次の(1)のような契約形態の生命保険(養老保険)について、(2)のとおり死亡保険金が支払われましたが、この場合の課税関係はどのようになりますか。
(1) 契約形態
契約者(保険料負担者) | 長男 | |
被保険者 | 父 | |
受取人 | 長男:2分の1 | 母:2分の1 |
保険金 | 600万円 | |
払込保険料の総額 | 100万円 |
(2) 保険金の支払
被保険者の死亡前に受取人である母が死亡していましたが、受取人の変更がされていなかったため、約款に基づき母の受取分はその相続人である長男及び長女に2分の1ずつ支払われることとなり、結果的に保険金は次のとおり支払われました。
長男 450万円(600万円×(1/2+1/2×1/2))
長女 150万円(600万円×(1/2×1/2))
長男が支払を受けた保険金450万円は、長男の一時所得の総収入金額に算入され、当該保険金を得るために支出した金額として控除される保険料の額は、払込保険料のうち長男が受け取った保険金の額に対応する保険料の額(75万円)となります。
また、長女が支払を受ける保険金はみなし贈与財産に該当し、贈与税が課されます。
所得税法第34条、所得税基本通達34-4、相続税法第5条
注記
令和6年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。