平成26年11月
熊本国税局
相続税について、平成25事務年度(平成25年7月から平成26年6月までの間)に実施した実地調査の状況をまとめましたのでお知らせします。
相続税の実地調査については、平成23年中及び平成24年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施しました。
実地調査の件数は122件(前事務年度125件)、このうち申告漏れ等の非違があった件数は96件(前事務年度103件)で、非違割合は78.7%(前事務年度82.4%)となっています。
申告漏れ課税価格は24億6千2百万円(前事務年度23億3千万円)で、実地調査1件当たりでは2,018万円(前事務年度1,864万円)となっています。
申告漏れ相続財産の金額の内訳は、現金・預貯金等9億8千7百万円(前事務年度7億7千9百万円)が最も多く、続いて有価証券2億8千6百万円(前事務年度2億4千8百万円)、土地2億5千8百万円(前事務年度3億7千4百万円)の順となっています。
追徴税額(加算税を含む。)は3億6千4百万円(前事務年度3億6千万円)で、実地調査1件当たりでは298万円(前事務年度288万円)となっています。
重加算税の賦課件数は11件(前事務年度15件)、賦課割合は11.5%(前事務年度14.6%)となっています。
事務年度 | 平成24事務年度 | 平成25事務年度 | |||
---|---|---|---|---|---|
項目 | 対前事務年度比 | ||||
実地調査件数 | 件 | 件 | % | ||
125 | 122 | 97.6 | |||
申告漏れ等の非違件数 | 件 | 件 | % | ||
103 | 96 | 93.2 | |||
非違割合(/) | % | % | ポイント | ||
82.4 | 78.7 | 3.7 | |||
重加算税賦課件数 | 件 | 件 | % | ||
15 | 11 | 73.3 | |||
重加算税賦課割合(/) | % | % | ポイント | ||
14.6 | 11.5 | 3.1 | |||
申告漏れ課税価格(※) | 百万円 | 百万円 | % | ||
2,330 | 2,462 | 105.7 | |||
のうち重加算税賦課対象 | 百万円 | 百万円 | % | ||
320 | 192 | 60.0 | |||
追徴税額 | 本税 | 百万円 | 百万円 | % | |
314 | 321 | 102.2 | |||
加算税 | 百万円 | 百万円 | % | ||
46 | 43 | 93.5 | |||
合計 | 百万円 | 百万円 | % | ||
360 | 364 | 101.1 | |||
実地調査1件当たり | 申告漏れ課税価格(/) | 千円 | 千円 | % | |
18,640 | 20,180 | 108.3 | |||
追徴税額(/) | 千円 | 千円 | % | ||
2,880 | 2,984 | 103.6 |
(※)「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。
無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであり、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握に向けた取組を積極的に行い、的確な課税処理に努めています。
事務年度 | 平成24事務年度 | 平成25事務年度 | |||
---|---|---|---|---|---|
項目 | 対前事務年度比 | ||||
実地調査件数 | 件 | 件 | % | ||
9 | 13 | 144.4 | |||
申告漏れ等の非違件数 | 件 | 件 | % | ||
5 | 5 | 100.0 | |||
非違の割合(/) | % | % | ポイント | ||
55.6 | 38.5 | 17.1 | |||
申告漏れ課税価格 | 百万円 | 百万円 | % | ||
656 | 552 | 84.1 | |||
追徴税額 | 本税 | 百万円 | 百万円 | % | |
11 | 9 | 81.8 | |||
加算税 | 百万円 | 百万円 | % | ||
2 | 2 | 100.0 | |||
合計 | 百万円 | 百万円 | % | ||
13 | 11 | 84.6 | |||
実地調査1件当たり | 申告漏れ課税価格(/) | 千円 | 千円 | % | |
72,889 | 42,462 | 58.3 | |||
追徴税額(/) | 千円 | 千円 | % | ||
1,444 | 846 | 58.6 |
贈与税事案は、相続税の補完税としての適正な課税を実現するため、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして、無申告事案を中心に、平成26事務年度も積極的に調査を実施します。
また、納税者の自発的な納税義務の履行支援等を目的とした実地調査以外の多様な手法を効果的・効率的に活用し、適正申告の確保に努めています。
事務年度 | 平成24事務年度 | 平成25事務年度 | |||
---|---|---|---|---|---|
項目 | 対前事務年度比 | ||||
実地調査件数 | 件 | 件 | % | ||
38 | 36 | 94.7 | |||
申告漏れ等の非違件数 | 件 | 件 | % | ||
27 | 29 | 107.4 | |||
申告漏れ課税価格 | 百万円 | 百万円 | % | ||
97 | 102 | 105.2 | |||
追徴税額 | 百万円 | 百万円 | % | ||
20 | 12 | 60.0 | |||
実地調査1件当たり | 申告漏れ課税価格(/) | 千円 | 千円 | % | |
2,553 | 2,833 | 111.0 | |||
追徴税額(/) | 千円 | 千円 | % | ||
526 | 333 | 63.3 |
(注) 各財産の金額は申告漏れ課税価格、( )内の数値は構成比。