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東京電力(株)から支払を受ける賠償金の所得税法上の取扱い等について

 東京電力(株)から、原子力発電所の事故により被害を受けられた個人の方が支払を受ける賠償金の所得税法上の取扱い等について、国税庁に対し事前照会があり、これに対して文書で回答しています。その概要は以下のとおりです。

1.心身の損害又は資産の損害に対する賠償金として非課税になるもの

以下の損害に対して支払を受ける賠償金
○ 避難生活等による精神的損害 ○ 生命・身体的損害 
○ 検査費用(人) ○ 放射線被曝
○ 避難・帰宅費用 ○ 一時立入費用 
○ 検査費用(物)のうち、家事用資産に係るもの
○ 財物価値の喪失又は減少等(※1)

  支払を受ける賠償金のうち、心身に加えられた損害に対して支払を受ける慰謝料その他の損害賠償金や、不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害に対して支払を受ける損害賠償金は非課税になります。
 心身の損害に基因して勤務又は業務に従事することができなかったことによる給与又は収益の補償として受けるものを含みます。

※1 事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入される業務用資産の損失額は、賠償金の額を控除したものとなります。また、棚卸資産に対する賠償金は、事業所得の収入金額となります。

※2 非課税となるものについては、確定申告等の手続をする必要はありません。また、確定申告をする際にも、申告する所得に含める必要はありません。

2.事業所得等の収入金額になる賠償金

 支払を受ける賠償金のうち、必要経費を補てんするためのもの営業損害のうち減収分(逸失利益)に対するもの就労不能損害のうち給与等の減収分に対するものなどは、事業所得等の収入金額になります。

(1) 以下の損害に対して支払を受ける賠償金(必要経費を補てんするためのものに該当)
 ○ 営業損害のうち、追加的費用に係るもの
 ○ 検査費用(物)のうち、業務用資産及び棚卸資産に係るもの

 これらの賠償金は、必要経費を補てんするためのものに該当し、事業所得等の収入金額になります。
 ただし、これらの賠償金は、事業所得等の収入金額になった上で、追加的費用等を必要経費として収入金額から差し引くことから、実質的に課税は生じないこととなります。

(2) 以下の損害に対して支払を受ける賠償金
 ○ 営業損害のうち、減収分(逸失利益)に対して支払を受ける賠償金
 ○ 財物価値の喪失又は減少等のうち、棚卸資産に対するもの

 避難指示等により業務に従事することができなかったことやいわゆる風評被害などによる減収分、又は出荷制限指示による棚卸資産等の損失などに対して支払を受ける賠償金は、事業所得等の収入金額になります。
 これらの賠償金は、事業所得等の収入金額になった上で、減価償却費などの必要経費を控除した残額(所得)が課税の対象になります。

※1 これらの賠償金は、一般的には、賠償金の支払に関する東京電力(株)との合意等が成立した日の年分の事業所得等に係る収入金額として申告し、納税することになりますが、従来の請求方式により一定の期間の経過ごとに請求・支払が行われる場合には、継続して、その賠償対象期間に応じそれぞれの年分の事業所得等に係る収入金額とし、これに基づいて申告することとしても、差し支えありません。

※2 包括請求方式により一括で支払を受ける複数年分の営業損害(逸失利益)に対する賠償金については、一定の事実が生じた場合には精算することが予定されているため、その対象期間中の時の経過に応じ、対象期間中の各年分の収入として事業所得等の収入金額に算入します(中小法人が支払を受ける場合の収益計上時期についても同じです。)。

(3) 就労不能損害のうち、給与等の減収分に対して支払を受ける賠償金

 就労不能損害のうち、給与等の減収分(逸失利益)に対して支払を受ける賠償金は、雇用主以外の者から支払を受けるものであることから、一時所得の収入金額になります。
 なお、転居費用及び通勤費増加額に対して支払を受ける賠償金は、勤務場所の変更や転職などにより支出した費用の実費弁済として支払を受けるものですので、課税の対象にはなりません。

〔一時所得の計算方法〕

[(収入金額 − 収入を得るために支出した金額)− 特別控除額(50万円(注))] × 1/2

(注) 特別控除額については、収入金額から収入を得るために支出した金額を控除した残額が50万円に満たない場合は、その残額になります。

※1 この賠償金は、賠償金の支払に関する東京電力(株)との合意等が成立した日の年分の一時所得の収入金額になります。また、年末調整により所得税が精算されるため確定申告が必要でなかった給与所得者の方であっても、確定申告と納税が必要になる場合があります。

※2 包括請求方式により一括で支払を受ける複数年分の就労不能損害に対する賠償金については、一定の事実が生じた場合には精算することが予定されているため、その対象期間中の時の経過に応じ、対象期間中の各年分の収入として一時所得の収入金額に算入します。


○ 「平成23年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律(平成23年法律第91号)」に基づく国からの仮払金や東京電力(株)からの仮払補償金の課税関係についてはこちらをご覧ください。

○ 文書回答の内容は、以下をご覧ください。

○ 福島県の一部の地域については、申告・納付等の期限が延長されています。また、これら以外の地域の方についても、東日本大震災による災害等により申告・納付等ができない場合には、個別に所轄税務署長に申請して、期限の延長措置を受けることができます。

○ ご不明な点がありましたら、最寄りの税務署にお尋ねください。

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