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ホーム税について調べるタックスアンサー譲渡所得事業用の資産を買い換えたときNo.3405 事業用の資産を買い換えたときの特例

No.3405 事業用の資産を買い換えたときの特例

※ 東日本大震災により被害を受けた場合等の税金の取扱いについては、こちらをご覧ください。

[平成23年12月14日現在法令等]

1 特例のあらまし

 個人が、事業の用に供している特定の地域内にある土地建物等を譲渡して、一定期間内に特定の地域内にある土地建物等の特定の資産を取得し、その取得の日から1年以内に買換資産を事業の用に供したときは、一定の要件のもと、譲渡益の一部に対する課税を将来に繰り延べることができます(譲渡益が非課税となるわけではありません。)。 
 これを、事業用資産の買換えの特例といいます。
 この特例を受けますと、 売った金額より買い換えた金額の方が多いときは、売った金額に20%を掛けた額を収入金額として譲渡所得の計算を行います。
 売った金額より買い換えた金額の方が少ないときは、その差額と買い換えた金額に20%を掛けた額との合計額を収入金額として譲渡所得の計算を行います。

2 特例を受けるための要件

 この特例を受けるには、次の要件全てに当てはまることが必要です。

(1) 買換えのために売る資産(譲渡資産)と買う資産(買換資産)は、共に事業用のものに限られます。
(参考) 事業の範囲については、コード3402で説明しています。

(2) 譲渡資産と買換資産とが、一定の組合せに当てはまるものであることです。
  この組合せの代表的なものとして、次のものがあります。

イ 東京都の23区、大阪市などの既成市街地等内にある事務所や事業所として使用されている建物又はその敷地用の土地で、その譲渡の日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超えるものを譲渡して、既成市街地等でない地域(国内に限ります。)にある事業用の土地等や建物、構築物又は機械装置を取得する場合
(参考) これについては、コード3408で説明しています。

ロ 譲渡の日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超える国内にある事業用の土地等や建物又は構築物を譲渡して、国内にある事業用の土地等、建物、構築物又は機械装置を取得する場合
(注)この買換えの適用期限は、平成23年12月31日です。

(3) 買換資産が土地等であるときは、取得する土地等の面積が、原則として譲渡した土地等の面積の5倍以内であることです。この5倍を超えると、 超える部分は特例の対象となりません。
 なお、一定の農地への買換えの場合は10倍以内とされることがあります。

(4) 資産を譲渡した年か、その前年中、あるいは譲渡した年の翌年中に買換資産を取得することです。
 なお、前年中に取得した資産を買換資産とするためには、取得した年の翌年3月15日までに「先行取得資産に係る買換えの特例の適用に関する届出書」を 税務署長に提出をしておくことが必要です。
  また、売った翌年中に買換資産を取得する予定の場合には、確定申告書を提出する際に 取得する予定の買換資産についての取得予定年月日,取得価額の見積額及び買換資産が買換えの組み合わせのいずれかに該当するかの別、その他の明細を記載した「買換(代替)資産の明細書」を添付することが必要です。

(5) 買換資産を取得した日から1年以内に事業に使うことです。なお、取得してから1年以内に事業に使用しなくなった場合は、原則として特例は受けられません。

(6) この特例を受けようとする資産については、重ねて他の特例(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例や優良賃貸住宅の割増償却等)を適用することはできません。

(7) 土地等の譲渡については、原則として、譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超えていることです。なお、平成25年12月31日までにした土地等の譲渡については、この要件が停止されています。ただし、(2)イ及びロで説明した組み合わせの場合には、所有期間について、譲渡した年の1月1日において10年を超えていることが、個別の要件とされています。

(8) 譲渡資産の譲渡は、収用等、贈与、交換、出資によるもの及び代物弁済としての譲渡ではないこと、また、 買換資産の取得は、贈与又は交換によるもの、所有権移転外リース取引によるもの及び代物弁済によるものではないこと。

