【照会要旨】

 一団の宅地を造成し、分譲する場合において、

1 道路の用に供する土地として買い取り、市に寄附したものの取得価額は譲渡費用とすべきか、造成した宅地の取得価額に算入すべきか、いずれですか。

2 市道として市へ寄附する部分と私道となる部分の土地の取得費及び造成費用は、分譲地の取得費に算入してよいでしょうか。

3 土地の一部分が傾斜しているために行う補強工事の費用は、その工事をした部分の区画の取得価額とすべきか、それとも分譲地全体の土地の取得価額に算入すべきか、いずれですか。

【回答要旨】

1 造成される宅地全体の取得価額(工事原価)に算入します。

2 市道として寄附する部分の土地に係る取得価額及び造成費用は、造成される宅地全体の取得価額に算入します。私道となる部分の土地に係る取得価額及び造成費用は、その私道が宅地とともに分譲されるものである場合には、その私道の譲渡原価を構成し、その私道が分譲の対象とならないものである場合には、その造成される宅地全体の取得価額に算入します。

3 造成される宅地全体の取得価額に算入します。

【関係法令通達】

 所得税基本通達36・37共-7

注記
 令和6年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。