令和元年分所得税の確定申告書を令和7年1月31日に提出して、所得税の還付を受けることはできますか。
(注) 申告の内容は、不動産所得(赤字)と給与所得(年末調整済)とを損益通算したことにより、過大納付となった給与所得に係る源泉徴収税額について還付を受けるものです。
還付請求は認められません。
照会の場合には、所得税法第121条第1項第1号《確定所得申告を要しない場合》に該当し、確定申告書の提出を要しないものと判断されますが、この場合に提出された申告書で還付金の額が記載されているものは、同法第122条《還付等を受けるための申告》の規定により提出された申告書(還付申告書)に該当するものとして取り扱われます(所得税基本通達121-1)。
還付申告書については提出期限が定められていないため、暦年終了後(翌年1月1日以後)いつでも提出することができることから、国税通則法第74条第1項《還付金等の消滅時効》の規定の適用に当たっては、還付請求の起算日は翌年1月1日となります。
したがって、令和元年分の所得税の還付請求できる期間は令和2年1月1日から令和6年12月31日までとなり、当該期間の経過後の還付請求は認められません。
所得税法第121条、第122条、国税通則法第74条、所得税基本通達121-1
注記
令和6年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。