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官総6−8
直所1−1
昭和47年2月3日

国税局長 殿

国税庁長官

商工会の役職員に対する臨時の税務書類の作成等の許可について

標題のことについては、2月3日税理士法施行令(昭和26年政令第216号)第14条が改正され、商工会の役職員にも税理士法(昭和26年法律第237号)第50条の規定による臨時の税務書類の作成等の許可をすることができることとなつた。
 政令を改正した趣旨は、国税庁、中小企業庁、日本税理士会連合会および全国商工会連合会の四者が、従来どおりの協力体制を維持しつつ、従来とかく税務指導の行き届かなかつた地域についても、名実ともに備わつた指導体制を樹立し、もつて小規模企業納税者に対する税務指導の実をあげることにある。
 なお、その具体的運用については、上述の関係四者間において、別紙「税理士法施行令第14条中「商工会」に関する了解事項」(以下「了解事項」という。)のとおり協議が成立したから、政令改正および了解事項の趣旨にそつて、下記事項の留意のうえ、適切な運用を図ることとされたい。

1 商工会等と税理士会等の協議について

商工会等と税理士会等の両者間の協議が円滑に行われるよう国税局長および関係税務署長は関係方面と協議のうえ、必要な指導を行なうこと。

2 了解事項について

(1) 記の1の本文の協議は、商工会および税理士会の都道府県単位程度の組織が中心となり、これに税理士会および同支部(都道府県単位のものを除く。)ならびに商工会が加わつて行なうことに了解がついているから留意すること。

(2) 記の1の(2)の「おおむね20キロメートル」については、画一的に判断することなく、税理士会または商工会の事情等により弾力的に運用することとなつているから留意すること。

(3) 記の3の「所得金額(特典控除前)400万円以下の者」とは、当該年分の所得金額(特典控除前)が400万円以下の者をいうこととなつているから留意すること。なお、400万円については、「おおむね」となつていないが、それと同様の趣旨で判定すること。

3 その他

(1) 商工会の経営指導員に許可を与える際の事務手続は、他の場合とまつたく同様であるから、税理士法事務取扱規程(昭和26年訓令特第29号)等の定めるところにより行なうこと。

(2) 商工会の経営指導員に許可を与えても、当該商工会について税理士の協力がまつたく不必要になるということではなく、調査の立会い等の税務代理、了解事項記の3に掲げた者以外の者の税務書類の作成等は、引き続き税理士が行なうのであり、また、小規模企業納税者の税務書類の作成等を税理士と許可を受けた商工会の経営指導員が協力しつつ共同で行ない、税務指導の実をあげることはむしろ好ましいことであるから誤解のないようにすること。

(3) 商工会の役職員のうち許可を受けない者が税務書類の作成等の事務を行なうことが、税理士法第52条の規定に違反することは当然であること。


別紙

税理士法施行令第14条中「商工会」に関する了解事項

 わが国の申告納税制度は、納税者自身による申告のほか、税理士の関与、商工会等の指導、税務署の納税相談等によつて支えられている。
 ところで、納税者のうち特に小規模企業納税者の指導については、関係当局および協力団体は一致協力して推進してきたところであるが、これまでのところ種々の障害にはばまれ、所期の効果を十分にあげ得ていないのが実情である。
 このたび税理士法施行令が改正され、商工会の役職員にも臨時の税務書類の作成等の許可を与えることができることとなつたことに伴い、国税庁、中小企業庁、日本税理士会連合会および全国商工会連合会は、従来どおりの協力体制を維持しつつ、これを補完する形でこの制度を運用し、小規模企業納税者に対する指導体制の一層の充実を図るため、下記の事項を了解する。

1 対象とする商工会は、次のすべての要件を満たすものであつて、かつ、当該商工会および都道府県商工会連合会ならびに税理士会および同支部との間で協議が整つたものに限るものとする。

(1) 当該商工会の地区内に税理士事務所が皆無であること。

(2) 当該商工会ともよりの税理士事務所との距離がおおむね20キロメートルをこえるものであること。

(3) 5年以上経営改善普及事業に従事している経営指導員が常勤している商工会であること。

(注) 商工会の所在地が東京国税局および名古屋国税局の管轄区域内にある場合における税理士会および同支部は次による。

(商工会の所在地) (税理士会および同支部)

東京都

神奈川県、千葉県、山梨県

名古屋市、岐阜県

名古屋市を除く愛知県、静岡県、三重県

東京税理士会および同支部

東京地方税理士会および同支部

名古屋税理士会および同支部

東海税理士会および同支部

2 国税局長が許可を与える経営指導員は、1個の商工会につき、上記1の(3)の条件を満たす経営指導員1人とするものとする。
なお、許可を与える税目は、申告所得税とし、期間は確定申告時期の2ヶ月以内とするものとする。

3 許可を受けた経営指導員が、臨時に税務書類を作成する対象は、商工会の継続記帳指導を受けている者で、所得金額(特典控除前)400万円以下の者とするものとする。
なお、この所得金額は、2年ごとに再検討するものとする。

4 許可を受けた経営指導員が行なう事務の範囲は、税理士法第50条に規定する範囲に限るものとし、いやしくも許可を受けた期間をこえてその事務を行なつたりあるいは税務調査の立会をしたりする等税理士法違反の行為がないよう全国商工会連合会は指導監督を徹底するものとする。

5 国税庁および中小企業庁は、日本税理士会連合会、全国商工会連合会等の協力を得て小規模企業納税者の指導体制の一層の充実を図るとともに、中小企業指導関係費の増額に努力するものとする。

6 国税庁、中小企業庁、日本税理士会連合会および全国商工会連合会は、上記の施策の円滑な実施を図るため、それぞれの組織を通じ、必要に応じ諸般の問題を連絡協議するものとする。

昭和47年2月3日
国税庁長官 吉国二郎
中小企業庁長官 高橋淑郎
日本税理士会連合会会長 木村清孝
全国商工会連合会会長 小川平二