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ホーム税について調べる法令解釈通達申告所得税関係 個別通達目次>土地区画整理組合が保留地の処分に係る余剰金を組合員に分配した場合の所得税及び法人税の課税について

直審5−3
直審3−22
直審4−13
昭和50年2月17日

国税局長 殿
沖縄国税事務所長 殿

国税庁長官

土地区画整理組合が保留地の処分に係る余剰金を組合員に分配した場合の所得税及び法人税の課税について

 標題のことについては、K土地区画整理組合理事長及びG土地区画整理組合理事長から別紙3及び4のとおり照会があり、これに対して当庁直税部審理課長名をもって別紙1及び2のとおり回答したから、了知されたい。


別紙1

直審5−2
直審3−21
直審4−12
昭和50年2月17日

K土地区画整理組合
理事長 ○○○○ 殿

国税庁直税部審理課長
内村満男

土地区画整理組合が保留地の処分に係る余剰金を組合員に分配した場合の所得税及び法人税の課税について(昭和49.9.2付照会に対する回答)

 標題のことについては、下記のとおり回答します。

1 所得税の課税について

 保留地の処分に係る余剰金の分配金は、土地区画整理組合からその分配金の支払を受けた日(その支払を受けるべき金額がその日前に当該組合から通知されているものについては、その通知を受けた日)の属する年分の一時所得の収入金額となります。ただし、その支払が毎年継続的に行われる場合には、当該年分の雑所得の収入金額となります。

2 法人税の課税について

 当該分配金は、土地等の譲渡による収益以外の収益として、上記1に掲げる日の属する事業年度の益金の額となります。


別紙2

直審5−1
直審3−20
直審4−11
昭和50年2月17日

G土地区画整理組合
理事長 ○○○○ 殿

国税庁直税部審理課長
内村満男

土地区画整理組合が保留地の処分に係る余剰金を組合員に分配した場合の所得税及び法人税の課税について(昭和49.9.5.付照会に対する回答)

 標題のことについては、下記のとおり回答します。

1 所得税の課税について

 保留地の処分に係る余剰金の分配金は、土地区画整理組合からその分配金の支払を受けた日(その支払を受けるべき金額がその日前に当該組合から通知されているものについては、その通知を受けた日)の属する年分の一時所得の収入金額となります。ただし、その支払が毎年継続的に行われる場合には、当該年分の雑所得の収入金額となります。

2 法人税の課税について

 当該分配金は、土地等の譲渡による収益以外の収益として、上記1に掲げる日の属する事業年度の益金の額となります。


別紙3

昭和49年9月2日

国税庁直税部審理課長
内村満男 殿

K土地区画整理組合理事長

土地区画整理組合が事業費剰余金を組合員に交付した場合の所得税の課税について(照会)

 標題の交付金については、譲渡所得として課税されるのでしょうか。又一時所得として課税されるのでしょうか。疑義がありますので、御指示を賜わりますようお願いいたします。
 なお、課税時期は、土地区画整理法第104条(換地処分の効果)の規定に準拠して、公告のあった日の翌日と考えますが、この点についても、併せて御指示賜わりたく存じます。

1 事業費剰余金配分に至るまでの経過の概要

 K土地区画整理組合(以下「当組合」といいます。)は、昭和36年に認可設立された法人です。
 当組合の施行に係る土地区画整理事業は、東京都の指導により実施してきたところでありますが、設立当初、施行区域内に設置する公園は施行区域全地積のほぼ20%に相当する面積とするという公園設置基準があり、当組合は、この公園設置基準に基づいて公園予定面積を確保しました。
 その後、昭和44年度に至り、公園設置基準が8%〜10%に引き下げられましたため、必然的に保留地が増大する結果となりました。
 当組合におきましては、既に昭和39年に仮換地の指定を終えておりましたので、公園設置基準の引き下げに伴う保留地の増加を組合員に土地をもって再配付することは、物理的技術的に不可能の状態にありました。
 一方、地価の騰勢は、設立当初では予測することが困難なほどの勢いとなりましたため、事業費は当初予定の保留地の処分金をもっても充分でありましたところへ、更に公園設置基準の引き下げに伴う保留地の増が重なって参りました。
 東京都の指導方針によりますと、従前から、事業費に余裕の生じたときは、施行区域内の公共施設の充実を図ることとし、当該余裕金を公共施設の設備改善のために支出するよう指導してきたとのことで、当組合におきましてもその指導を受け、施行区域内の上下水道、ガス管の敷設(約○億円)及び公園内プールの造成(約○億円)のほか、施行区域外施設にも約○億円を支出するなど種々の施策を講じたところであります。
 しかしながら、土地区画整理法上、本来、事業費に充てられるべき保留地の処分金は、前記要因が重なり、なお余裕を生ずる結果となったわけです。
 当組合は、現在ほぼ事業を完了しており、若干の残務整理を残すのみとなっておりますので、年内にも、精算金の交付徴収並びに土地区画整理法第103条に規定する換地処分を行いたい意向でありますが、その際、事業費剰余金をも併せて組合員に交付することに決定した次第であります。

2 事業費剰余金の配分の仕方

 当組合において配付を予定している事業費剰余金は、約○億円です。
 組合員への配付額の計算は、次の算式によります。

事業費剰余金×各人の事業施行直前の土地の評価額/事業施工直前の土地の評価額の合計額

  1. (1) 事業費剰余金配分の対象者は、仮換地予定地の指定時の有権者589名です。この対象者は、精算金の交付徴収の対象となる者でもあります。
  2. (2) 配布基準として「土地区画整理事業施行直前における各筆の土地の評価額」を採用したことは、盲地、袋地等の立地条件を反映しない地積を基準にするよりは、より合理的であると認められるからです。
  3. (3) この基準によって試算しますと、最高の配付額を受ける者で約○○○万円、90%以上の大多数の組合員は○○○万円以下の配付額となります。

