熊本国税局は、期限内収納の実現に努めるとともに、滞納となったものについては滞納処分を実施するなど確実な徴収に努めています。
 今般、平成19年度租税滞納状況がまとまりましたので報告します。

 平成19年度租税滞納状況

(単位:億円)
  A
平成18年度滞納
整理中のものの額
(前期繰越額)
B
新規発生滞納額
C
整理済額
D(A+B−C)
平成19年度滞納 
整理中のものの額
(次期繰越額)
全税目 (92.9%)
237
(93.8%)
240
(91.2%)
250
(95.8%)
227
うち消費税 (98.6%)
71
(95.2%)
140
(93.9%)
139
(101.4%)
72

(注)

  1. 1 滞納とは、国税が納期限までに納付されず、督促状が発付されたものをいいます。
  2. 2 カッコ内の数値は、対前年度比です。
  3. 3 地方消費税を除いています。
  4. 4 各々の計数において、億円未満を四捨五入したため、合計とは一致しないものがあります。

※ ポイント1

平成19年度の全税目の滞納整理中のものの額は、227億円で、平成18年度(237億円)より10億円減少し、平成11年度以降9年連続で減少しています。


 全税目の滞納整理中のものの額の推移

平成9年度から平成19年度の全税目の新規発生滞納額、滞納整理中のものの額及び整理済額を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。

※ ポイント2

平成19年度の消費税の滞納整理中のものの額は、72億円で、平成18年度(71億円)より1億円増加しています。


 消費税の滞納整理中のものの額の推移

平成9年度から平成19年度の消費税の新規発生滞納額、滞納整理中のものの額及び整理済額を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。


1 新規発生滞納額

平成19年度においては、期限内収納の実現を図るため、期限内納付に関する広報の充実など、滞納の未然防止に努めました。

その結果、平成19年度の新規発生滞納額(平成19年度に新たに滞納となったものの額)は、240億円で、平成18年度(256億円)より16億円減少(6.2%減)し、2年連続で前年度を下回っています。

このうち、消費税については、140億円で、平成18年度(147億円)より7億円減少(4.8%減)しています。

 新規発生滞納額の推移

平成9年度から平成19年度の新規発生滞納額及び税目ごとの内訳を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。

2 整理済額

平成19年度においては、納税者の個々の実情も踏まえた上で、大口、悪質・処理困難事案に対して厳正・的確な滞納整理を実施するなど、滞納の整理促進に努めました。

その結果、平成19年度の整理済額は、250億円で、平成18年度(274億円)より24億円減少(8.8%減)しましたが、新規発生滞納額(240億円)を10億円上回っています

このうち、消費税については、139億円で、平成18年度(148億円)より9億円減少(6.1%減)し、新規発生滞納額(140億円)を1億円下回っています

 整理済額の推移

平成9年度から平成19年度の税目別の滞納整理済額を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。

3 滞納整理中のものの額

1・2のとおり、滞納の未然防止及び整理促進に努めた結果、平成19年度の滞納整理中のものの額は、227億円で、平成18年度(237億円)より10億円減少(4.2%減)しています。

これにより、滞納整理中のものの額は、平成11年度以降9年連続減少し、ピーク時(平成10年度:417億円)から190億円減少し、54%になっています。

このうち、消費税については、72億円で、平成18年度(71億円)より1億円増加(1.4%増)しています。

これにより、消費税については、ピーク時(平成10年度:87億円)から15億円減少し、83%になっています。


 滞納整理中のものの額の推移

平成9年度から平成19年度の税目別の滞納整理中のものの額を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。

(参考)税目別の租税滞納状況

区分

税目

A 前年度
滞納整理中のものの額
B
新規発生滞納額
C
整理済額
D(A+B−C)
滞納整理中のものの額
全税目合計 17
(91.8%)
259
(106.1%)
279
(99.0%)
283
(98.5%)
255
18
(98.5%)
255
(91.8%)
256
(96.8%)
274
(92.9%)
237
19
(92.9%)
237
(93.8%)
240
(91.2%)
250
(95.8%)
227
税目別の内訳 源泉所得税 17
(93.0%)
40
(96.6%)
28
(87.5%)
28
(100.0%)
40
18
(100.0%)
40
(96.4%)
27
(100.0%)
28
(95.3%)
39
19
(97.5%)
39
(74.1%)
20
(89.3%)
25
(87.1%)
34
申告所得税 17
(97.8%)
90
(87.0%)
40
(91.7%)
44
(95.6%)
86
18
(95.6%)
86
(110.0%)
44
(102.3%)
45
(99.2%)
85
19
(98.8%)
85
(93.2%)
41
(95.6%)
43
(97.6%)
83
法人税 17
(83.1%)
54
(104.8%)
44
(111.3%)
59
(72.2%)
39
18
(72.2%)
39
(75.0%)
33
(72.9%)
43
(74.4%)
29
19
(74.4%)
29
(100.0%)
33
(81.4%)
35
(89.7%)
26
相続税 17
(93.3%)
14
(150.0%)
9
(100.0%)
7
(114.3%)
16
18
(114.3%)
16
(44.4%)
4
(114.3%)
8
(75.0%)
12
19
(75.0%)
12
(125.0%)
5
(62.5%)
5
(100.0%)
12
消費税 17
(93.8%)
60
(112.4%)
154
(100.7%)
142
(120.0%)
72
18
(120.0%)
72
(95.5%)
147
(104.2%)
148
(98.6%)
71
19
(98.6%)
71
(95.2%)
140
(93.9%)
139
(101.4%)
72
その他税目 17
(33.3%)
1
(133.3%)
4
(60.0%)
3
(200.0%)
2
18
(200.0%)
2
(25.0%)
1
(66.7%)
2
(50.0%)
1
19
(50.0%)
1
(100.0%)
1
(100.0%)
2
(100.0%)
1

(注)

  1. 1 カッコ内の数値は、対前年度比です。
  2. 2 地方消費税を除いています。
  3. 3 各々の計数において、億円未満を四捨五入したため、合計とは一致しないものがあります。

【参考】 滞納整理の基本方針

以上のとおり、滞納整理中のものの額は、ピーク時に比べ大幅に減少しているものの、依然として高水準にあることに加え、消費税滞納については、滞納全体に占める割合が年々高まっています。
 このような状況を踏まえ、平成20年度においては、次の基本方針に基づき、滞納の着実な圧縮に努めていきます。

  • 預り金的性格を有する消費税滞納の優先処理
  • 厳正・的確な滞納整理による大口、悪質・処理困難事案の重点的処理
  • 集中電話催告センター室を活用した少額滞納事案の効果的・効率的処理

 消費税の占める割合の推移

平成9年度から平成19年度の滞納全体に占める消費税滞納割合を表したグラフ

(注)地方消費税を除いています。