平成29年6月
沖縄国税事務所

1 全酒類の課税状況

  • ○ 平成28年度(平成28年4月から平成29年3月)の沖縄国税事務所管内における全酒類の課税移出数量は前年比2.2%減の69,842キロリットル、酒税額は同1.4%減の104億3百万円でした。
  • ○ 全酒類に係る酒税額は再び減少に転じ、課税移出数量は3年連続の減少となりました。

2 種類別の課税状況

  • ○ 泡盛は、酒税額が前年比3.4%減の38億8千1百万円、課税移出数量が同3.5%減の19,366キロリットルで、酒税額及び課税移出数量は、過去最高だった平成16年度以降12年連続の減少となりました。
  • ○ ビールは、酒税額が前年比2.2%増の44億9千1百万円、課税移出数量が同2.2%増の24,756キロリットルで、いずれも5年連続の増加となりました。
  • ○ その他の酒類は、酒税額が前年比5.3%減の20億3千1百万円、課税移出数量が同5.3%減の25,361キロリットルで、いずれも3年連続の減少となりました。

3 泡盛の課税状況

  • ○ 県内向けの泡盛の酒税額は、前年比4.2%減の27億7百万円、課税移出数量は、同4.1%減の15,180キロリットルでした。
  • ○ 県外向けの泡盛の酒税額は、前年比1.4%減の11億7千4百万円、課税移出数量は、同1.5%減の4,185キロリットルでした。いずれも4年連続の減少となりました。

4 泡盛需要振興施策

沖縄国税事務所は、酒類行政を所管し「酒類業の健全な発達」を任務の一つとしていますので、泡盛業界を取り巻く厳しい現状を鑑み、次のような取り組みを行っています。

  • ○ 泡盛フレーバーホイールの作成及び使用に関する講習会の開催
  • ○ 泡盛クイーンズサポーターの任命
  • ○ 沖縄県酒造組合主催イベント等への後援

官公庁共同施策(沖縄国税事務所、内閣府、沖縄県等)

  • ○ 泡盛鑑評会、品質評価会及び表彰式
  • ○ 泡盛振興に関する各種協議会等における検討会

(表1)酒類課税状況表(種類別)

(単位:kl、%、百万円)

年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度
種類別   構成比 前年比   構成比 前年比   構成比 前年比
泡盛 数量 20,19028.391.820,07128.299.419,36627.996.5
税額 4,05638.591.74,01638.099.03,88137.396.6
ビール 数量 23,55733.1102.624,21934.1102.824,75635.6102.2
税額 4,27440.6102.74,39441.6102.84,49143.2102.2
その他の酒類 数量 27,51138.697.126,76837.797.325,36136.594.7
税額 2,20020.995.62,14520.397.52,03119.594.7
合計 数量 71,258100.097.271,058100.099.769,48210097.8
税額 10,530100.096.710,555100.0100.210,40310098.6

(表2)泡盛の課税状況表

(単位:kl、%、百万円)

年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度
区分   構成比 前年比   構成比 前年比   構成比 前年比
泡盛 県内 数量 15,78278.292.115,82378.8100.315,18078.495.9
税額 2,82469.692.22,82570.4100.12,70769.895.8
県外 数量 4,40921.890.84,24821.296.34,18521.698.5
税額 1,23330.490.91,19129.796.61,17430.298.6
合計 数量 20,190100.091.820,071100.099.419,366100.096.5
税額 4,056100.091.74,016100.099.03,881100.096.6

(注)

  • 1 表1の「その他の酒類」は、清酒、連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎(泡盛を除く)、果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール、発泡酒、スピリッツ及びリキュール(発泡性のものを含む)の合計です。
  • 2 各表の計数は、項目ごとに端数処理を行っており、必ずしも合計と一致しません。
  • 3 各表の平成28年度の値は、速報値です。

平成28年度酒類課税状況について

平成28年度(平成28年4月から平成29年3月)の沖縄国税事務所管内における全酒類の酒税額は 104億3百万円(前年比 98.6%)、課税移出数量は 69,482kl(前年比97.8%)となっています。

平成27年度の酒類課税状況のグラフ

平成27年度の泡盛の課税状況のグラフ

沖縄国税事務所独自施策

○泡盛フレーバーホイールの作成及び使用に関する講習会の開催

これまで、泡盛の特徴を表現する言葉は必ずしもまとまっていませんでした。そこで、沖縄国税事務所等(※)は、泡盛の香りや味わいを表現する言葉を整理して、ホイール状に並べた泡盛フレーバーホイールを作成し、平成29年4月26日公表しました。このフレーバーホイールにある言葉を用いて泡盛の香りや味わいを「見える化」することで、泡盛の魅力をより多くの人に伝えることができるようになります。
 また、沖縄国税事務所主任鑑定官では、泡盛フレーバーホイールの使用方法等について、泡盛製造者等を対象にした講習を実施しています。
※沖縄県工業技術センター、琉球大学、沖縄工業高等専門学校

○泡盛クイーンズサポーターの任命

歴代の泡盛女王に、これまで培ってきた泡盛に関する見識及びPRのノウハウ等を今後も活用してもらうため、沖縄国税事務所長が任命しています。平成28年6月に第1期目の任命を行い、平成29年6月が2期目となります。任期は1年。継続希望者には翌年以降も任命しています。
 泡盛クイーンズサポーターは泡盛全体の需要拡大に貢献してもらうよう、沖縄県酒造組合主催の各種イベント等への協力や、泡盛鑑評会・品質評価会にオブザーバー参加などしています。

○沖縄県酒造組合主催イベント等への後援

沖縄県酒造組合が沖縄県内及び県外で実施する泡盛啓蒙活動を後援するとともに職員等を派遣しました。首都圏での泡盛や泡盛カクテル「58KACHA−SEA」試飲会、「クィーンエリザベス号」乗船客約2,000名に対する泡盛試飲会及び英文パンフレットの配布など、各種イベントを沖縄県酒造組合と連携して実施しました。

官公庁共同施策(沖縄国税事務所、内閣府、沖縄県等)

○泡盛鑑評会、品質評価会及び表彰式

泡盛の酒造技術の発展、品質向上を目的に沖縄県と共催して実施しています。各泡盛製造者から一般酒、古酒を出品してもらい、有識者による官能評価を行っています。その結果、特に優良であった古酒について、毎年11月に沖縄県知事賞及び沖縄国税事務所長賞を授与しています。

○泡盛振興に関する各種協議会等による検討会

泡盛の普及拡大策を検討してきた泡盛製造業等振興策検討委員会にオブザーバー参加し、泡盛の需要拡大に向けた提言等を取りまとめ、沖縄県及び沖縄県酒造組合に対して提言を行いました。(平成28年3月22日)

○泡盛海外展開支援ブランディングチームの発足

内閣府沖縄総合事務局経済産業部が実施した「泡盛海外展開支援会議」へ参加し、泡盛の魅力を海外へ伝えるためのブランディングチームに酒税法等の取扱いについて助言等を行いました。

○クールジャパン関連イベント

平成29年3月、内閣府主催の泡盛ビジネスセミナー及び地方版クールジャパン推進会議(第10回)へ参加し、今後の泡盛の輸出を含めた販売等についての情報交換を行いました。