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ホーム調達・その他の情報税理士試験情報平成28年度(第66回)税理士試験出題のポイント所得税法

所得税法

出題のポイント

〔第一問〕

問1

 確定申告には、1申告義務のある者が行う確定所得申告のほか、2その年分の所得金額の計算上生じた損失がある場合の確定損失申告及び3源泉所得納税額がその年分の所得税に比して過大となる場合等の還付等を受けるための申告がある。
 これらの申告には、所得者自身が通常の申告期限において行うものの他、所得税法上の「出国」をした場合に特別の時期に行うものがある。
 また、平成27年度税制改正において、国外転出(所得税法上の「出国」とは異義。)の時において未実現のキャピタルゲインを有する場合には、特例的に課税を行うこととする制度が創設されたところである。
 本問は、居住者が「出国」する際の確定申告に関する手続きと併せて、新設された国外転出時の特例についての理解を問うものである。

問2

 不動産所得や事業所得等を生ずべき事業の遂行上生じた債権(以下「事業上の債権」という。)について、その回収ができなくなったことにより生じた損失の金額は、所得金額の計算上必要経費に算入することとされている一方で、それ以外の債権については、その取扱いを異にしている。
 本問では、こうした事業上の債権以外の債権が回収不能となった場合の所得税法上の取扱いについて、以下の項目を中心に、基本的な理解を問うものである。

  1. (1) 雑所得の基因となる債権の貸倒損失による必要経費算入及び限度額
  2. (2) 各種所得(事業所得等を除く。)の金額の計算の基礎となる収入金額等
  3. (3) 保証債務を履行するための資産の譲渡があった場合の求償権の行使不能額があるときの所得計算の特例
  4. (4) 各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例

〔第二問〕

問1

 所得税法では、その所得の発生原因、担税力等を考慮して所得を10種類に分類した上で、まず、これらの各種所得ごとにその金額を計算し、課税標準である総所得金額等を計算することとしている。そして、その課税標準額から所得控除額を控除して課税総所得金額等を計算し、その課税総所得金額等に対する税額を計算することとしている。
 本問においては、各種所得金額の区分から、特に不動産所得の金額の計算を中心に、納付すべき税額の算出に至る一連の計算過程を総合的に理解しているかどうかを問うものである。
 主なポイントは次のとおりである。

  1. (1) 一般的な不動産所得の金額の算出方法
  2. (2) 特定役員等に該当する場合の退職所得控除額の計算及び源泉徴収税額の算出方法
  3. (3) 利子や配当金等の各収入に対する所得区分、源泉徴収税額、所得金額、配当控除の計算方法

問2

 損失が生じたとき、一定の場合については当該損失の金額に応じて所得控除を受けることができる。
 本問においては、そのような損失が生じた場合の各種所得金額の計算方法や、合計所得金額の計算の特例について理解しているかどうかを問うものである。

  1. (1) 各種所得金額を計算する場合に通算されるもの
  2. (2) 雑損控除額の計算
  3. (3) 課税標準を計算する場合に損益通算されるもの