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単独新設分割型分割(スピンオフ)に係る適格要件のうち役員引継要件における「重要な使用人」について

【照会要旨】

 当社は、A事業部門を単独新設分割により切り出し、切り出された完全子会社の株式を直ちに当社の株主に分配する、いわゆるスピンオフ(単独新設分割型分割)を検討しています。
 このスピンオフが適格分割に該当するための要件のうち、いわゆる役員引継要件については、分割前の分割法人の役員等のいずれかが分割承継法人の特定役員となることが見込まれていることが要件とされています。ここでいう役員等とは、役員及び社長、副社長、代表取締役、代表執行役、専務取締役又は常務取締役に準ずる者で法人の経営に従事している者をいい、その分割法人の重要な使用人(その分割法人の分割事業に係る業務に従事している者に限ります。)を含むこととされています(法令4の3丸4二、丸8二、丸9二)。
 ところで、当社が検討しているスピンオフにおけるA事業部門の責任者には、事業部長という職制上の地位を有する使用人が就いています。この事業部長は、会社法上の重要な使用人には該当しないため、その選任は担当取締役の決定事項としていますが、法人税法施行令第4条の3第9項第2号に規定する「重要な使用人」に該当すると考えてよいでしょうか。

【回答要旨】

 重要な使用人には該当しないと考えられます。

(理由)

 法人税法施行令第4条の3第9項第2号に規定する「重要な使用人」については、法人税法をはじめ法人税法施行令等に特に定義が規定されていませんが、会社法においてその選解任につき取締役会の決定事項とされている重要な使用人(会社法362丸4)と同様に解するのが相当です。
 なお、会社法上、重要な使用人に該当するか否かは、その会社の規模や組織に応じて総合的に判断することとされていますが、通常、支店長、本店部長、執行役員といった者が該当するものと考えられています。したがって、一般的には、これらの者は同号に規定する「重要な使用人」に該当するものと考えられます。
 お尋ねの事業部長については、会社法上の重要な使用人には該当しないということですので、一般的には、同号に規定する「重要な使用人」には該当しないと考えられます。
 なお、その選任について取締役会の決定事項としている場合であっても、会社法上の重要な使用人としての実態がないような場合には、同号に規定する「重要な使用人」に該当しないこととなりますので注意が必要です。

〔参考〕 会社法第362条第4項
 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。

  • 一・二 省略
  • 三 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
  • 四から七 省略

【関係法令通達】

 法人税法第2条第12号の11ニ
 法人税法施行令第4条の3第4項第2号、第8項第2号、第9項第2号

※ この質疑事例は、平成29年10月1日以後に行われる分割を前提としています。

注記
 平成29年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。