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ホーム調達・その他の情報税理士試験情報平成26年度(第64回)税理士試験出題のポイント相続税法

相続税法

出題のポイント

〔第一問〕

問1

平成25年度税制改正において、相続税法における相続税及び贈与税の納税義務の規定について見直しが行われた。改正後の相続税法では、次に掲げる者は、相続税の納税義務があると規定し、それぞれの納税義務者の区分に応じ課税財産の範囲及び課税価格の計算が規定されている。

  1. (1) 居住無制限納税義務者(相続税法第1条の3第1号)
    相続や遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下同じ。)により財産を取得した個人でその財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有するもの
  2. (2) 非居住無制限納税義務者(相続税法第1条の3第2号)
     相続や遺贈により財産を取得した次に掲げる者であって、その財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有しないもの
    • イ 日本国籍を有する個人(その個人又は相続や遺贈に係る被相続人(遺贈をした者を含む。以下同じ。)がその相続又は遺贈に係る相続の開始前5年以内のいずれかの時において相続税法の施行地に住所を有していた場合に限る。)
    • ロ 日本国籍を有しない個人(相続や遺贈に係る被相続人がその相続や遺贈に係る相続開始の時において相続税法の施行地に住所を有していた場合に限る。)
  3. (3) 制限納税義務者(相続税法第1条の3第3号)
    相続や遺贈により相続税法の施行地にある財産を取得した個人でその財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有しないもの(前記(2)に掲げる者を除く。)
  4. (4) 特定納税義務者(相続税法第1条の3第4号)
    贈与(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。以下同じ。)により相続税法第21条の9第3項の規定の適用を受ける財産を取得した個人(上記(1)から(3)までに掲げる者を除く。)  本問は、相続税の実務において、非常に重要な相続税の納税義務者の別、納税義務者別の課税財産の範囲及び課税価格の計算の規定を理解しているか、その規定の内容について説明を求めるものである。
     なお、本問では、債務控除について、自然人以外のものが納税義務を負う場合について及び租税特別措置法に定める事項については、記載を要しないこととした。

問2

相続税法では、配偶者間における相続、遺贈又は贈与による財産の移転については、同一世代間における財産の移転であること、財産形成に対する配偶者の貢献に対する考慮から各種措置が設けられており、贈与税の措置としては、贈与税の配偶者控除(相続税法第21条の6)がある。
 本問は、贈与税の実務において、適用件数や相談も多く重要な事項である贈与税の配偶者控除について理解しているかどうかを問うとの趣旨から、特例の概要及び適用要件について説明を求めるとともに、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与があった年に、その贈与をした配偶者が死亡した場合における課税上の取扱いについて説明を求めるものである。

〔第二問〕

相続税全般に関する理解度を測定するため、個別の財産評価、課税価格の算定、相続税の総額及び各相続人等の納付すべき税額までの算出を求める総合問題である。主なポイントは次のとおりである。

  1. (1) 宅地の評価単位を理解しているかどうか。
  2. (2) 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価方法を理解しているかどうか。
  3. (3) 宅地の評価における賃借人の権利の控除について理解しているかどうか。
  4. (4) 取引相場のない株式の評価について、類似業種比準価額、純資産価額の評価方法を理解しているかどうか。
  5. (5) 上場株式の評価方法を理解しているかどうか。
  6. (6) 小規模宅地等の特例の適用要件等を理解しているかどうか。
  7. (7) みなし相続財産である生命保険金及び退職手当金について理解しているかどうか。
  8. (8) 遺産に係る基礎控除額の計算における法定相続人の数について理解しているかどうか。
  9. (9) 生前贈与された財産の相続税の課税価格に加算される財産の範囲と贈与税額控除の控除対象を理解しているかどうか。
  10. (10) 債務及び葬式費用について、それぞれの控除範囲を理解しているかどうか。
  11. (11) 相続税額の加算の対象となる者の範囲について理解しているかどうか。