相続税について、平成24事務年度(平成24年7月から平成25年6月までの間)に実施した実地調査の状況をまとめましたのでお知らせします。

1 実地調査件数及び申告漏れ等の非違件数

 調査等の総件数は 273件
 申告漏れ等の非違があった件数は 247件

相続税の実地調査については、平成21年中及び平成22年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施しました。
 実地調査の件数は273件(前事務年度313件)、このうち申告漏れ等の非違があった件数は247件(前事務年度281件)で、非違割合は90.5%(前事務年度89.8%)となっています。

2 申告漏れ課税価格

 申告漏れ課税価格は  75億1,100万円

申告漏れ課税価格は75億1,100万円(前事務年度82億4,100万円)で、実地調査1件当たりでは2,751万円(前事務年度2,633万円)となっています。

3 申告漏れ等相続財産の金額の内訳

 申告漏れ等相続財産の金額の内訳は
 現金・預貯金等 31億700万円
 土地 12億900万円
 有価証券 7億6,400万円

申告漏れ相続財産の金額の内訳は、現金・預貯金等31億700万円(前事務年度28億700万円)が最も多く、続いて土地12億900万円(前事務年度13億1,800万円)、有価証券7億6,400万円(前事務年度8億8,600万円)の順となっています。

4 追徴税額

 追徴税額は 12億3,100万円

追徴税額(加算税を含む。)は12億3,100万円(前事務年度11億3,400万円)で、実地調査1件当たりでは451万円(前事務年度362万円)となっています。

5 重加算税の賦課件数

 重加算税の賦課件数は 24件

重加算税の賦課件数は24件(前事務年度25件)、賦課割合は9.7%(前事務年度8.9%)となっています。

(別表) 相続税の調査事績

事務年度 平成23事務年度 平成24事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数
313 273 87.2
丸2 申告漏れ等の非違件数
281 247 87.9
丸3 非違割合(丸2/丸1 ポイント
89.8 90.5 0.7
丸4 重加算税賦課件数
25 24 96.0
丸5 重加算税賦課割合(丸4/丸2 ポイント
8.9 9.7 0.8
丸6 申告漏れ課税価格 百万円 百万円
8,241 7,511 91.1
丸7 丸6のうち重加算税賦課対象 百万円 百万円
668 705 105.5
丸8 追徴税額 本税 百万円 百万円
996 1,072 107.6
丸9 加算税 百万円 百万円
138 159 115.2
丸10 合計 百万円 百万円
1,134 1,231 108.6
丸11 実地調査1件当たり 申告漏れ課税価格(丸6/丸1 万円 万円
2,633 2,751 104.5
丸12 追徴税額(丸10/丸1 万円 万円
362 451 124.6

(注) 「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。

(付表1)

平成20事務年度から平成24事務年度の申告漏れ相続財産の金額の推移のグラフ、平成24事務年度 土地1209百万円。有価証券764百万円、現金・預貯金等3207億r円、家屋158億円、その他2210億円。

(付表2)

平成20事務年度から平成24事務年度の申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移のグラフ、平成24事務年度 土地16.2%、有価証券10.3%、現金・預貯金41.7%、家屋2.1%、その他29.7%。

(付表3) 無申告事案に係る調査事績

無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものであり、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案の把握のための取組を積極的に行い、的確な課税処理に努めています。無申告事案については、本事務年度においてもその把握に積極的に取り組みます。

事務年度 平成23事務年度 平成24事務年度  
項目 対前事務年度比
丸1 実地調査件数
33 24 72.7
丸2 申告漏れ等の非違件数
24 21 87.5
丸3 申告漏れ課税価格 百万円 百万円
3,103 2,911 93.8
丸4 追徴税額 本税 百万円 百万円
152 174 114.5
丸5 加算税 百万円 百万円
30 37 123.3
丸6 合計 百万円 百万円
182 211 115.9
丸7 実地調査1件当たり 申告漏れ課税価格(丸3/丸1 万円 万円
9,403 12,129 129.0
丸8 追徴税額(丸6/丸1 万円 万円
552 879 159.2

平成20年度から平成24事務年度の無申告事案に係る調査事績の推移のグラフ。平成24事務年度2911百万円。