1 概要

 札幌国税局は、酒造技術の向上を目的として、この冬に造られた出品酒の品質評価により清酒の製造技術を競う「新酒鑑評会」を開催し、本日、審査結果の発表を行いました。
 新酒鑑評会には道内12の清酒製造場から104点の新酒が出品され、品質評価員23人により評価しました。
 その結果、道産米吟醸酒の部では3製造場の出品酒5点が、吟醸酒の部では3製造場の出品酒6点が、純米酒の部では4製造場の出品酒5点が金賞を受賞しました。

※ 開催目的等の詳細は、参考資料「平成22年度新酒鑑評会 実施要領(抜粋)」を参照してください。

出品区分 入賞状況 出品状況*1
場数 入賞酒数 場数 出品数*2
道産米吟醸酒の部 3 5 9(8) 39(36)
吟醸酒の部 3 6 8(9) 32(37)
純米酒の部 4 5 12(11) 33(25)

*1 括弧書きの数値は昨年度の出品状況です。

*2 出品場数と出品数が合わないのは、1製造場が道産米吟醸酒の部及び吟醸酒の部は5点、純米酒の部については8点まで出品できるためです。

2 授賞製造場

 金賞を受賞したのは、以下の製造場です。

出品区分 税務署 製造場名 代表的な銘柄
道産米吟醸酒の部 小樽 曲イ田中酒造株式会社 宝川
旭川中 合同酒精株式会社 旭川工場 大雪乃蔵
釧路 福司酒造株式会社 福司
吟醸酒の部 札幌中 日本清酒株式会社 千歳鶴醸造所 千歳鶴
小樽 北の誉酒造株式会社 北の誉
釧路 福司酒造株式会社 福司
純米酒の部 小樽 曲イ田中酒造株式会社 宝川
旭川東 男山株式会社 男山
留萌 国稀酒造株式会社 国稀
倶知安 有限会社二世古酒造 二世古

3 出品酒の酒質

  • (1)道産米吟醸酒の部
     吟風、彗星の2種類の道産酒造好適米を使用して造られた吟醸酒が出品されました。
     昨夏の高い気温の影響を受けた原料米を処理することに苦労したようですが、高度な技術力で対応した結果、本年も香味のバランスのよい淡麗な吟醸酒が多く見られました。
  • (2)吟醸酒の部
     主に原料米に山田錦を使用して造られた吟醸酒が出品されました。
     本年も香りが華やかで味がなめらかな吟醸酒が多く見られました。
  • (3)純米酒の部
     純米酒の多様性を積極的に評価していくため、酸度により細区分を行い、その区分ごとに品質評価を行いました。
     各社それぞれの個性のある多様な味わい深い酒質の純米酒が出品されました。