(1) 実績評価の目的

 「国税庁が達成すべき目標に対する実績の評価」を実施する目的は、1国税庁の使命、達成すべき目標などを明らかにし、国民各層・納税者の方々への説明責任を果たすこと、2より効率的で質が高く、時代の要請にあった税務行政を目指し続けること、3事務を改善し、職員の意欲の向上、組織の活性化を図ることです。国税庁の実績評価については、毎年、「実績評価実施計画」(以下「実施計画」といいます。)及び「実績評価書」を作成・公表しています。

(2) 国税庁の使命・任務と実績評価の目標体系

 国税庁の使命は、「納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する。」ことであり、この使命を達成するため、財務省設置法第19 条に定められた国税庁の3 つの任務を達成すべき目標(実績目標(大)1 から3)としています。
 令和3(2021)事務年度の実施計画では、実績目標(大)1 について、その細目として5 つの実績目標(小)と7 つの業績目標を設定しました。

(3) 実績目標等の評価方法・評価結果

 実績目標等には、その目標を達成するための手段を「施策」として設定しています。令和3(2021)事務年度の各施策には、その内容に応じて実施状況を評定するための定量的な測定指標(42)と定性的な測定指標(38)を組み合わせて設定し、これらの達成度の判定に基づいて「施策」の評定を行います。実績目標等の評定は、その実績目標等に係る「施策」の評定を総合して行います。令和3(2021)事務年度の評価結果は、下図の各目標の【 】に記載した評語のとおりであり、これらの評価結果をその後の事務運営に的確に反映し、PDCAサイクルを通じて、効率的で質の高い税務行政を実施していくこととしています。

  • ※ 上記の測定指標の( )の数値は、令和3(2021)事務年度の指標数を表しています。

「国税庁の使命」と「実績目標等」の体系図(令和3(2021)事務年度)

国税庁の使命と実績目標等の体系図

  • 令和3(2021)事務年度の評価は、全部で15の目標について、Sが2つ、Aが10、Bが3つとなっています。

※ 各目標の達成度は、次の5段階の評語により評価をしています
【S+:目標超過達成 【S:目標達成 【A:相当程度進展あり 【B:進展が大きくない 【C:目標に向かっていない

財務省政策評価懇談会

 実績評価の実施に当たっては、その客観性を確保し、評価の質を高めるため、実施計画及び評価段階で、外部有識者の方々からなる「財務省政策評価懇談会」(財務省ホームページ)を開催し、意見をいただいています。
 令和3(2021)事務年度の実績評価(財務省ホームページ)については、

  • ・ 「一般的にPDCAの実践は難しいと感じているが、国税庁にあっては、評価の中に次に向けた要素を織り込むなど、PDCAを長年継続して回しており、非常に優れた組織の取組であると評価している。」
  • ・ 「デジタル・トランスフォーメーションにおいて、ユーザーの視点というのが極めて重要で、この評価を上げていくこと、また業務を抜本的に見直した上でデジタル化をすることが、業務の効率化、効果的な業務にもつながるので、しっかり取り組んでいただきたい。」
  • ・ 「コロナ禍の3年間で、デジタル化が予想以上に進み、働き方の前提条件が変わった面がある。今後、単に元に戻すというよりも、将来を見据えて何が必要で適切な指標かを考えていってもらいたい。」

などのご意見(財務省ホームページ)をいただきました。