A(株)は、B県との間でC工業団地内で工場用地の交換を行いました。この交換により取得した土地はB県が「近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律」に基づき造成したもので、この土地の譲受人には工場建設が義務付けられており（所有権取得から3年以内に操業することが義務付けられています。）、表面上販売用土地であるとも考えられますが、取得した土地が工業団地の土地であるという性格を考慮して、固定資産と考え、交換取得資産として法人税法第50条((交換により取得した資産の圧縮額の損金算入))の規定を適用し、圧縮記帳することはできないでしょうか。
本件のB県に所在するC工業団地内の工場用地は、製造工場等を誘致し、同用地を進出企業等に売却する目的で所有されているものですから、同工場用地をもってB県の所有する固定資産であるとは認められません。したがって、圧縮記帳適用の前提となる固定資産要件を欠きますので、その適用はありません。
法人税法第50条
注記
令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。