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ホーム調達・その他の情報税理士試験情報改正税理士法の「学位による試験科目免除」制度のQ&A5 「会計学に属する科目等」の学問領域について

5 「会計学に属する科目等」の学問領域について

問21  改正税理士法第7条第3項に規定する「会計学に属する科目等」のうち「財務省令で定めるもの」とは何か。

(答) 財務省令で定めるものとは、(1)原価計算論、(2)会計監査論、(3)「会計学の試験科目及び(1)・(2)」に類する科目とされています。
 (3)には、税法に属する科目等における「類する科目」と同様に、横断的な研究がこれに当たると考えられますが、個別の研究がこれに当たるか否かはその内容を審査して判断することになります。

問22 税理士法施行規則第2条の5第2項に規定される「原価計算論」及び「会計監査論」の範囲はどこまでか。

(答) 「原価計算論」の範囲は、原価計算の基礎理論及び計算手続、原価管理並びに予算編成及び経営計画への原価情報の提供に関する研究です。
 「会計監査論」の範囲は、証券取引法及び商法特例法に基づく会計に関する監査制度、監査理論及び監査諸基準に関する研究です。

問23 例えば、マーケティングに関する研究は「会計学に属する科目等」に関するものとして認定されるのか。

(答) 改正前の税理士法では、商学に属する科目に関する研究により学位を授与された者については会計科目が免除されましたが、税理士法の改正で、認定を受けられる研究領域が商学から会計学に属する科目等、つまり(1)簿記論、(2)財務諸表論、(3)原価計算論、(4)会計監査論、(5)(1)〜(4)に類する科目に限定されました。
 したがって、マーケティング・経営組織・経営史・労務管理など一般的には経営学といわれる研究、あるいは流通システム、交通論、保険学、商品学、国際金融・貿易論、技術革新論などについては(1)〜(5)に関する研究に該当しないため、認定の対象にならないと考えています。

問24 管理会計について研究したが、認定は受けられるか。

(答) 管理会計に関しては、認定の対象外となる経営学に属する研究(問23参照)まで含む場合があるため、認定の対象となるかどうかを一律に判断することは困難です。
 したがって、管理会計に関する研究は、会計学に属する研究として施行規則に規定されている「原価計算論」に関する研究を除き、個別の研究内容が問23(答)の(1)から(4)を基礎として会計学に属する科目等と密接に関連しているか(会計学に属する科目等に関するものか否か)という観点から審査を行うことになると考えています。

問25 外国の会計制度や会計基準の研究は「会計学に属する科目等」に関するものとして認定されるのか。

(答) 外国の会計制度や会計基準に関する研究であっても、我が国の会計制度を基礎とし、かつ「会計学に属する科目等」と密接に関連するものであれば「会計学に属する科目等」に関する研究として認定の対象になると考えています。具体的な例としては、「我が国の会計制度と米国会計制度の比較」などが考えられます。
 なお、例えば「現代○○国の会計制度の研究」といった純粋に外国の会計制度であって、我が国の会計制度に全く関連しない領域は、税理士試験の出題範囲が我が国の会計制度に限定されている点から解釈すると「会計学に属する科目等」に該当しないため、認定の対象にならないと考えています。

問26 会社法の研究は「会計学に属する科目等」に関するものとして認定されるか。

(答) 会社法そのものは法律学であり、「会計学に属する科目等」には該当しませんが、会計学の研究をする中で付随的に会社法のうち会計に関する部分を研究したものについては、税理士試験の財務諸表論の出題範囲にも「会社法中計算等に関する規定」、「会社計算規則」が含まれていることから、原則として「会計学に属する科目等」として認定の対象になると考えています。

問27 公会計に関する研究は、「会計学に属する科目等」に関するものとして認定されるか。

(答) 一般論としては、「企業会計に直接的に関連しない分野」の会計に関する研究については、会計学に属する科目がいずれも企業会計に関するものであることから、直ちに「会計学に属する科目等」とは考えられません。
 しかしながら、近年、公会計の分野においては、国の貸借対照表(試案)、特殊法人等の行政コスト計算財務書類、独立行政法人の財務諸表などにおいて、発生主義等の企業会計の考え方を活用し、国の財政状況等を分かりやすく開示することなどを目的とした新たな取組が進められています。
 このような状況を踏まえると、公会計に関する研究については、個別の研究内容が企業会計を基礎としたものであり、かつ、 (1)簿記論、(2)財務諸表論、(3)原価計算論、(4)会計監査論と密接に関連しているか(会計学に属する科目等に関するものか否か)という観点から認定を行うことになると考えています。

問28 環境会計について研究したが、認定は受けられるか。

(答) 環境会計は、従来、企業会計の中に反映されにくかった環境保全に関する投資及び経費とそれに伴う効果を把握する仕組みと考えられますが、まだ統一されたルールができているとは思われません。したがって、環境会計即ち「会計学に属する科目等に関するもの」とは考えておりません。
 したがって、問23に記載したとおり、個別の研究が(1)簿記論、(2)財務諸表論、(3)原価計算論、(4)会計監査論、(5)(1)〜(4)に類する科目に関するものか否かで認定をすることとなります。

問29  「税務会計」は会計学に属する科目か税法に属する科目か。

(答) 税務会計については、(1)一般には大学院の商学部、経営学部等の商学系の授業科目であること、(2)企業会計(一般的に公正妥当と認められる会計処理の基準)の一分野(企業会計原則に対する法人税法上の別段の定め=損金経理、益金不算入額等の税務調整)ととらえられていることから、会計学に属する科目と考えています。

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