3 譲渡所得金額の計算

 この特例の適用を受けた場合の譲渡所得の金額は、原則として次の算式によって計算します。

(1) 譲渡資産の譲渡価額と買換資産の取得価額が同額か、又は、買換資産の取得価額の方が多い場合

  • イ 譲渡資産の譲渡価額×0.2=収入金額
  • ロ (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×0.2=必要経費
  • ハ 収入金額−必要経費=課税される譲渡所得の金額

(2) 譲渡資産の譲渡価額が買換資産の取得価額より多い場合

  • イ 譲渡資産の譲渡価額−買換資産の取得価額×0.8=収入金額
  • ロ (譲渡資産の取得費+譲渡費用)×(収入金額÷譲渡資産の譲渡価額)=必要経費
  • ハ 収入金額−必要経費=課税される譲渡所得の金額

4 申告手続

 この特例を受けるためには、次の書類を添えて確定申告をすることが必要です。

  • (1) 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]
  • (2) 買換資産の登記事項証明書などその資産の取得を証する書類
  • (3) 譲渡資産及び買換資産が特例の適用要件とされる特定の地域内にあることを証する市区町村長等の証明書 など

(注) 買換資産を取得する見込みで、この特例の適用を受けた場合には、上記の(2)の登記事項証明書などは、買換資産を取得した日から4か月以内に提出しなければなりません。

5 更正の請求や修正申告

(1) 更正の請求
  買換資産を取得する見込みでこの特例の適用を受け申告した買換資産の「取得価額の見積額」より「実際の取得価額」の方が多かった場合には、 買換資産を取得した日から4か月以内に「更正の請求書」を提出して所得税の還付を受けることができます。

(2) 修正申告
 買換資産を取得する見込みで、この特例の適用を受け申告した買換資産の「取得価額の見積額」より「実際の取得価額」の方が少なかった場合には、買換資産の取得期間を経過する日から4か月以内に修正申告をし、差額の所得税を納付しなければなりません。
 翌年中に買換資産を取得する見込みで買換資産を取得しなかった場合又は買換資産 の取得の日から1年以内に事業の用に供しない若しくは供しなくなった場合は、これら の事情に該当することとなった日から4か月以内に修正申告をし、差額の所得税を納付しなければなりません。

【参考】東日本大震災に関する税制上の措置(概要)
1 平成23年3月11日から平成28年3月31日までの間に被災区域内の土地等、建物、構築物で平成23年3月11日前に取得がされたものを譲渡し、国内にある土地等、減価償却資産を取得する場合等の特定の事業用資産の買換え等の場合の譲渡所得の課税の特例があります(「東日本大震災により被害を受けた場合等の税金の取扱いについて(個人の方を対象とした取扱い)【事業用資産や棚卸資産などに被害を受けた個人事業者の方】」をご覧ください。)。
2 また、買換えの特例等に係る買換資産等の取得期間の延長の特例があります(「東日本大震災により被害を受けた場合等の税金の取扱いについて個人の方を対象とした取扱い)【東日本大震災に関する税制上の追加措置について(所得税関係)】」をご覧ください。)。

(措法37、37の2、37の3、措令25、措規18の5、措通37の3-1の2、震災特例法12、12の2))

参考: 関連コード

3402 事業用の資産の範囲

3408 既成市街地等から郊外への買換えの具体例

3411 親族の事業の用に使わせている資産を買い換えたとき

3414 売った金額より少ない金額で事業用の資産を買い換えたとき

3417 売った金額以上の金額で事業用の資産を買い換えたとき

3420 譲渡した年に買換えができなかったとき

3423 期限までに買換資産を買えなかったとき

3426 事業用資産の買換えの特例を受けて買換えた資産の取得価額とされる金額の計算

3429 既成市街地等の範囲

3426 事業用資産の買換えの特例を受けて買換えた資産の取得価額とされる金額の計算

3455 店舗併用住宅を買い替えたときの特例