1 相次相続控除

 今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一定の金額を控除します。

○ 相次相続控除とは (相次相続控除の例示)

 第1次相続(祖父から父への相続税) (前提:父が相続し、相続税が課税された場合)

A 祖父が平成18年7月死亡 祖父の死亡の日 平成18年7月1日

 第2次相続(父から子への相続税の申告) 【相次相続控除】の適用

B 父が平成28年6月死亡 父の死亡の日 平成28年6月15日 ※相続人が相続財産を取得

 AとBの期間が10年以内であること。

 【相次相続控除】の制度の概要
 相続税の負担が過重とならないよう、前回の相続税額のうち、一定の相続税額(1年につき10%の割合で逓減した後の金額)を控除しようとするもの
 (例示の場合:父の相続税の一定額を子の申告する相続税額から控除)

2 相次相続控除が受けられる人

 相次相続控除が受けられるのは次の全てに当てはまる人です。

  1. (1) 被相続人の相続人であること
     この制度の適用対象者は、相続人に限定されていますので、相続の放棄をした人及び相続権を失った人がたとえ遺贈により財産を取得しても、この制度は適用されません。
  2. (2) その相続の開始前10年以内に開始した相続により被相続人が財産を取得していること
  3. (3) その相続の開始前10年以内に開始した相続により取得した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと

3 相次相続控除の額

 相次相続控除は、前回の相続において課税された相続税額のうち、1年につき10%の割合で逓減した後の金額を今回の相続に係る相続税額から控除しようというものです。

 各相続人の相次相続控除額は、次の算式により計算した金額です。

 A × C / (B - A) [求めた割合が100/100を超えるときは、100 / 100とする] × D / C × (10 − E) / 10 = 各相続人の相次相続控除額

  1. A:今回の被相続人が前の相続の際に課せられた相続税額
     この相続税額は、相続時精算課税分の贈与税額控除後の金額をいい、その被相続人が納税猶予の適用を受けていた場合の免除された相続税額並びに延滞税、利子税及び加算税の額は含まれません。
  2. B:被相続人が前の相続の時に取得した純資産価額(取得財産の価額+相続時精算課税適用財産の価額−債務及び葬式費用の金額)
  3. C:今回の相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得したすべての人の純資産価額の合計額
  4. D:今回のその相続人の純資産価額
  5. E:前の相続から今回の相続までの期間
    1年未満の期間は切り捨てます。

 なお、被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人のうちに農業相続人がいる場合は、一部の計算が異なりますので、詳しくは申告書の様式をご覧ください。PC用サイトを開きます

(相法20、相基通20−1)

(平成31年4月1日現在の法令等によっています。)


  1. Q1 相次相続控除の計算
  2. Q2 相次相続控除が算出されない場合(2年前に父が死亡し、本年母が死亡した場合)