は、当該残価保証額とする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(注)
1 リース期間の終了に伴い再リースをする場合においても同様とする。
2 残価保証額とは、リース期間終了の時にリース資産の処分価額がリース取引に係る契約において定められている保証額に満たない場合にその満たない部分の金額を当該リース取引に係る賃借人その他の者がその賃貸人に支払うこととされている場合における当該保証額をいう。
49−30の13 賃貸人がリース期間の終了に伴いそのリース取引の目的物であった資産を賃借人から取得した場合における当該資産の償却費の計算は、次のいずれかの年数によることができる。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(1) 当該資産につき適正に見積もったその取得後の使用可能期間の年数
(2) 次の場合の区分に応じそれぞれ次に定める年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切り捨て、2年に満たない場合は、2年とする。)
イ 当該資産に係るリース期間が当該資産について定められている耐用年数以上である場合 当該耐用年数の20%に相当する年数
ロ 当該資産に係るリース期間が当該資産について定められている耐用年数に満たない場合 当該耐用年数から当該リース期間を控除した年数に、当該リース期間の20%に相当する年数を加算した年数
<その他>
49−30の14 令第120条第1項第6号に規定する「賃貸借の期間」には、改正前リース取引(同号に規定する改正前リース取引をいう。以下49−30の16において同じ。)のうち再リースをすることが明らかなものにおける当該再リースに係る賃貸借期間を含むものとする。(平19課個2−31、課審4−44追加)
(注) 令第120の2第1項第6号に規定する「リース期間」及び令第121条の2第1項に規定する「改定リース期間」についても同様とする。
49−30の15 賃貸人が令第120条第2項に規定する見積残存価額について、リース料の算定に当たって国外リース資産(同条第1項第6号に規定する国外リース資産をいう。以下49−30の16において同じ。)の取得価額及びその取引に係る付随費用(国外リース資産の取得に要する資金の利子、固定資産税、保険料等その取引に関連して賃貸人が支出する費用をいう。)の額の合計額からリース料として回収することとしている金額の合計額を控除した残額としている場合は、これを認める。(平19課個2−31、課審4−44追加)
49−30の16 賃貸人が旧リース資産(改正前リース取引の目的とされている減価償却資産をいう。以下この項において同じ。)を居住者又は内国法人に対して賃貸した後、更に当該居住者又は内国法人が非居住者又は外国法人(以下この項において「非居住者等」という。)に対して当該旧リース資産を賃貸した場合(非居住者等の専ら国内において行う事業の用に供されている場合を除く。)において、当該旧リース資産の使用状況及び当該賃貸に至るまでの事情その他の状況に照らし、これら一連の取引が実質的に賃貸人から非居住者等に対して直接賃貸したと認められるときは、当該賃貸人の所有する当該旧リース資産は国外リース資産に該当することに留意する。(平19課個2−31、課審4−44追加)