住宅取得等資金の贈与を受けて相続時精算課税を選択した場合の贈与税の計算を具体例で説明しますと次のようになります。

 平成30年2月に父(59歳)から4,000万円、母(58歳)から1,000万円の住宅取得等資金の贈与を受け、同月中に省エネ等住宅以外の住宅用の家屋の取得に係る契約をし、いずれの贈与についても相続時精算課税を選択した場合

(注) 「省エネ等住宅」については、「No.4508直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」の「2 非課税限度額」の(注2)を参照してください。

 相続時精算課税の特別控除額は、選択した贈与者ごとにそれぞれ適用されます。
 平成30年2月に住宅用の家屋の取得等に係る契約を締結している場合の住宅取得等資金の贈与(合計所得金額が2,000万円以下である者が受ける贈与に限ります。)については700万円まで非課税とする特例(注)があることから、父からの贈与についてこの特例を初めて適用するものとします。

(注) 住宅用の家屋の種類や住宅用の家屋の取得等に係る契約の締結日等により非課税限度額は異なります。

  1. (1) 父からの贈与(住宅取得等資金の特例及び相続時精算課税の特例を受ける場合)
    • (課税される金額の計算)
       4,000万円−〔700万円〕(非課税金額)−〔2,500万円〕(相続時精算課税の特別控除額)=800万円
    • (贈与税額の計算)
       800万円×20%(相続時精算課税に係る贈与税率)=160万円(贈与税額)
    4,000万円
    700万円 2,500万円 800万円
    (非課税部分) (贈与税申告時に課税されない部分) (課税部分)
    住宅資金非課税限度額 相続時精算課税特別控除額 贈与税の税額の計算対象

    (注) 相続時精算課税を選択した場合は、暦年課税の基礎控除(110万円)は適用できません。

  2. (2) 母からの贈与(相続時精算課税の特例のみを受ける場合)

    (課税される金額の計算)
    1,000万円−1,000万円(相続時精算課税の特別控除額)=0円

    1,000万円 翌年以降に繰り越される特別控除額
    1,500万円
    (2,500万円−1,000万円)
    相続時精算課税の特別控除額
    2,500万円

    (注) 住宅取得等資金の非課税制度は受贈者1人について700万円が限度となっているため、父からの贈与について非課税制度を適用して700万円を非課税とした場合には、母からの贈与については非課税制度の適用を受けることはできません。なお、例えば、住宅取得等資金の非課税限度額の700万円を分けて適用することは可能です。(父からの贈与の一部(例えば350万円)と母からの贈与の一部(350万円)として、残りをそれぞれの贈与について、相続時精算課税の特例を受けることも可能です。)

(相法21の10〜13、措法70の2、70の3)

参考: 関連コード

(平成30年4月1日現在の法令等によっています。)