【照会要旨】

 当法人は、法人税法第2条第6号に掲げる公益法人等に該当します。
 当法人は、A社から賃借りしている土地(以下「本件土地」といいます。)の上に建物(以下「本件建物」といいます。)を所有し、本件建物の一部を第三者に賃貸し、その余の部分を非収益事業のために使用しています。
 この第三者への貸付けは、法人税法施行令第5条第1項第5号の不動産貸付業に該当することから、当法人は、本件建物の賃貸料を収益事業に係る益金の額に算入するとともに、不動産貸付業に係る本件土地の賃借料を収益事業に係る損金の額に算入して法人税の申告をしてきました。
 この度、A社から、当法人の発展のために本件土地を贈与する旨の申出があり、当法人は、A社との間で本件土地を無償で譲り受ける旨の「土地寄附契約書」を締結しました。
 当法人は従前から本件土地を不動産貸付業にも使用していましたが、本件土地の贈与により生ずる受贈益は収益事業(不動産貸付業)に係る収益に該当しますか。

【回答要旨】

 収益事業(不動産貸付業)に係る収益に該当しません。

(理由)

1 法人税法第2条第6号に掲げる公益法人等は、収益事業を行う場合に限り法人税の納税義務が生ずる(法法4①)とともに、収益事業から生じた所得に対して法人税が課されることになります(法法7)。収益事業とは、販売業、製造業その他の政令で定める事業で、継続して事業場を設けて行われるものをいい(法法2十三)、不動産貸付業を含む34の事業をいいます(法令5①)。
 この収益事業課税のもとでは、公益法人等が他人から贈与を受けた寄附金収入(金銭以外の現物資産の贈与を受けた場合を含みます。)などについては、原則として、課税対象とはならないと考えられます。例えば、固定資産の取得又は改良に充てるために交付を受ける補助金等については、たとえ当該固定資産が収益事業の用に供されるものである場合であっても、課税対象とはなりません(法基通15−2−12(1))。ただし、収益事業を行う公益法人等が、収益事業に係る収入又は経費を補填するために交付を受ける補助金等は、収益事業に係る取引の直接の相手方から収入する料金と経済的に同じ性質のものといえることから、課税対象となります(法基通15−2−12(2))。

2 ご照会によれば、貴法人は、A社から本件土地の贈与を受けることとなり、この土地の一部は収益事業(不動産貸付業)の用に供されているとのことですが、贈与を受ける固定資産が収益事業の用に供されているか否かによって、上記1の取扱いが異なるものではありません。
 また、本件土地の贈与は、不動産貸付業に係る収入又は経費を補填するために受けたものではなく、本件建物の貸付先から収入する賃料と経済的に同じ性質のものとも認められませんので、法人税基本通達15−2−12(2)の適用はありません。
 したがって、本件土地の贈与により生ずる受贈益は収益事業(不動産貸付業)に係る収益に該当しません。

【関係法令通達】

 法人税法第2条第6号、第13号、第4条第1項、第7条
 法人税法施行令第5条第1項
 法人税基本通達15−2−12

注記
 平成30年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。