開催日及び場所 平成20年 2月15日 (金) 金沢国税局会議室
委員

委員   尾島 茂樹 (金沢大学大学院法務研究科 教授)

委員   中村 明子 (松本洋武法律事務所 弁護士)

委員   西村 茂  (金沢大学法学部 教授)

審議対象期間 平成19年4月1日(日)〜平成19年9月30日(日)
委員長及び
抽出委員の選出

委員の互選により西村委員が委員長に決定。
また、尾島委員を抽出委員に決定。

契約の
現状の説明

1 契約方式等の概要
2 平成18年度及び平成19年4月〜9月の契約実績

抽出案件 3件 (備考)
競争入札(公共工事) 1件

契約件名  :19年度第1回維持整備工事
契約相手方:株式会社松尾工務店
契約金額  :73,290,000円
契約締結日:平成19年6月20日
担当部局  :北陸財務局

随意契約(公共工事) 一件  
競争入札(物品役務等) 一件  
随意契約 (物品役務等)
(公募)
1件

契約件名  :総合健康診断業務の委託一式
契約相手方 :医療法人紫蘭会サンシャインメドック
         富山県済生会富山病院
         国家公務員共済組合連合会北陸病院
         社会福祉法人恩賜財団石川県済生会
         財団法人福井県労働衛生センター
         恩賜財団福井県済生会病院
契約単価(予定調達総額):15,855円ほか/人(10,305,750円)
契約締結日:平成19年5月25日
担当部局  :金沢国税局

応札(応募)業者数1者関連 1件 契約件名  :富士ゼロックス製複写機34台の保守業務
契約相手方:富士ゼロックス北陸株式会社
契約単価(予定調達総額):3.99円ほか/枚(20,838,090円)
契約締結日:平成19年4月2日
担当部局  :金沢国税局
委員からの意見・質問、それに対する回答等 別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし

意見・質問 回答

【契約の現状】

特になし。

 

【案件1】
「19年度第1回維持整備工事」

 

 建築一式工事の「C」等級で競争入札を実施したとのことであるが、「C」等級とはどの程度の企業か。

 資格審査は、建設業法による経営事項審査結果で付与された評点数に基づき格付けされている。付与された評点には、年間完成高、自己資本、職員数等に基づき算定されており、建築一式工事では「A」〜「D」に分けられている。今回の「C」等級は中堅クラスと思われる。

 

 今回受注辞退した業者に、9ヶ月ペナルティを課したとのことであるが、運用基準等はあるのか。9ヶ月を決定するに当たり、他の事例と比較したのか。

 当局の基準は平成12年に作成されているが、これまで殆ど事例がなかったのが実情である。基準は9ヶ月以内となっているが、詳しい運用基準等も作成されていないため、今回は9ヶ月としたものである。

 

 今後もこのようなことが起こるかもしれないので、詳細な運用基準を作っておいては如何か。

 事例による期間の運用基準等については、今後検討していくこととしたい。

 予定価格はどのように決定しているのか。

 国土交通省住宅局監修の「公共住宅建築工事積算基準」により年度当初に単価を設定しているが、市場単価が刊行物に掲載されている項目については当該掲載価格を適用し、コンクリートや鉄筋等、工事費に及ぼす影響が大きい主要資材については直近の刊行物単価を採用するなど、極力実勢価格が反映されるような形で予定価格を積算している。
今回、低入札調査時に入札者の積算を確認しているが、直接工事費ベースでは国の予定価格の90%であり、それほど大きな開きはなかった。予定価格との差は、入札者が是非受注したいという判断から諸経費、特に「一般管理費」を国の予定価格の20%に抑えたことなどにより生じたものと考えている。

 一般管理費が国の積算の20%と低いが、工事の実行段階で直接工事費から流用されるということはないのか。

 低入札調査時に、積算書を徴し工事内訳を確認しているが、国とほぼ同様の積算が行われており、直接工事費を一般管理費に充てるようなことはないと考えている。

 国の積算する一般管理費が高いのではないか。

 諸経費は、積算基準に規定される率に基づき算定している。今回のケースで一般管理費は、直接工事費の10%としている。

 一般管理費が国の積算の20%ということは、通常あることなのか。

 今回の業者は「是非とも受注し一層の実績を作りたかった」として、経費をギリギリまで抑えたと認識しており、業者の努力によるものと考えている。

【案件2】
「総合健康診断業務の委託一式」

 

 一人あたりの検査費用を4万5千円以下という条件で契約したということだが、相当下回る契約額があるなど検査機関によって金額が異なることはなぜか。

 仕様書に定められた検査項目に対して、各検査機関が独自の料金設定をしているため、結果として見積額に開きが生じている。

 検査機関によって契約金額が異なるということは、検査機関によって個人負担額に差があるということか。

 そのとおり個人負担額に差はあるが、人間ドックの実施を周知する際に、検査機関別の自己負担額を職員にあらかじめ明らかにした上で、職員が受診先を選択できることとしている。

 診断できる病院が多くなれば職員が便利になる。公募期間も11日間と短く、もう少し工夫が必要ではないか。

 掲示板に貼り出し、前年度の検査機関にも周知したほか、インターネットでも公募している。

 福井県と石川県では単価に差がある。選択できる医療機関をもっと探しては如何か?

 貴重なご意見として来年度以降の公募の参考にしたい。

【案件3】
「富士ゼロックス製複写機34台の保守業務」

 

 初年度の機器調達時、応札者は5年間の保守契約も獲得できるというランニングコストも見込んで、入札価格を設定しているのではないか。エレベータの保守と同様で、部品を売らないなど独占禁止法の問題を聞いたことがある。本件に関しては、平成20年度以降、問題の解決が図られていくことに期待する。

 国庫債務負担行為が認められたので、複数年契約を実施することにより競争性を高めたい。

 平成20年度から国庫債務負担行為を活用した5年間の複数年度契約に変更する見込みという説明であったが、制度が柔軟になってよかったという感想である。

 (同上)