相続税について、平成20事務年度(平成20年7月から平成21年6月までの間)に実施した調査の状況をまとめましたのでお知らせします。

1 調査件数及び申告漏れ等の非違があった件数等

相続税の調査については、平成18年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施しました。
 調査の件数は、416件(前事務年度387件)、このうち申告漏れ等の非違があった件数は、363件(同345件)、非違割合は、87.3%(同89.1%)となっています。

2 申告漏れ課税価格

申告漏れ課税価格は、93.1億円(前事務年度86.0億円)、このうち重加算税賦課対象としたものは、30.9億円(同20.3億円)となっています。

3 申告漏れ相続財産の金額の構成比

調査に基づく申告漏れ相続財産の金額の構成比は、現金・預貯金等が38.2%(前事務年度51.1%)、有価証券が17.4%(同9.4%)、土地が4.2%(同6.4%)の順となっています。

4 追徴税額

追徴税額(加算税を含む。)は、20.8億円(前事務年度15.6億円)、これを申告漏れ1件当たりで見ると、573万円(同452万円)となっています。

5 重加算税の賦課件数等

重加算税の賦課件数は、66件(前事務年度61件)、賦課割合は、18.2%(同17.7%)となっています。

表1 相続税の調査事績

事務年度
項目
平成19事務年度 平成20事務年度  
対前事務年度比
1 調査件数
387

416

107.5
2 申告漏れ等の非違件数
345

363

105.2
3 非違割合
(21

89.1

87.3
ポイント
-1.8
4 重加算税賦課件数
61

66

108.2
5 重加算税賦課割合
42

17.7

18.2
ポイント
+0.5
6 申告漏れ課税価格 億円
86.0
億円
93.1

108.3
7 6のうち重加算税賦課対象 億円
20.3
億円
30.9

152.2
8 追徴税額 本税 億円
13.1
億円
17.4

132.8
9 加算税 億円
2.5
億円
3.4

136.0
10 合計 億円
15.6
億円
20.8

133.3
11 申告漏れ1件当たり 申告漏れ課税価格
62
万円
2,493
万円
2,565

102.9
12 追徴税額
102
万円
452
万円
573

126.8

(注) 「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。

表2 申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移

平成14事務年度から平成20事務年度の申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移を表したグラフ