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ホーム税について調べる法令解釈通達譲渡所得・山林所得関係 個別通達目次東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の制定等に伴う所得税(譲渡所得関係)の取扱いについて

課資3-1
課個2-7
課審6-1
平成24年1月26日

国税局長 殿
沖縄国税事務所長 殿

国税庁長官
(官印省略)

東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の制定等に伴う所得税(譲渡所得関係)の取扱いについて(法令解釈通達)

 平成23年4月27日に東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(平成23年法律第29号)が、同年12月14日に東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律(平成23年法律第119号)がそれぞれ公布・施行されたことに伴い、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(以下「震災特例法」という。)第11条の4、第11条の5、第11条の6及び第12条に係る所得税(譲渡所得関係)の取扱いを下記のとおり定めたから、今後これによられたい。

第11条の4《被災市街地復興土地区画整理事業による換地処分に伴い代替住宅等を取得した場合の譲渡所得の課税の特例》関係

(代替住宅等とともに取得する清算金)

11の4-1 震災特例法第11条の4第1項に規定する代替住宅等とともに清算金を取得する場合には、当該清算金は土地区画整理法(昭和29年法律第119号)第90条《所有者の同意により換地を定めない場合》の規定によりその宅地の全部又は一部について換地を定められなかったことにより支払われるものに該当するので、同項に規定する換地処分により譲渡した土地等のうち当該清算金の額に対応する部分については、租税特別措置法(昭和32年法律第26号。以下「措置法」という。)第33条第1項《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》又は第33条の4第1項《収用交換等の場合の譲渡所得等の特別控除》の規定の適用はないことに留意する。

(換地処分により譲渡した土地等に固定資産以外のものがある場合)

11の4-2 換地処分により譲渡した土地等の全部又は一部に棚卸資産である土地等又は雑所得の基因となる資産である土地等がある場合において、当該換地処分により、土地等及びその土地等の上に建設された被災市街地復興特別措置法(平成7年法律第14号)第15条第1項《清算金に代わる住宅等の給付》に規定する住宅又は同条第2項に規定する住宅等を取得したときは、震災特例法第11条の4第5項の規定により、当該住宅又は当該住宅等(以下「清算金に代えて取得をする住宅等」という。)のうち当該棚卸資産である土地等又は雑所得の基因となる資産である土地等に対応する部分は措置法第33条の3第1項《換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例》に規定する清算金に、当該対応する部分の価額は同項に規定する清算金の額にそれぞれ該当するものとみなされて、当該対応する部分の価額は、事業所得又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入することとなることに留意する。
 なお、この場合における当該対応する部分の価額は、当該清算金に代えて取得をする住宅等の価額に、換地処分により譲渡した土地等の価額に占める当該棚卸資産である土地等又は雑所得の基因となる資産である土地等の価額の割合を乗じて計算した金額とする。

(除却される資産の損失に対する補償金)

11の4-3 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行令(平成23年政令第112号。以下「震災特例法令」という。)第13条の3第4項に規定する「資産(棚卸資産を除く。)が土地区画整理法第77条の規定により除却される場合において、当該資産の損失に対する同法第78条第1項に規定する補償金を取得するとき」における当該補償金とは、同法第78条第1項《移転等に伴う損失補償》の規定に基づき施行者が支払う補償金のうち、当該除却される資産自体について生ずる損失に対する補償金に限られることに留意する。
 なお、震災特例法令第13条の3第4項の規定により、措置法第33条の規定が適用される場合における同条第6項に規定する書類又は第33条の4の規定が適用される場合における租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号)第15条第2項の規定中「第14条第5項各号の区分に応じ当該各号に定める書類」は、被災市街地復興土地区画整理事業の施行者の当該除却される資産及び当該除却される資産に係る補償金が措置法第33条第3項第2号の規定に該当するものであることを証する書類並びに当該補償金に関する明細書となることに留意する。

(震災特例法令第13条の3第4項と震災特例法の他の規定及び措置法の規定との関係)

11の4-4 震災特例法令第13条の3第4項の規定の適用がある場合における震災特例法第12条《特定の事業用資産の買換え等の場合の譲渡所得の課税の特例》の規定又は措置法第2章第4節の規定の適用に関しては、震災特例法令第13条の3第4項に規定する補償金を取得する場合は措置法第33条第3項第2号に掲げる場合に該当するものとされることから、例えば、震災特例法令第13条の3第4項の規定の適用がある資産については、震災特例法第12条又は措置法第37条《特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例》の規定の適用はない。

第11条の5《被災市街地復興土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除の特例等》関係

(震災特例法第11条の5と同法の他の規定及び措置法の規定との関係)

