開催日及び場所 平成25年12月10日(火)札幌第2合同庁舎 札幌国税局 第一会議室
委員
委員長 廣瀬 一雄(新日本有限責任監査法人・公認会計士)
委員 池田 清治(北海道大学大学院法学研究科・教授)
委員 池田 茂とく(池田茂とく法律事務所・弁護士)
審議対象期間 平成25年7月1日(月)〜平成25年9月30日(月)
契約の現状の説明 審議対象期間の契約一覧について(別紙参照)
抽出案件 4件 (備考)
競争入札(公共工事) 1件
契約件名 岩見沢税務署空調機更新工事
契約相手方 有限会社空調工房
契約金額 1,942,500円
契約締結日 平成25年8月9日
担当部局 札幌国税局
随意契約(公共工事) 1件
契約件名 乃木町住宅(404棟)屋根葺替その他工事
契約相手方 有限会社櫻井組
契約金額 12,243,000円
契約締結日 平成25年9月13日
担当部局 北海道財務局
競争入札(物品役務等) 2件
契約件名 若草住宅ほか5住宅消防用設備等保守点検業務
契約相手方 中央防災システム株式会社
契約金額 546,000円
契約締結日 平成25年8月27日
担当部局 北海道財務局
契約件名 ラピスキャンシステムズ社製X線貨物検査装置保守点検請負契約一式
契約相手方 全日本商事株式会社
契約金額 1,333,500円
契約締結日 平成25年8月9日
担当部局 函館税関
随意契約(物品役務等) -件  
応札(応募)業者数1者関連 2件 競争入札(物品役務等)
 若草住宅ほか5住宅消防用設備等保守点検業務
 ラピスキャンシステムズ社製X線貨物検査装置保守点検請負契約一式
委員からの意見・質問、それに対する回答   別紙のとおり
委員会による意見の具申   なし
意見・質問 回答
【事案1】
契約件名 乃木町住宅(404棟)屋根葺替その他工事
契約相手方 有限会社櫻井組
契約金額 12,243,000円
契約締結日 平成25年9月13日
担当部局 北海道財務局
 
 予算決算及び会計令第99条の2等で「再度の入札をしても落札者がないときは、随意契約によることができる」とあるが、「再度」の回数についての条件はあるのか。  入札回数についての条件はないが、入札金額と予定価格との乖離や入札参加者の動向(辞退等)等を総合的に勘案し、入札を取りやめる場合もある。今回は2回目の入札で取りやめた。
 2回目の入札に応札者がいたのに、辞退した者と随意契約を締結したのはなぜか。  経緯は不明だが、1回目の最低入札金額を公表したにもかかわらず、2回目の応札者が1回目の最低入札金額を超える金額で応札し不落になった。
 このため、別途、見積合わせを実施したところ、1回目の入札での最低金額の応札者が見積合せに参加して落札に至り、随意契約を締結したものである。
 予定価格の積算方法は妥当か。  工事に係る資材の数量をすべて算出し、当局の標準単価等を精査して積算したものであり、妥当な価格であると認識している。
【事案2】
契約件名 若草住宅ほか5住宅消防用設備等保守点検業務
契約相手方 中央防災システム株式会社
契約金額 546,000円
契約締結日 平成25年8月27日
担当部局 北海道財務局
 
 なぜ、このような安価で入札が可能であったのか。  落札者は従前から当該業務を行っていたが、平成23年度の入札の際に他の業者と競合し、落札できなかった。翌平成24年度に再度競合したが、落札となった。今回の平成25年度については、当該競合業者は参加しなかったが、これまでの流れを考慮し、入札したものと聞いている。
 当該業務について、毎年、同じ数量で発注しているのか。  数量は多少の変動はあるが、仕様については、概ね同じである。
 前回(平成24年度)の落札価格を教えて頂きたい。  501,900円である。
【事案3】
契約件名 ラピスキャンシステムズ社製X線貨物検査装置保守点検請負契約一式
契約相手方 全日本商事株式会社
契約金額 1,333,500円
契約締結日 平成25年8月9日
担当部局 函館税関
 
 専門技術性の高い機械にかかる保守点検契約は、1者応札かつ高落札率のパターンが多く見受けられる。
 ラピスキャンシステムズ社製X線貨物検査装置保守点検請負契約一式(以下「本契約」とする。)の落札率は、同種の契約と比較して低いが何か事情があったのか。
 予定価格の積算に当たって前年度の契約価格を参考に行っていたところ、22年度は約91%、23年度は約96%、24年度は二度不落となり、三度目で100%の落札となった。
 同種契約ほか3件にあっても同様に不落後に再度入札で落札したことから、25年度契約に向け市場価格調査を実施したところ、本来含むべき業務管理費の積算根拠に不統一が見られ統一を図ったところ予定価格が若干引き上げとなり落札率が低率になった。
 現在、各契約の落札結果を踏まえ実際に現地で作業状況を確認のうえ検証中であり、今後も引き続き予定価格の見直しを行っていきたい。
 本会議の審議対象案件一覧表に「コンテナ貨物大型X線検査装置随時保守請負契約」という契約があったが、随意契約理由に「当該業務を履行できる業者が納入業者1者のみしかないため」と記載されていた。
 本契約も応札者が日本総代理店の1者であったとのことであるが、契約方式に違いがあるのは何故か。
 コンテナ貨物大型X線検査装置の契約は、過去の近い時期に数回故障しており、段階として、一般競争入札の結果1者応札、次に公募を実施した結果同じ1者と随意契約という経緯があったことから、今回は公募等を行うことなく随意契約したものであるが、本来公募を行うべきであったと考えている。
 一方、本契約については、従来から一般競争入札を続けていたが、公募によって契約の競争性等が十分担保されると考えられ、来年度から公募への移行を検討している。
 従前、一般競争をしていたX線検査装置に係る全ての契約を公募に移行するということか。  公募の考え方は、応札者が複数者いた場合、一般競争入札を実施するものであり、公募によって1者であることが確認できた場合は、競争性を確保するという趣旨において問題ないと考えている。
 大型機械等で代替えが無く故障により業務に支障をきたすなどで緊急性があり、過去の契約実績等を踏まえ随意契約をすることは悪いこととは思わない。
 しかし、定期的な保守契約に関しては、緊急性が無いため、競争性を確保するという意味では公募より一般競争入札のほうが良いのではないかと考えるがどうか。
 本契約とコンテナ貨物大型X線検査装置の契約との契約方式のバランスを考え、公募に移行することを検討している。
 一般競争入札は大原則であり、ある意味当然のこととは思っており、引き続き検討したい。
【事案4】
契約件名 岩見沢税務署空調機更新工事
契約相手方 有限会社空調工房
契約金額 1,942,500円
契約締結日 平成25年8月9日
担当部局 札幌国税局
 
 本件工事における機械の見積価格は、業者によって異なると思うが、大体いくらか。  落札業者の見積価格は、原価約500万円の25%程度であるが、当該業者からは「本件においては、特段の事情があったことによりメーカーから非常に安価で機械を調達することができたためである。」と聞いている。
 このようなことから、今後同様の工事を発注するとしても、予定価格の積算に際して本件の落札結果を参考にするのは難しいと考えている。
 本件工事の施工に問題は無かったか。  仕様書どおりの施工であり、特に問題は無かった。
 公共工事といっても、建築なのか又は解体なのか等どこに力点があるかによって応札者数及び応札価格の傾向が相違しているようであるが、これらの要因についてわかることがあれば教えていただきたい。  業者から聴取したところでは、工事の種目、規模及び発注のタイミングで状況は変わってくるようである。