【照会要旨】

 民法第1046条第1項の規定による遺留分侵害額に相当する金銭の支払請求を受けた甲は、金銭の支払に代えて、甲の所有する土地の所有権を乙へ移転させることで、遺留分侵害額1,500万円を消滅させました。この土地の所有権の移転について、消滅した遺留分侵害額1,500万円で土地の譲渡を行ったものとして譲渡所得の課税が行われますか。

【回答要旨】

 甲は、遺留分侵害額の請求に基づく金銭の支払に代えて、所有している土地を乙に移転しています。これは代物弁済に該当しますので、甲に対して譲渡所得課税を行うことになります。

【関係法令通達】

 所得税法第33条
 所得税基本通達33−1の6
 民法第1046条

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。