ここから本文です。

ホーム調達・その他の情報税理士試験情報平成24年度(第62回)税理士試験出題のポイント>相続税法

相続税法

出題のポイント

相続税法 〔第一問〕

問1

 相続税や贈与税は、納税義務の成立の時における事実関係を基礎として税額の計算をし、法定申告期限までにそれぞれの期限内申告書を提出し納税することとなる。しかし、特に相続に関しては、未分割財産の分割確定、相続人の異動又は遺留分による減殺請求に基づく金額の確定等、法定申告期限後に相続税の税額計算の基礎となった事実関係に変動が生じることが少なくない。
 これらの事由により税額計算の基礎となった事実関係に変動が生じたために相続税額に異動が生じる場合、その是正には、期限後申告、修正申告又は更正の請求といった手続を要することとなる。
 期限後申告、修正申告及び更正の請求に関する一般的な規定は、国税通則法に設けられているものの、相続特有の上述のような事由があることから、相続税法は、法定申告期限後における後発的な事由に基づく期限後申告、修正申告及び更正の請求について特則の規定(第30条〜第32条)を設けている。
 これらの期限後申告、修正申告及び更正の請求の特則制度は、相続税法を理解する上において重要な制度である。
 本問は、相続税法における重要なこれらの制度の内容について説明を求めるものである。

問2

 相続時精算課税は、特定贈与者の相続開始時に相続税で精算することを前提に贈与税の負担を軽減しようとするものである。しかし、特定贈与者が死亡するまでの期間が長期にわたる場合もあり、特定贈与者の死亡前に当該特定贈与者に係る相続時精算課税適用者が死亡することも想定される。
 そこで、相続時精算課税適用者が特定贈与者の死亡前に死亡した場合には、その相続時精算課税適用者の相続人(包括受遺者を含む。以下同じ。)は、その相続時精算課税適用者が有していた相続時精算課税の適用に伴う納税に係る権利又は義務を承継することとなる(当該特定贈与者には相続時精算課税の適用に伴う納税に係る権利又は義務は、承継されない。)。
 そして、その承継の割合は、当該特定贈与者がいないものとした場合における、各相続人の民法第900条から第902条までの規定による相続分によることとなる。
 さらに、相続時精算課税適用者の相続人が特定贈与者のみである場合には、相続時精算課税の適用に伴う納税に係る権利又は義務は、当該特定贈与者には承継されないだけでなく、当該特定贈与者がいないものとした場合における、その相続時精算課税適用者の民法第889条の規定による後順位の相続人となる他の者にも承継されない。
 本問は、このような相続時精算課税の適用に伴う納税に係る権利又は義務の承継について理解しているかどうかを具体的事例に即して説明を求めるものである。

相続税法 〔第二問〕

 相続税全般に関する理解度を測定するため、個別の財産評価、課税価格の算定、相続税の総額及び各相続人等の納付すべき税額までの算出を求める総合問題である。主なポイントは次のとおりである。

  1. (1) 取引相場のない株式の評価で、純資産価額の評価方法を理解しているかどうか。
  2. (2) 農地の評価方法を理解しているかどうか。
  3. (3) 宅地の評価単位を理解しているかどうか。
  4. (4) 不整形地の評価方法を理解しているかどうか。
  5. (5) 小規模宅地等の特例の適用要件等を理解しているかどうか。
  6. (6) みなし相続財産である生命保険金及び退職手当金について理解しているかどうか。
  7. (7) 生前贈与された財産の相続税の課税価格に加算される財産の範囲と贈与税額控除の控除対象を理解しているかどうか。
  8. (8) 債務及び葬式費用について、それぞれの控除範囲を理解しているかどうか。