[平成31年4月1日現在法令等]

1 制度の概要

 この制度は、青色申告書を提出する個人が平成26年から平成30年までの各年において、国内雇用者に対して支払う給与等支給額が平成25年分の給与等支給額に比して一定割合以上増加した場合に、税額控除が認められます。

2 適用対象者

 この制度の適用対象者は、青色申告書を提出する個人です。

3 適用対象年分

 この制度は、平成26年から平成30年までの各年(事業廃止日を含む年は除きます。)において適用できます。

4 適用要件

 この制度の適用を受けるには、次の(1)から(3)の要件全てを満たす必要があります。

  • (1) 雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が、適用各年における増加促進割合以上であること

    ○ 適用各年における増加促進割合

    平成26年・平成27年 2%
    平成28年 3%
    平成29年 4%(中小事業者は3%)
    平成30年 5%(中小事業者は3%)
  • (2) 雇用者給与等支給額が比較雇用者給与等支給額以上であること
  • (3) 平均給与等支給額が比較平均給与等支給額を超えること(平成30年分の中小事業者以外の場合においては、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上であること)

 <参考>用語の説明

  1. 1 「国内雇用者」とは、個人の使用人(個人と特殊の関係のある者を除きます(注)。)のうち、個人の国内事業所に勤務する者で、労働基準法第108条に規定する賃金台帳に記載された者をいいます。
    1. (注) 個人と特殊の関係にある者とは次の者をいいます。
    2. イ 個人の親族
    3. ロ 個人と婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者
    4. ハ 上記イ、ロ以外の者で個人から受ける金銭その他の資産(個人からの給与に該当しないものに限ります。)によって生計の支援を受けている者
    5. ニ 上記ロ、ハに該当する者と生計を一にするこれらの者の親族
  2. 2 「雇用者給与等支給増加額」とは「雇用者給与等支給額−基準雇用者給与等支給額」により算出された額をいいます。
  3. 3 「雇用者給与等支給額」とは、適用年の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額(その給与等に充てるため、他の者から支払いを受ける金額がある場合には、これを給与等の支給額から差し引きます。)をいいます。
  4. 4 「基準雇用者給与等支給額」とは、平成25年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額をいいます。
     なお、平成25年以後に事業を開始した場合については一定の計算方法がありますので、詳しくは国税局電話相談センター等にお尋ねください。
  5. 5 「中小事業者」とは、常時使用する従業員数が1,000人以下の個人をいいます。
  6. 6 「比較雇用者給与等支給額」とは、適用年の前年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額をいいます。
     なお、適用年の前年に事業を開始した場合は、その給与等の支給額に12を乗じて、これをその適用年の前年において事業を営んでいた期間の月数で除して計算した金額をいいます。
  7. 7 「平均給与等支給額」とは、「適用年の継続雇用者に対する給与等÷適用年の月別継続雇用者数の合計人数」により算出された額をいいます。
     この場合、継続雇用者に対する給与等とは、適用年及びその前年における国内雇用者に対する給与等で、雇用保険法の一般被保険者に対する給与等に該当するものをいい、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律における継続雇用制度に基づき雇用される者に対するものは除きます。
     なお、継続雇用者に対する給与等の支給額が零の場合には、平均給与等支給額は1円とされます。
  8. 8 「比較平均給与等支給額」とは、「前年の継続雇用者に対する給与等支給額÷前年の月別継続雇用者の合計人数」により算出された額をいいます。なお、前年の継続雇用者に対する給与等支給額が零の場合には、前年の月別継続雇用者の合計人数は1人とされます。

5 税額控除限度額

 税額控除限度額は、次のとおりです。
 なお、税額控除限度額が調整前事業所得税額の10%(中小事業者は20%)を超える場合には、その10%(中小事業者は20%)が控除限度額となります。

  1. (1) 平成30年分

    1 中小事業者の場合
     適用年分の雇用者給与等支給増加額の10%相当額です。
     なお、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上であることの要件を満たす場合には、その雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額に12%を乗じて計算した金額を加算した金額とされます。

    2 中小事業者以外の場合
     雇用者給与等支給増加額の10%相当額に、その雇用者給与等支給増加額のうちその事業者の雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額に2%を乗じて計算した金額を加算した金額とされます。

  2. (2) 平成29年分以前
     適用年分の雇用者給与等支給増加額の10%相当額です。

6 その他注意点

  1. (1) この制度の適用を受けるためには、確定申告書等に控除を受ける金額の記載及びその金額の計算に関する明細書を添付する必要があります。
  2. (2) この制度の適用を受ける場合は、雇用者の数が増加した場合の税額控除(コード1280)(平成28年以前において適用する場合に限る。)、復興産業集積区域において被災雇用者等を雇用した場合の税額控除、企業立地促進区域において避難対象雇用者等を雇用した場合の税額控除、避難解除区域等において避難対象雇用者等を雇用した場合の税額控除は適用できません。
     なお、平成29年以降については、この制度の適用を受ける場合であっても、雇用者の数が増加した場合の税額控除(コード1280)の適用を受けることができますが、この場合は、上記「5 税額控除限度額」の計算における「雇用者給与等支給増加額」から雇用者の数が増加した場合の税額控除における「特定地域基準雇用者数」、「地方事業所基準雇用者数」及び「地方事業所特別基準雇用者数」の算定の基礎となった者に対する給与等の支給額として一定の計算により算出した金額を控除する必要があります。

(旧措法10の5の3、措法10の5、措法10の5の4、措令5の6の4、平27改正法附則1、震災特例法10の3、同10の3の2、同10の3の3、平29改正法附則48)

  •  国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。