11の5-1 震災特例法第11条の5第1項の規定の適用がある場合における同法第12条の規定又は措置法第2章第4節の規定の適用に関しては、同項に規定する土地等の買取りに該当する場合は措置法第33条第1項第2号に掲げる場合に該当するものとされることから、例えば、震災特例法第11条の5第1項の規定の適用がある土地等の譲渡については、同法第12条又は措置法第37条の規定の適用はないが、震災特例法第11条の5第1項の規定と措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》の規定との関係では、納税者はこれらの規定のいずれかを選択することができる。
 なお、震災特例法第11条の5第2項、第3項又は第5項の規定の適用がある場合における同法第12条の規定又は措置法第2章第4節の規定の適用に関しても、同様に、震災特例法第11条の5第2項に規定する土地等が買い取られる場合、同条第3項に規定する土地の買取り若しくは保留地の対価の額に対応する部分の譲渡に該当する場合又は同条第5項に規定する土地等の譲渡は、それぞれ措置法第34条第2項第1号《特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除》に掲げる場合、第34条の2第2項第1号《特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除》に掲げる場合又は同法第31条の2第2項第2号《優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例》に掲げる土地等の譲渡に該当するものとされることに留意する。

(注) 土地等が震災特例法第11条の5第1項第1号又は第2号に掲げる場合に該当することとなったことに伴い、その土地の上に存する資産につき取壊し又は除却をしなければならなくなった場合における当該資産の対価又は損失に対する補償金については、措置法第33条の規定の適用はないことに留意する。

(震災特例法第11条の5第2項の規定と第3項の規定との関係)

11の5-2 被災市街地復興特別措置法第8条第3項《土地の買取り等》の規定により土地が買い取られる場合において、当該土地が特定住宅被災市町村の区域内にあり、かつ、当該土地の買取りが、平成23年12月14日から平成28年3月31日までの間に、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社又は土地開発公社によって行われるものに該当するときは、当該土地の買取りについては震災特例法第11条の5第2項の規定が適用され、同条第3項の規定の適用はないことに留意する。

第11条の6《被災居住用財産の敷地に係る譲渡期限の延長等の特例》

(居住の用に供していた家屋の所有者が死亡している場合の相続人についての特例の適用)

11の6-1 その有していた家屋でその居住の用に供していたものが東日本大震災により滅失(通常の修繕によっては原状回復が困難な損壊を含む。)をしたことによってその居住の用に供することができなくなった当該家屋に居住していた所有者が死亡している場合に、当該家屋の所有者であった者(以下この項において「被相続人」という。)の相続人(包括受遺者を含む。以下この項において「相続人」という。)で、その居住の用に供することができなくなった時の直前において当該被相続人と当該家屋に居住していた者が当該家屋の敷地の用に供されていた土地等を譲渡したとき(当該譲渡の時までの期間当該土地等を当該相続人の居住の用に供する家屋の敷地の用に供していない場合に限る。)は、当該相続人が、震災特例法第11条の6第2項の規定により、当該家屋を当該被相続人が震災特例法令第13条の5第2項に定める日から引き続き所有していたものと、当該直前において当該家屋の敷地の用に供されていた土地等を所有していたものとそれぞれみなした上で、同条第1項の規定により読み替えられた措置法第31条の3《居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例》、第35条、第36条の2《特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例》、第36条の5《特定の居住用財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例》、第41条の5《居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除》又は第41条の5の2《特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除》の規定を適用することができることに留意する。(平25課資3-4、課個2-14、課法9-4、課審7-15改正)

(注) 譲渡した土地等のうちに、その居住の用に供することができなくなった直前においてその家屋に居住していた者以外の者が所有していた部分があるときは、当該部分については、震災特例法第11条の6第2項の適用がないことに留意する。

(居住用財産の所有期間の判定)

11の6-2 震災特例法第11条の6第2項の規定により、同条第1項の規定により読み替えられた措置法第31条の3、第36条の2、第36条の5、第41条の5又は第41条の5の2の規定を適用する場合の震災特例法第11条の6第2項に規定する旧家屋及び当該旧家屋の敷地の用に供されていた土地等の所有期間の判定については、次による。(平25課資3-4、課個2-14、課法9-4、課審7-15追加)

(1) 当該旧家屋については、震災特例法第11条の6第2項に規定する相続人が同項の被相続人が取得をした日(当該旧家屋が当該被相続人に係る震災特例法令第13条の5第2項各号に掲げる家屋に該当するものである場合には、当該各号に定める日)に取得をしたとみなして、当該取得をした日の翌日から起算し、当該旧家屋の敷地の用に供されていた土地等の譲渡の時まで当該旧家屋を引き続き所有していたものとする。

