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ホーム調達・その他の情報税理士試験情報平成24年度(第62回)税理士試験出題のポイント>財務諸表論

財務諸表論

出題のポイント

財務諸表論 〔第一問〕

 本問は、棚卸資産、特に販売用不動産に関する表示と評価、および販売用不動産と近接する賃貸用不動産とリース資産との相違について、計算書類に属する個別注記表での表示内容と結びつけながら問う問題である。
 問1は、個別注記表において、棚卸資産に関する開示項目について問う問題である。
 問2は、販売用不動産が棚卸資産として分類されることを前提にして、貸借対照表での表示区分を決定するための基準について問う問題である。
 問3は、販売不動産が個別性の強い棚卸資産であることを理解した上で、そのことが販売用不動産に棚卸資産の払出単価の決定方法の一つである個別法を適用すべき根拠となっていることを問う問題である。
 問4(1)は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」44で留意を求めている正味売却価額がマイナスとなった場合の収益性の低下に伴う簿価切下額の決定と引当金の設定を問う問題である。
 問4(2)は、「企業会計原則と関係諸法令との調整に関する連続意見書第四 棚卸資産の評価について」で定める売価還元低価法に対する「棚卸資産の評価に関する会計基準」13の考え方を問う問題である。
 問5は、販売用不動産に関連して、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」4・(2)と「リース取引に関する会計基準」18に基づき、ファイナンス・リース取引の貸手の貸借対照表に記載される資産(リース債権とリース投資資産)が貸借対照表上、流動資産の区分に表示される条件を問う問題である。

財務諸表論 〔第二問〕

 本問は,近年の会計基準に大きな影響を与えつつある「評価」の思考について,「配分」と対比しつつ、その基本的な理解を問うとともに,それを基にして考える力を試すことを目的としている。会計基準の丸暗記による字面だけの知識ではなく、計算構造の有機的な理解を問うている。

 問1は,評価という語の基本的な意味を整理するものである。

 問2は,評価と損益の認識との関係についての理解を問うものである。

 問3は,棚卸資産の低価法の考え方を巡る二つの代表的な見解の理解を問うとともに,わが国の会計基準がいずれの見解を採用しているのかについての知識を問うものである。

 問4は,評価の考え方が部分的に導入されている基準の代表例である減損会計について,評価の思考を徹底させたならばいかなる処理が妥当であるかを考える力を試すとともに,実際の基準では評価の思考が徹底されていない理由についての理解を問うものである。

財務諸表論 〔第三問〕

 第三問は、会社法及び会社計算規則の基本的な理解度を広範囲に問うものである。
 問1は、主に決算整理事項から貸借対照表、損益計算書の作成までの基礎的な理解度を問うことにより、会社法及び会社計算規則等の基本的理解を試すものである。

  1. (1) 現金預金について、銀行からの残高確認書と会社帳簿残高とに差異がある場合の調整処理及び外貨建取引等会計処理基準における決算時の換算処理の理解を問う。
  2. (2) 売上債権について、金融商品に関する会計基準における債権区分の考え方と貸倒引当金の設定の理解を問う。
  3. (3) 投資有価証券について、金融商品に関する会計基準における有価証券の評価方法等の理解を問う。
  4. (4) 自己株式について、自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の理解を問う。
  5. (5) 棚卸資産について、固定資産への振替及び減価償却並びに研究開発費等に係る会計基準における研究開発費の会計処理の理解を問う。
  6. (6) 有形固定資産について、固定資産の減損に係る会計基準及び資産除去債務に関する会計基準並びにリース会計に関する会計基準の理解を問う。
  7. (7) ソフトウェアについて、研究開発費等に係る会計基準における償却計算及び製作途中の処理の理解を問う。
  8. (8) 買掛金について、外貨建取引等会計処理基準における決算時の換算処理の理解を問う。
  9. (9) 借入金について、長短区分の理解を問う。
  10. (10) 退職給付について、退職給付に係る会計基準における簡便法による引当金の繰入及び取崩処理の理解を問う。
  11. (11) 役員退職慰労引当金について、引当金の繰入及び取崩処理の理解を問う。
  12. (12) 諸税金の処理について、納付税額の処理方法の理解を問う。
  13. (13) 税効果会計について、税効果会計に係る会計基準における繰延税金資産及び繰延税金負債等の処理方法の理解を問う。

 問2及び問3は、製造業における売上原価及び棚卸資産に関する簿記一巡の基本的理解を試すものである。