消費税及び地方消費税(以下「消費税等」といいます。)の経理処理について、税抜経理方式を選択適用した場合の納付すべき税額又は還付を受ける税額の経理処理は次のとおりです。
 事業者がすべての取引について税抜経理方式を選択適用した場合には、課税売上げに対する消費税等は仮受消費税等とし、また、課税仕入れに対する消費税等は仮払消費税等とします。したがって、事業者が簡易課税制度の適用を受けない場合には、その課税期間の仮受消費税等の合計額から仮払消費税等の合計額(控除対象外消費税額等に相当する金額を除きます。)を差し引いた金額が納付すべき税額又は還付を受ける税額となることから、通常、所得金額や損益には影響しません。
 しかし、収益に係る取引について税抜経理方式を選択適用する場合には、一定の条件の下に税込経理方式との併用が認められている等の理由により、仮受消費税等の合計額から仮払消費税等の合計額を差し引いた金額が納付税額又は還付税額とはならない場合が生じます。例えば、課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上(平成24年4月1日以後開始する課税期間については、課税期間の課税売上高が5億円以下で課税売上割合が95%以上)の事業者が収益に係る取引、固定資産に係る取引については税抜経理方式、経費などの支出に係る取引については税込経理方式を選択適用して、簡易課税制度の適用をしない場合には、仮受消費税等の合計額から仮払消費税等の合計額を差し引いた金額と納付すべき税額又は還付されるべき税額は一致しません。これは、経費などについて税込経理して、経費などに含まれる消費税等を仮払消費税等としなかったためであり、経費などに含まれる消費税等の額がこの一致しない差額に相当します。
 また、所得金額又は損益の点から検討すると、この例では、税込経理した経費などに含まれる消費税等の額だけ経費などの額が多いことになります。
 このため、税抜経理方式と税込経理方式の併用により生じた、仮受消費税等の合計額から仮払消費税等の合計額を差し引いた金額と納付すべき消費税等の額又は還付されるべき消費税等の額との差額については、個人事業者においては、その課税期間を含む年の総収入金額に算入し、法人においては、その課税期間を含む事業年度の益金の額に算入します。

(平元.3直所3-8外、平元.3直法2-1)

(平成31年4月1日現在の法令等によっています。)