3 所得分類の問題

 公園設置基準の引き下げが仮換地予定地の指定前に行われたならば、それに伴う換地可能な土地の増加は、仮換地計画の策定上、当然織りこまれたものと考えます。
 けれども、当組合の場合には、仮換地予定地の指定後数年を経てから公園設置基準の引き下げがあったものですから、それに伴う保留地の増加部分を組合員に土地で還元することは不可能であったわけです。
 したがって、やむなく金銭精算の方法によることになったわけですが、この場合の組合員が受ける交付金は、1租税特別措置法第31条(長期譲渡所得の課税の特例)または2所得税法第34条(一時所得)のいずれの規定により課税されることになるのか疑義がありますので、御指示を賜わりたく存じます。

  1. (1) 譲渡所得に該当するのではないかと考えられる点
     仮に、個人施行の土地区画整理事業において当組合と同様の事態が生じたとしますと、事業費剰余金は「土地代金の余り」、つまり租税特別措置法第31条の規定の適用を受ける譲渡所得として認識されるのではなかろうかと考えます。
     組合施行による土地区画整理事業における保留地には、構成員である個々の組合員の所有権は及ばないものとは解されます。けれども、元をただせば、各組合員の搬出に係る土地で、しかも、法律により極めて一方的に取りあげたものとも言えます。
     それに、事業費に余裕を生ずる要因となった公園設置基準の引き下げに伴う保留地の増加は、見方によっては、所有者の申し出によって換地が定められないこととなったために生じた土地とも考えられます。
     以上の点に着目しますと、事業費剰余金の配分交付金は、土地代金としての色彩が濃く、かつ、土地区画整理法第90条(所有者の同意により換地を定めない場合)の規定を援用し得る精算金に該当するのではなかろうかと思います。したがって、事業費剰余金の配分交付金は、租税特別措置法第31条の規定の適用を受ける譲渡所得に該当するのではなかろうかと考えます。
  2. (2) 一時所得に該当するのではないかと考えられる点
     事業費剰余金の配分は、前記のとおり、有権者全員に対し、土地区画整理事業施行直前の土地評価額を基準として配分交付します。
     つまり、極端な例をとりますと、従前の土地が過少宅地のため、それよりも多い地積の換地(通常「増し換地」といいます。)を受けた者にも配分交付することになります。
     減少された者だけでなく、増し換地の者にも配分交付される点に着目しますと、10数年にわたり強制的に土地区画整理事業が行われたことに対する精神補償的色彩が極めて強く出て参ります。したがって、当組合が予定している事業費剰余金の配分交付金は、所得税法第34条の規定の適用を受け、一時所得として課税されるのではなかろうかと考えます。

4 課税時期の問題

 事業費剰余金の配分は、土地区画整理法の想定していないところのものと解されます。
 したがって、一見土地区画整理法の拘束を受けない交付金のようにも思われますけれども、同法の規定に基づく整理事業の遂行上やむなく生じた事がらですので、当該交付金が土地区画整理法第90条の規定を援用し得る精算金に該当すると解されるならばもちろんのこと、そうでない場合であっても同法に準拠して取り扱うのが妥当なところと考えます。
 当組合においては、事業費剰余金の配分交付金についても、土地区画整理法第104条の規定に基づいて換地処分の公告のあった日の翌日に課税時期が到来するものと解しておりますが、これでよろしいのかどうか、併せて御教示賜わりたく存じます。


別紙4

昭和49年9月5日

国税庁直税部審理課長
内村満男 殿

G土地区画整理組合理事長

保留地処分に伴う仮還付金の課税関係について御伺い

 当区画整理組合は、健全な市街地の造成を図り、公共の福祉を増進することを目的として、昭和43年4月1日より設立準備し46年12月1日付で設立、土地区画整理法第3条第2項の規定により区画整理事業を実施してまいりました。
 爾来、別紙計画(昭和48年6月30日に一部変更)に従い事業を進めてきましたが、対象地域の近傍に地下鉄○○線の開通ならびに最近の地価の異常な値上りなどの影響をうけ、保留地が当初予想した価額より相当の高値で処分できた関係上、整理事業に必要な資金を賄ってなお相当額の残金が生ずることとなりました。したがって組合の性質上、残りの保留地の処分については、計画を変更し、減歩率を引下げ、保留地を各組合員に戻すのが至当と存じましたが、事業遂行の途中でもあり、計画の変更は事務的に煩雑で、徒らに事業を遅延させることになりますので、組合員の総意により保留地にかわり仮還付金として、各組合員にその保留地提供分の比に応じ、本年ならびに明年にわたり保留地の売却代金の一部を還付することにいたしました。したがいまして本年中の仮還付金約○億○○○○万円については明年の所得税の確定申告に当り、申告納税をする必要が生じたわけでありますが、この仮還付金が所得税法上、何所得として申告したらよいのか、いささか疑義が生じましたので、別紙の通り当組合の見解ならびに関係書類を添えて御照会申し上げる次第でございます。
 なお、申告納税を必要とする組合員の住所は別表の通り東京局を始め、関信局・大阪局・名古屋局管内にまたがりますので国税庁あて照会する次第です。

別紙 省略