(2) 当該旧家屋の敷地の用に供されていた土地等が当該被相続人が所有していた土地等である場合については、措置法第31条第2項の規定によることに留意する。

第12条《特定の事業用資産の買換え等の場合の譲渡所得の課税の特例》関係

(「通常の修繕によっては原状回復が困難な損壊」の意義)

12-1 「被災区域」とは、東日本大震災により滅失(通常の修繕によっては原状回復が困難な損壊を含む。)をした建物又は構築物の敷地及び当該建物又は構築物と一体的に事業の用に供される附属施設の用に供されていた土地の区域をいい、この場合における「通常の修繕によっては原状回復が困難な損壊」とは、東日本大震災により損壊をした建物又は構築物につき、今後取壊し若しくは除去せざるを得ないと認められる場合又は相当の修繕を行わなければ今後事業の用に供することができないと認められる場合の当該建物又は構築物に係る損壊をいうことに留意する。
 また、「当該建物又は構築物と一体的に事業の用に供される附属施設」とは、滅失(通常の修繕によっては原状回復が困難な損壊を含む。以下「滅失等」という。)をした建物又は構築物と機能的及び地理的な一体性を有して事業の用に供される施設をいい、例えば、滅失等をした工場の構内にある守衛所、詰所、自転車置場、浴場その他これらに類する施設又は滅失等をした建物に隣接する駐車場等の施設がこれに該当する。

(注) 「当該建物又は構築物と一体的に事業の用に供される附属施設」は、滅失等をしたものであるかどうかは問わないことに留意する。

(被災区域である土地等を事業の用に供しているかどうかの判定)

12-2 震災特例法第12条第1項の表の第1号に掲げる譲渡資産が事業(事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行うものを含む。以下12-3において同じ。)の用に供しているものに該当するかどうかの判定は、原則として譲渡の時の現況により行うこととなるのであるが、東日本大震災による被災の後譲渡の時までの間、当該譲渡資産を他の用途に供していないときは、東日本大震災による被災直前の状況により判定することとする。(平25課資3-4、課個2-14、課法9-4、課審7-15改正)

(事業の用に供していた資産の所有者が死亡している場合の相続人についての特例の適用)

12-3 震災特例法第12条第1項の表の第1号の上欄に掲げる譲渡資産のうち事業の用に供しているもの(以下この項において「相続事業用資産」という。)の所有者が死亡している場合に、当該相続事業用資産の所有者(以下この項において「被相続人」という。)の相続人(包括受遺者を含み、平成23年3月11日の直前において次のいずれかに該当する者に限る。)が、同条第1項に規定する対象期間内に当該相続事業用資産の譲渡をしたとき(当該譲渡の時までの期間、当該相続事業用資産を当該相続人の事業の用に供していない場合に限る。)は、同条第5項の規定により、当該相続人が当該譲渡の時において当該相続事業用資産を事業の用に供しているものとみなして、同条第1項から第4項までの規定を適用することができることに留意する。(平25課資3-4、課個2-14、課法9-4、課審7-15追加)

  • (1) 当該被相続人の事業に従事していた者
  • (2) 当該被相続人と生計を一にしていた者

(注) 「生計を一にしていた者」に該当するかどうかは、所得税基本通達2-47《生計を一にするの意義》に定めるところによる。

(措置法第37条に関する取扱いの準用)

12-4 措置法通達37-1から37-5まで、37-7から37-11まで、37-11の3から37-11の6まで、37-14から37-29まで、37の2-1、37の2-2、37の3-1から37の3-5まで、37の4-1、37の4-2の取扱いは、震災特例法第12条の規定を適用する場合について準用する。(平25課資3-4、課個2-14、課法9-4、課審7-15改正)

第12条の3《被災した法人について債務処理計画が策定された場合の課税の特例》関係

(債務処理計画の要件)

12の3-1 震災特例法第12条の3第1項に規定する債務処理に関する計画とは、震災特例法令第17条第1項第1号から第3号まで及び第4号イ又はハ《被災法人について債務免除等がある場合の評価損益等の特例》に掲げる要件を満たすものをいうことから、民事再生法(平成11年法律第225号)の規定による再生計画認可の決定が確定した再生計画又は会社更生法(平成14年法律第154号)の規定による更生計画認可の決定を受けた更生計画は、当該債務処理計画には含まれないことに留意する。(平成26課資3-8、課個2-15、課審7-15追加)