官総9−4
官人1−16
官厚1−61
官際1−26
官協1−23
官公29
官税1−20
課総10−13
課個3−8

課資1−20
課法7−12
課酒1−26
課消1−54
課審2−18
徴管1−12
徴徴7−20
査調5−5
査察1−8

平成28年4月1日

各国税局長 殿
沖縄国税事務所長 殿

国 税 庁 長 官
(官 印 省 略)

 標題のことについては、下記のとおり定めたから、平成28年4月1日以後はこれにより適切な運営を図られたい。

(趣旨)
 平成26年6月に、行政不服審査法について抜本的な改正が行われるとともに、これに併せて国税通則法における国税不服申立制度についても所要の改正が行われた。この改正において、国税庁長官、国税局長又は税務署長は、不服申立てがその事務所に到達してから当該不服申立てについての決定又は裁決をするまでに通常要すべき標準的な期間(以下「標準審理期間」という。)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、その事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならないこととされた(国税通則法第77条の2、行政不服審査法第16条)。これらの規定に基づき、標準審理期間に関する事項を定めるものである。
 なお、標準審理期間は不服申立てに係る審理期間の目安として定めるものであり、標準審理期間内に決定又は裁決をする義務を定めたものではないことに留意する。

1 標準審理期間の設定について

(1) 税務署長又は国税局長に対する再調査の請求に係る標準審理期間は3か月を目安とする。

(2) 国税庁長官に対する審査請求に係る標準審理期間は1年を目安とする。

(注1)上記期間経過後に決定又は裁決をした場合であっても、標準審理期間は審理期間の目安であることから、期間の経過をもって直ちに不作為の違法、又は、決定及び裁決固有の瑕疵に当たるものではない。

(注2)標準審理期間は、適法な審査請求を処理することを前提としているため、再調査の請求書又は審査請求書を補正するために要する期間はこれに含まれないことに留意する(国税通則法第81条第3項((再調査の請求書の補正))、行政不服審査法第23条((審査請求書の補正)))。

(注3)国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立てに係る標準審理期間は、酒税法第2章((酒類の製造免許及び酒類の販売業免許等))の規定による処分に対する審査請求の場合を除き、国税通則法第77条の2((標準審理期間))の規定に基づいて設定するものである(※1)。
 また、酒税法第2章の規定による処分に対する審査請求、国税に関する法律以外の法律に基づく処分に対する審査請求、事実上の行為に対する審査請求又は法令に基づく申請に対する不作為に対する審査請求に係る標準審理期間は、行政不服審査法第16条((標準審理期間))の規定に基づいて設定するものである(※2)。

(注4)例えば、次に掲げる事案のように、標準審理期間内に不服申立てについての決定又は裁決をすることが困難であることが見込まれる事案については、個々の事情に応じて処理するものとする。

【(※1)関係】

まる1 租税条約に基づく認定に関する事案及び相互協議(租税条約の規定に基づく、我が国の権限ある当局と相手国等の権限ある当局との協議をいう。)の申立てがされた事案

まる2 国税の犯則事件に関する事案

まる3 移転価格税制、外国子会社合算税制、外国税額控除及び外国法人の国内源泉所得に係る事案

【(※2)関係】

まる1 行政不服審査会への諮問から答申までに要する期間が、その標準的な期間を超える事案

まる2 行政不服審査法第43条第1項第2号又は第3号に規定する議を経て裁決をする事案で、当該議における審理に通常よりも時間を要するもの

2 標準審理期間の公表について

 上記1で設定する標準審理期間の公表については、国税庁、国税局又は税務署における備付け(掲示板へのリーフレットの掲示等)、国税庁ホームページへの掲載、リーフレットの配布等の方法により行うこととする。