12−1−10 資産の譲渡等に係る仕入割戻しについては、次の区分に応じ、次に掲げる日に当該仕入割戻しを受けたものとする。
(1) その算定基準が購入価額又は購入数量によっており、かつ、その算定基準が契約その他の方法により明示されている仕入割戻し 資産の譲渡等を受けた日
(2) (1)に該当しない仕入割戻し その仕入割戻しの金額の通知を受けた日
12−1−11 事業者が仕入割戻しの金額につき相手方との契約等により特約店契約の解約、災害の発生等特別の事実が生ずるときまで又は5年を超える一定の期間が経過するまで相手方に保証金等として預けることとしているため、当該仕入割戻しに係る利益の全部又は一部を実質的に享受することができないと認められる場合には、当該仕入割戻しの金額については、12−1−10にかかわらず、現実に支払(買掛金等への充当を含む。)を受けた日に仕入割戻しを受けたものとして取り扱う。
ただし、現実に支払を受ける日の前に実質的にその利益を享受することとなったと認められる次のような場合には、その享受することとなった日に仕入割戻しを受けたものとして取り扱う。
(1) 相手方との契約等に基づいてその仕入割戻しの金額に通常の金利を付けるとともに、その金利相当額については現実に支払を受けているか、又は相手方に請求すれば支払を受けることができることとされている場合
(2) 相手方との契約等に基づいて仕入割戻しを受ける事業者が保証金等に代えて有価証券その他の資産を提供することができることとされている場合
(3) 保証金等として預けている金額が仕入割戻しの金額の概ね50%以下である場合
(4) 相手方との契約等に基づいて仕入割戻しの金額が仕入割戻しを受ける事業者名義の預金若しくは貯金又は有価証券として相手方において保管されている場合
なお、事業者が課税仕入れを行った日又は相手方から通知を受けた日に仕入割戻しを受けたものとして処理している場合には、これを認める。
12−1−12 事業者が、課税仕入れ(免税事業者であった課税期間において行ったものを除く。以下12―1―12において同じ。)につき返品をし、又は値引き若しくは割戻しを受けた場合に、当該課税仕入れに係る返品額又は値引額若しくは割戻額につき税率の異なるごとに合理的に区分した金額を、当該課税仕入れの税率の異なるごとの金額からそれぞれ控除する経理処理を継続しているときは、これを認める。(令5課消2−9により改正)
(注) この場合の返品額又は値引額若しくは割戻額については、法第32条第1項《仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例》の規定の適用はないことに留意する。