A銀行では、「宝くじ付定期預金」を契約した顧客に対し景品として宝くじを交付することとしています。この宝くじは預貯金の利子として源泉徴収をする必要があるのでしょうか。
(宝くじ付定期預金景品規定の概要)
コース名 | 預入金額 | 交付頻度及び枚数 |
---|---|---|
100万円コース | 100万円以上 200万円未満 | 年1回 年末ジャンボ宝くじ 5枚 |
200万円コース | 200万円以上 300万円未満 | 年1回 年末ジャンボ宝くじ10枚 |
300万円コース | 300万円以上 400万円未満 | 年1回 年末ジャンボ宝くじ15枚 |
400万円コース | 400万円以上 500万円未満 | 年1回 年末ジャンボ宝くじ20枚 |
500万円コース | 500万円以上 600万円未満 | 年1回 年末ジャンボ宝くじ25枚 |
預貯金の利子として源泉徴収を要します。
照会の場合は、「宝くじ付定期預金景品規定」において、宝くじ付定期預金を各年の基準日まで継続することに対して宝くじを交付することを約していることからすれば、交付される宝くじには預金の受入に対して行う反対給付としての性質が認められます。
また、この宝くじは、次のとおり、「宝くじ付定期預金景品規定」に基づき、預入金額及び預入期間に応じて交付されるものであり、元本の使用の対価と認められますので、預貯金の利子に該当することとなります(所得税法第23条)。
なお、金銭以外の物又は権利その他経済的な利益をもって収入する場合の収入金額とすべき金額は、その利益を享受する時における価額(いわゆる時価)とされており(所得税法第36条)、交付する年末ジャンボ宝くじは売りさばき所において1枚300円で発売されていますので、その発売価額を基礎として収入金額を計算することとなります。
所得税法第23条、第36条
注記
令和6年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。