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- 令和元事務年度の「相互協議の状況」について
令和2年10月
国税庁
国税庁では、移転価格課税等による国際的な二重課税について納税者の申立てを受けた場合、租税条約の規定に基づき外国税務当局との相互協議を実施してその解決を図っています。また、納税者の予測可能性を高め、移転価格税制の適正・円滑な執行を図る観点から、事前確認に係る相互協議を実施しています。
1.相互協議事案の発生件数
- ○ 令和元事務年度は200件の相互協議事案が発生し、そのうち事前確認に係るものは148件(74%)、移転価格課税その他に係るものは52件(26%)でした。
- ○ 相互協議事案の発生件数は平成30事務年度より減少し、前事務年度比91%となりました。
(注)
- 1 事務年度は7月1日から翌年6月30日までです。
- 2 発生件数は、納税者からの相互協議の申立て又は相手国税務当局からの相互協議の申入れがあった件数です。なお、一部の国・地域においては、各年度の課税処分それぞれに対して相互協議の申立てが行われるなどにより、発生件数が多くなっています。これらをまとめるなどして集計した令和元事務年度の発生件数は184件です。
- 3 移転価格課税その他には、移転価格課税に加えて、恒久的施設(PE)に関する事案や、源泉所得税に関する事案などが含まれます。
2.相互協議事案の処理件数
(1) 処理件数
- ○ 令和元事務年度の処理件数は186件(前事務年度比99%)となりました。
- ○ そのうち事前確認に係るものの処理件数は145件(78%)、移転価格課税その他に係るものの処理件数は41件(22%)でした。
(注) 相互協議事案の種別詳細については、別紙1を参照してください。
(注) 一部の国・地域においては、上記1.(注)2と同様の理由により、処理件数が多くなっています。これらをまとめるなどして集計した令和元事務年度の処理件数は173件です。
(2) 処理事案1件当たりに要した平均的な期間
- ○ 令和元事務年度の処理事案1件当たりに要した平均的な期間は、29.4か月でした(平成30事務年度:34.1か月)。
- ○ そのうち事前確認に係るものの1件当たりの平均的な処理期間は、30.7か月でした(平成30事務年度:34.5か月)。
- ○ また、移転価格課税その他に係るものの1件当たりの平均的な処理期間は、24.9か月でした(平成30事務年度:32.7か月)。
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3.相互協議事案の繰越件数
(1) 繰越件数
- ○ 令和元事務年度の処理件数は、過去最多となった前事務年度と同水準となりましたが、発生件数が処理件数を上回ったため、令和元事務年度末の繰越件数は増加しました。
(注) 相互協議事案の種別詳細については、別紙1を参照してください。
(注) 一部の国・地域においては、上記1.(注)2と同様の理由により、繰越件数が多くなっています。これらをまとめるなどして集計した令和元事務年度の繰越件数は475件です。
(2) 繰越事案の相手国・地域の地域別内訳
- ○ 令和元事務年度末の繰越事案の相手国・地域の地域別内訳は、アジア・大洋州が最も多く、次いで米州、欧州となっています。
- ○ なお、国別には、米国(21%)、インド(18%)、中国(15%)、韓国(12%)、ドイツ(6%)の順となっています。
(注) 令和元事務年度末の繰越事案の相手国・地域については、別紙2を参照してください。
4.OECD非加盟国・地域との相互協議事案の状況
(1) 発生件数、処理件数、繰越件数
- ○ OECD非加盟国・地域との相互協議事案について、令和元事務年度の発生件数は71件、処理件数は59件、同事務年度末の繰越件数は257件でした。
- ○ この繰越件数(257件)は、同年度末の相互協議事案の繰越件数(542件)の47%に当たります。
(2) 処理事案1件当たりに要した平均的な期間
- ○ OECD非加盟国・地域との相互協議事案について、令和元事務年度の処理事案1件当たりに要した平均的な期間は、32.9か月でした(平成30事務年度:37.1か月)。
- ○ そのうち事前確認に係るものの1件当たりの平均的な処理期間は、43.2か月でした(平成30事務年度:43.6か月)。
- ○ また、移転価格課税その他に係るものの1件当たりの平均的な処理期間は、22.2か月でした(平成30事務年度:29.9か月)。
問合せ・連絡先
国税庁 相互協議室 相互協議第一係
03-3581-5451 内線(3715、3718)
別紙1
別紙2
別紙3
参考